CFAとの出会いは?
私がCFA資格と出会ったのは、大学時代です。学生時代、大学でCFA Institute Research Challengeに参加している人がおり、CFA資格が金融や投資の分野で世界的に認知された資格であることを知りました。自分自身、アセットマネジメント会社を中心とした就活をしていたこともあり、その過程で資格者のブログ等も拝見しているうちに、漠然とした憧れを持ち始めましたね。
CFA受験のきっかけは?
大学卒業後は日系アセットマネジメント会社でキャリアをスタートしましたが、同時に外資系アセットマネジメント会社に早い段階で転職したいと考えていました。採用を勝ち取る要素の一つに、基礎的な金融知識がある事を客観的に示す必要性があると考え、有効性を鑑みた結果、最終的にCFA受験を決意しました。
CFA資格自体は目的ではなく、キャリアを豊かにする手段であるべきというのが自分の考えです。
どのように勉強法した?
レベルⅠ
使用教材:
TACの入門+レベルⅠ対策講座(DVD版), Schweserテキスト, 単語カード, 章末問題, Mock Exam
英語力に不安があったため、先ずは日本語で知識をインプットしようと、TACの入門+レベルⅠ対策講座(DVD版)を受講しました。ただ、TACのDVD自体は全く視聴しませんでしたね…。その後、Schweserテキストを使った問題演習を繰り返し、弱点については単語カードを使って通勤時間に復習を繰り返しました。
恥ずかしながら勉強法等を試行錯誤する間に複数回不合格を経験しました。中々結果が出ず受験生活を振り返ると1番辛い時期だったと感じます。
失敗の最大の原因は自分の考えの甘さだったと思います。CMA資格を持っていなかったにも関わらず、周囲の先輩に複数名レベルⅠ合格者がいた為、自分も何とかなるだろうと考えていました。CMAカリキュラム未学習者は、周囲の受験生対比自分が遅れている事を自覚し、早くから、そして丁寧に学習しなければならない事を痛感しました。
以下、紆余曲折の過程で試した勉強法を紹介します。
〇:Schwederテキストの章末問題とMock Examに取り組み、解けない問題が無くなるまで繰り返す。
△:TACの補助テキスト(日本語)を通読し、まとめノートを作る。
(時間がかかる上、定着率が悪い…)
△:TACの補助テキストの例題を繰り返し解く。
(補助テキストは試験範囲を網羅しない為、勉強範囲が不十分…)
レベルⅡ
使用教材:
TAC レベルⅡ対策講座(通学版), Schweserテキスト, 単語カード, 章末問題, Mock Exam
学習のペースメーカーにする事を考慮し、TACのLevel Ⅱ対策講座は通学版に切り替えました。4ヶ月弱にわたり毎週土曜の9時から15時まで拘束されるのは辛かったですが、メリハリが出来る上、疑問点は講師にすぐ質問できるメリットは大きかったです。
1問当たりの負担感(午前午後の問題数)は変わるものの選択式である点は共通であるため、レベルⅠ時の勉強法を踏襲しました(Schwederテキストの章末問題とMock Examに取り組み、解けない問題が無くなるまで繰り返す)。
結局こちらも一筋縄ではいかず、二度目の挑戦で何とか突破することができました。初回合格出来なかった反省点として言えるのは、大きな弱点を克服し切れなかった事ですね。苦手を放置せず、最低でも50%程度は取れる様に学習をしていれば結果は違ったと思います。
レベルⅢ
使用教材:
協会テキスト , Schweserテキスト及びSchweserのオンライン講座
(Schweserのオンライン講座については、ほぼ利用しませんでした)
具体的な勉強方法:
【選択式】
- CFA学習Tipsサイトを読み込んで大まかな流れを把握。この際、軽くノートをとっていました。
- 協会のオンライン学習教材で演習。
- 間違えた問題についてテキストの該当箇所を確認。レベルⅢでは協会テキストを重視し、Schweserテキストはそこまで使いませんでした。
- 場合により単語カードを作成して反復演習。
【記述式】
- 過去問を約10年分入手し、現在の試験範囲の問題をピックアップ(当時は過去問が開示されていました)。
- 科目別に、近い年から順に複数年分まとめて演習。科目別にまとめて取り組むことで、各教科の頻出分野を肌で感じ、最低限抑えるべきパターンが分かってきます。
- 採点時は、減点を防ぎつつどこまで短文で回答出来るかを確認し、必要に応じ協会テキストに戻って知識を復習(模範解答は長過ぎて現実的ではない)。
- 解答が直ぐに浮かばなかった問題を中心に繰り返し演習。
レベルⅢからは、記述式問題が加わる事を踏まえ勉強法を刷新しました。講座開始時期が遅かったことに加え、レベルⅢは通学版講座もなくペースメーカーとしての役割も期待薄だったため、TACは利用しませんでした。また、この時期に本サイト(CFA学習Tips)の存在を知り勉強に取り入れました。各種情報は学習サイトのコミュニティや合格者の方のWeb上の発信を参考にしました。
反省点としては、記述式対策を始めるのが遅くなってしまったことです。選択式問題にある程度目途を付けてから記述対策に移ったため、記述対策を始めたのが4月頃からになってしまいました。理想は選択式と記述式を並行して進める事だと思います。本番の時間配分でも、問題を見てから解答をアウトプットするまでの速度がやや足りていなかった部分がありました。
以上が勉強法のまとめです。どの教材を使ってどの様に勉強するかについては個々人の自由だと思いますが、十分な演習量は必須だと思います。その為、週末のみならず、早朝や昼休み、就業後の時間を確保して日常的に勉強する癖を付ける事を勧めます。
最後に
学生の頃、CFA資格者は金融の事は大抵分かるスーパーマンの様な存在に見えました。残念ながら金融の世界は奥が深く、いざ受験生活を終えて見ても自分の未熟さを感じてばかりです。
しかし職務において色々な情報や知識に触れた際、「そういえばCFA受験の中で勉強したな」と既視感を覚える事は多々あります。全く知らない事と一度でも見聞きした事ではその後のキャッチアップのスピードが大きく異なり、CFAで学んだ知識に助けられる事も多いです。ここにこそ自分はCFAカリキュラムを学んだ価値があったと感じます。また、予定通り外資系アセットマネジメント会社への転職を成功させる事ができ、選考の場でも学習経験が活きた事を記しておきます。
これからCFAホルダーのコミュニティにおいて諸先輩や新しい仲間と出会える事が今からとても楽しみです。