私の勉強教材
Salt Solution
多くの方はSchweserのStudyNotesを用いて学習しているのではないかと思いますが、私は当時はSalt Solution(当時の名称:AdaptPrep)というビデオ講義を併用していました。今回は、このSalt Solutionについて紹介したいと思います。
Salt Solutionとは
CFA試験のための教材、模擬試験、練習問題、解説動画などを包括的に提供している試験準備プロバイダー。使用言語は英語で、無料でコンテンツにアクセスできるものも多々ある。
学習の流れとしては、以下のようなイメージで進めていました。

ビデオ講義(英語)
統一的に見やすくデザインされた図表やアニメーションが多用されており、楽しく学習できるように工夫されていました。1回のビデオ視聴が長くても10分程度までと、要点を押さえて短めに編集されていたため、スマホを用いた隙間時間での学習にちょうどよく感じました。
また、講義の進行にあわせて英語の字幕テキストが表示されるのですが、Non-nativeの受験者にとってはこれが非常に重要でした。音声で聞いただけでは何を話しているのかわからないこともありますからね。
テキスト(英語)
Reading毎に一つのファイルに編集されたPDFテキストをダウンロードして用いる形式です。Schweserのテキストと比較すると内容もかなりシンプルですが、短いだけにざっと読むには適していました。
レベルⅠではSchweserのPractice Exam2冊を、レベルⅡでは更にStudyNotesも購入しましたが、メインの教材はSalt Solutionで押し通しました。
レベルⅢ受験時には、Salt Solutionのシンプルな教材では内容の不足感が否めなくなり、Schweser Notes主体の学習に切り替えましたが、Schweserで学習する前には必ずSalt Solutionのテキストとビデオ講義で全体像と要点を押さえてから、StudyNotesで深堀りをするというパターンで学習することにより、かなり効率的に学習出来たのではないかと思っています。
問題演習
SchweserのQbankに相当するようなオンラインの問題集がSalt Solutionにもあり、レベルⅢの学習ではそこそこ活用しました。出題の難易度を範囲設定できる仕様となっているので、最初は易しい問題からはじめて徐々に難しくしていくといった利用法が可能でした。
全体の問題数はQbankのように何千問もあるわけではないですが、協会サイトの問題等も併用すれば、実用上は不足ないレベルかと思います。印象としては基本的でオーソドックスな問題が多いように思いました。
日本CFA協会主催のセミナー
勉強教材に加えて、日本CFA協会が主催する各種セミナーには時間が許す限り参加していました。これは今でも続けています。
これは、試験に向けてモチベーションを維持するという意味でも役に立ちましたが、仕事帰りの時間帯で気軽に参加でき、金融業界に身をおく者としての知的好奇心も満足させられる上に、英語による講義ではリスニング力も鍛えることができる(質問すればスピーキング力も)ということで、きわめて利用価値の高いセミナーだと思っています。正会員としての年会費も、CFAセミナーを十二分に活用できればお釣りがくるほどだと思います。
IFTのエッセイ添削サービス(現在は提供停止)
レベルⅢの記述対策では、CFA協会が公表している数年分の過去問に加えて、各プレップ業者が提供するMock Examの問題を解くのが有効な対策かと思います。
ただ、何れにしても模範解答と照らし合わせての自己採点となるので、部分点がどれだけとれているか、解答に書いた英文の意味が通じているか等の感度が掴み難い点に苦労しました。
この対策として、私はIFTの添削サービスを利用していました(残念ながら現在は添削サービスの提供無し・・・)。このサービスでは、CFA協会が公開している過去3年分のエッセイ問題にIFTが代替的に用意する問題を差し替えた形で添削をしてくれます。他のサービスに比べて比較的安価だと思います。
IFT学習の流れ
- CFA協会のWebサイトからエッセイ過去問をダウンロードして印刷する。
- IFTのWebサイトから代替問題をダウンロードして印刷し、指示に従って過去問の一部と差し替える。
- 問題を解く。
- 記入済みの解答用紙をスキャンして一つのPDFファイルとする。
- 提出用のメールアドレスに送信する。
- 約1週間前後で、添削結果のPDFファイルがメールで返信されてくる。
留意点
- 一つのPDFファイルに纏めて提出する必要があるのですが、この作業がやや面倒です。コンビニの複合機を使うと楽でした。
- 最初は時間内に解き切れなかった問題を白紙のまま提出していましたが、これは賢明ではありませんでした。たとえ時間オーバーとなっても、とにかく解答用紙を埋めて提出し、添削者のコメントや採点を学習のために活かすべきです。添削者のきちんとしたコメントや解説を期待するならば、解答も出来るだけ頑張って書く必要があります。
所感
- 進研ゼミの赤ペン先生のように真っ赤になって返ってくる添削を期待していましたが、手書きではなく小さめの文字でコメントがタイピングされて返ってきました。日本人にとってはネイティブの手書きは読みにくいことも多いので、かえってよかったかもしれません。
- Gradingについて感度が得られたという収穫が大きかったです。自己採点の場合、たとえ部分点に関するガイダンスがあったとしても、どうしても採点が恣意的になってしまいますが、多くの受講者の採点を行っているIFTのグレーダーの目線はより中立的で確かだと思います。IFTのグレーダーの部分点のつけ方を見て、実際の採点を想像できるようになりました。試験前にこの感度を持っておくことは、重要だと思います。
- 実際の試験では時間コントロールに失敗したため、エッセイの得点はあまり高くなく、午後の選択問題の得点でカバーして何とか合格にこぎつけました。エッセイ試験の時間コントロールはとにかく試験に慣れてコツをつかむしかなく、3回分の添削サービスではカバーしきれません。添削サービスを上手く活用しながら問題演習に励むことが大切だと思います。
最後に
学習自体を楽しみながらやっていましたので、受験勉強をあまり辛いとは思いませんでしたが、仕事が忙しくなってくると勉強を後回しにせざるを得なかったのが大変でしたね。そんな時は、スタディグループの仲間の存在が助けになりました。お互い支え合いながら学習できたことは、自分の大きなモチベーションになっていました。スタディグループに参加しておくことはお勧めします!