Level I Contents

【CFA Level I】Economics

Contents

【R12】需要と供給分析のトピック
(Topics in Demand and Supply Analysis)

(1)導入(Introduction)

経済学は、商品やサービスの生産、流通、消費に影響する要因を扱う学問で、マクロ経済学ミクロ経済学の二つの分野に分かれます。

マクロ経済学:経済全体の生産と消費を扱います。国内総生産、国民総所得、国民総生産などの総経済量に焦点を当てています。

ミクロ経済学:個々の消費者や企業など、ミクロレベルでの商品やサービスの需要と供給を扱います。ミクロ経済学では、民間経済単位は以下2つの研究グループに分けることが出来ます。

・商品とサービスの消費に焦点を当てた消費者の理論。
・商品とサービスの供給に焦点を当てた企業の理論。

以下ではミクロ経済学に焦点を当て、市場の需要と供給の側面を見ていきます。

(2)需要分析:消費者(Demand Analysis: The Consumer)

(2-1)需要の概念(Demand Concepts)

需要とは、消費者が特定の価格で特定の量の商品またはサービスを購入する意欲と能力のことを指します。

需要の法則によれば、商品の価格が上昇すると消費者の購買意欲は下がり、価格が下がると需要量が増加します。その他、消費者の需要に影響を与える他の要因としては、代替品や補足品の価格、顧客の収入、個人の好みが影響します。

需要関数の一般的な形式は以下の通りです。

$$Q^D=f(P_A, I, P_B, …)$$

ここで、需要量:\(Q^D\)、消費者の収入:\(I\)、商品Aの単位あたりの価格:\(P_A\)、商品Bの単位あたりの価格:\(P_B\)です。

例えば、とある商品の需要量\(Q\)は、その価格である\(P\)、消費者の収入\(I\)と商品Bの価格\(P_B\)を用いて以下のように示されます。

$$Q=10-0.5P + 0.06I – 0.01P_B$$

ここで、\(I=1633.33\)、\(P_B=800.00\)が分かっているとすると、需要関数は

$$Q=100-0.5P$$となります。

逆需要関数は、価格\(P\)を解いたもので、$$P=200-2Q$$となります。

これは、とある商品の価格\(P\)が需要量\(Q\)を変数とする一次関数で示されることを表現しています。この一次関数で表現されるグラフと需要曲線(Demand Curve)と言います。

需要曲線の傾きはマイナスになります。これは、価格が上がると需要量が減ることを意味します。価格\(P\)や需要量\(Q\)以外の数値の値が変わると需要曲線自体も変化します。例えば、前出の消費者の収入や代替物の価格等の変化によって引き起こされます。

(2-2)需要の価格弾力性(Own-Price Elasticity of Demand)

価格変化率\(\frac{%ΔQ^d_x}{%ΔP_x}=\frac{\frac{ΔQ^d_x}{Q^d_x}}{\frac{ΔP_x}{P_x}}=\frac{ΔQ^d_x}{ΔP_x}×\frac{P_x}{Q^d_x}\)に対する需要量の変化率を価格弾力性(Elasticity of Demand)と言います。

ここで、先ほどの以下需要関数の例:\(Q=100-0.5P\)に戻ると、\(\frac{ΔQ}{ΔP}=-0.5\)です。一次関数の傾きが変化率ですので。ここで価格\(P=60\)と仮定すると式に代入してQ=70となり、需要の価格弾力性(Elasticity of Demand)は、/(-0.5×\frac{60}{70}=-0.4/)となります。これは、価格が60の場合、価格が1%上昇すると需要量が0.4%減少することを示しています。需要の価格弾力性(Elasticity of Demand)は通常マイナスの数値をとります。

さて、Elasticity of Demand = \(-0.5×\frac{P}{Q}\)を眺めつつ、Elasticityが取る数値に応じた特徴を整理しておきましょう。

非弾性的(Inelastic)

・Elasticityの絶対値が1未満の場合、需要は非弾性(Inelastic)と言います。具体的には価格が低い場合(=需要が高い場合)に\(\frac{P}{Q}\)が小さくなり、Elasticityが低下します。

単位弾性(Unit elastic)

・Elasticityの絶対値が1の事を単位弾性(Unit elastic)と言います。

弾性的(Elastic)

・Elasticityの絶対値が1よりも大きい場合には、需要は弾性的(Elastic)と言います。具体的には価格が高い時(=需要が低い場合)に\(\frac{P}{Q}\)が大きくなり、Elasticityが高くなります。

以下、図を参考にグラフ上で需要の価格弾力性(Elasticity)がどのように整理されるかを見ておきましょう。

出所:IFT World

 

  • グラフ:需要曲線(Demand Curve)の上部分は弾力的(Elasticity)。
  • グラフの真ん中あたりが単位弾性(Unit Elasticity)。
  • グラフの下部分は非弾性的(Inelasticity)。
  • 需要曲線が急勾配の場合、比較的非弾性的(Inelasticity)。
  • 需要曲線が平坦であれば、比較的弾力性的(Elasticity)。
極端な価格弾力性

以下のグラフのようなケース(水平や垂直となるケース)も存在します。

出所:IFT World

 

出所:IFT World

(2-3)需要の所得弾力性(Income Elasticity of Demand)

(2-4)需要の交差弾力性(Cross Elasticity of Demand)

(2-5)所得効果と代替効果(Substitution and Income Effects)

(2-6)正常財と下級財(Normal and Inferior Goods)

(3)供給分析:企業(Supply Analysis: The Firm)

(3-1)限界収入と限界生産(Marginal Returns and Productivity)

(3-2)ブレークイーブン分析とシャットダウン分析(Breakeven and Shutdown Analysis)

(3-3)規模の経済/不経済について理解する(Understanding Economies and Diseconomies of Scale)

【R13】企業と市場構造
(The Firm and Market Structures)

(1)導入(Introduction)

(2)マーケット構造の分析(Analysis of Market Structures)

(3)完全競争(Perfect Competition)

(3-1)完全競争市場下の需要分析(Demand Analysis in Perfectly Competitive Markets)

(3-2)完全競争市場下の供給分析(Supply Analysis in Perfectly Competitive Markets)

(3-3)完全競争市場下の最適な価格と生産(Optimal Price and Output in Perfectly Competitive Markets)

(3-4)完全競争市場下の長期的な平衡に影響を与える要素(Factors Affecting Long-Run Equilibrium in Perfectly Competitive Markets)

(4)独占的競争(Monopolistic Competition)

(5)寡占(Oligopoly)

(6)独占(Monopoly)

(7)マーケット構造の理解(Identification of Market Structure)

【R14】総生産・価格・経済成長
(Aggregate Output, Prices, and Economic Growth)

(1)導入(Introduction)

(2)総生産と総収入(Aggregate Output and Income)

(2-1)国内総生産(Gross Domestic Product)

(2-2)GDPの構成要素(The Components of GDP)

(2-3)GDP・国民所得・個人所得・個人可処分所得(GDP, National Income, Personal Income, and Personal Disposable Income)

(3)総需要/総供給と平衡(Aggregate Demand, Aggregate Supply and Equilibrium)

(3-1)総需要(Aggregate Demand) – Part 1

(3-1)総需要(Aggregate Demand) – Part-2

(3-2)総供給(Aggregate Supply)

(4)経済成長と持続可能性(Economic Growth and Sustainability)

【R15】ビジネスサイクルを理解する:Understanding Business Cycles

(1)導入(Introduction)

(2)ビジネスサイクルの全体像(Overview of the Business Cycle)

(3)ビジネスサイクルの法則(Theories of the Business Cycle)

(4)失業率とインフレ率(Unemployment and Inflation)

(4-1)失業率(Unemployment)

(4-2)インフレ率(Inflation)

(5)経済指標(Economic Indicators)

【R16】金融政策と財政政策:Monetary and Fiscal Policy

(1)導入(Introduction)

(2)金融政策(Monetary Policy)

(2-1)お金(Money)

(2-2)中央銀行の役割(The Roles of Central Banks)

(2-3)金融政策の目的(Objectives of the Monetary Policy)

(2-4)金融緩和と金融引締、中立金利について(Contractionary and Expansionary Monetary Policies and the Neutral Rate)

(2-5)金融政策の限界(Limitations of Monetary Policy)

(3)財政政策(Fiscal Policy)

(4)金融政策と財政政策の関係について(Relationship between Monetary Policy and Fiscal Policy)

【R17】国際貿易と資本移動:International Trade and Capital Flows

(1)導入(Introduction)

(2)国際貿易(International Trade)

(2-1)基本的な用語(Basic Terminology)

(2-2)国際貿易と資本移動のパターンとトレンド(Patterns and Trends in International Trade and Capital Flows)

(2-3)国際貿易の利点とコスト(Benefits and Costs of International Trade)

(2-4)比較優位と貿易による利益(Comparative Advantage and Gains from Trade)

(3)国際貿易と資本移動:制限と合意(Trade and Capital Flows: Restrictions and Agreements)

(3-1)関税(Tariffs)

(3-2)割当定数(Quotas)

(3-3)輸出補助金(Export Subsidies)

(3-4)貿易圏・共同市場・経済同盟(Trading Blocs, Common Markets, and Economic unions)

(3-5)資本制限(Capital Restrictions)

(4)国際収支(Balance of Payments)

(5)貿易機関(Trade Organizations)

【R18】為替交換レート:Currency Exchange Rates

(1)導入(Introduction)

(2)外国為替市場(The Foreign Exchange Market)

(2-1)市場機能(Market Function)

(2-2)市場参加者(Market Participants)

(2-3)市場規模と構成(Market Size and Composition)

(3)為替レートの計算(Currency Exchange Rate Calculations)

(3-1)為替レートの引用(Exchange Rate Quotations)

(3-2)クロスレートの計算(Cross-Rate Calculations)

(3-3)先渡契約の計算(Forward Calculations)

(4)交換レートに関する体制(Exchange Rate Regimes)

(5)交換レート・国際貿易収支・資本移動(Exchange Rates, International Trade Balance, and Capital Flows)

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上司
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