コラム

証券アナリスト(CMA)取得者がCFAを受験すべき理由!

証券アナリスト(CMA)で学ぶ内容とCFA Level Iの試験内容は被っている部分が多く、証券アナリスト学習者は次にCFAを目指すのがおすすめです!

グローバル金融の世界で圧倒的な存在感を誇るCFA資格!

CFAとは、Chartered Financial Analystの略で、グローバル金融の世界で圧倒的な存在感を誇る投資専門資格です。1963年に認定が開始された資格で、CFA資格保有者は、市場変化が激しいこの投資業界において最も必要とされる投資分析スキルを備えた専門家として世界で認知されています。外資金融(アセマネ, 投資銀行, 他)や日系金融(証券会社, 商業銀行, 保険会社, 他)、商社、コンサル、事業法人、そして海外駐在や留学中の方など、キャリアアップを目指して受験する方が多い資格です。

CFA資格を得るためには、3つのレベルで構成されるCFAプログラムを履修し、投資分野における4年以上の職務経験を有している必要があります。日々業務で多忙な中でも、レベルI〜IIIの勉強をこなす能力自体を評価する金融機関も多いです。転職活動などでもグローバル金融領域に対する強いコミットを評価され面接に呼ばれることが多いです。

金融市場の変化に合わせて毎年カリキュラムがアップデートされ、実務により近い知識となるように改定されています。例えば、金融とテクノロジーを掛け合わせたFintechの話題やMachine LearningやBig Data、分散台帳技術(ブロックチェーン)を用いたデジタル資産の話題等、金融業界で巻き起こっている新たなムーブメントも組み込まれた学習内容になっています。

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とても難易度が高い投資専門資格で、グローバル金融の世界では特に高い評価を受けています。グローバル人材として世界で活躍したい人には特におすすめの資格です。
何故、CFA(米国証券アナリスト)を目指すのか?(CFAとは!?) グローバル金融の世界で圧倒的な存在感を誇るCFA資格! CFAとは、Chartered Financial Analystの略で、...

証券アナリスト試験に合格された方は、是非CFA試験にチャレンジして欲しいです。

証券アナリスト(CMA)知識でそのまま使える内容↓

証券アナリスト(CMA)の試験範囲はCFA試験と被る部分も多く、以下の知識をそのまま利用可能です。せっかく勉強した内容ですのでグローバルで通用するところまで昇華させたいところです。

証券アナリスト(一次試験)で学んだ内容

証券分析とポートフォリオ・マネジメント

(株式分析)
資本市場の仕組みや企業のファンダメンタル分析、財務分析指標と株価の関係、配当割引モデルやフリーキャッシュフロー割引モデル、残余利益モデルによる株式価値評価などの基礎的な知識を主要学習事項とする。株式分析の基礎的な概念の習得を目指す。

→CFAカリキュラムの「Equity Investment」と内容が被っています。

(債券分析)
金利と債券価格・期間構造、債券価格評価、債券リターンと金利リスクの分析、証券化商品の仕組みと評価、社債投資と信用リスクの分析などの基礎的な内容を主要学習事項とし、債券分析の基礎的知識の取得を目指す。

→CFAカリキュラムの「Fixed Income」と内容が被っています。

(デリバティブ分析)
先物・先渡取引やオプション取引の仕組みと評価、金利・通貨を対象としたデリバティブなどを主要学習事項とし、デリバティブの基礎的な概念の習得を目指す。

→CFAカリキュラムの「Derivatives」と内容が被っています。

(ポートフォリオ・マネジメント)
中核的な理論である現在ポートフォリオ理論を中心として、資本資産評価モデル(CAPM)や裁定価格理論(APT)、マーケット・モデルや市場リスクなどの基礎的な概念に加えて、現代ポートフォリオ理論を用いた、投資政策とアセット・アロケーション、機関投資家や個人の資産運用、パフォーマンスの測定・評価などへの適用を主要学習事項とし、ポートフォリオ・マネジメントの基本概念の習得を目指す。

→CFAカリキュラムの「Portfolio Management」と内容が被っています。

財務分析

企業会計の概要、財務諸表の基本的構成、財務諸表を作成するための基本的な会計基準を主要学習事項とし、企業会計の基礎の習得を目指す。次いで、財務分析の基礎として、財務諸表から得られる情報をもとに、企業分析を行うための基礎的な分析ツールおよび分析手法の取得を目指す。

→CFAカリキュラムの「Financial Statement Analysis」と内容が被っています。

コーポレート・ファイナンス

株式会社の仕組みと企業経営や企業の事業戦略と競争戦略、コーポレート・ガバナンスの基礎、投資の意思決定、資本コスト、企業価値評価の基礎、企業のリスク管理について学習する。

→CFAカリキュラムの「Corporate Issuers」と内容が被っています。

市場と経済の分析

企業業績を分析する上で必要な市場や経済の動向を基本的な経済理論により分析し、将来予測する上での基礎を習得することを目的とする。企業行動・消費者行動の特徴や市場のメカニズムを知り、またそれらの連関を熟知しておくことが必要不可欠。市場や経済の分析能力を身につける。

→CFAカリキュラムの「Economics」と内容が被っています。

数量分析と確率・統計

お金の時間価値や投資リターンと利回り、確率と統計の基礎、確率分布、推定と検定、回帰分析の基礎、微分と最適化の基礎を学ぶ。

→CFAカリキュラムの「Quantitative Methods」と内容が被っています。

証券アナリストニ次試験で学んだ内容

証券分析とポートフォリオ・マネジメント

(株式分析)
株式価値評価手法の実務的な活用方法や留意点、株式運用によるリターンの評価方法を学習する。さらに投資戦略としての株式ポートフォリオの構築方法について、執行実務を含めて学習する。

→CFAカリキュラムの「Equity Investment」と内容が被っています。

(債券分析)
金利と債券価格・期間構造、債券価格評価、債券リターンと金利リスクの分析、証券化商品の仕組みと評価、社債投資と信用リスクの分析などの基礎的な内容を主要事項とし、債券分析の基礎的知識の習得を目指す。

→CFAカリキュラムの「Fixed Income」と内容が被っています。

(デリバティブ分析)
リスク中立確率とオプション価値評価、ブラック=ショールズ・モデル、金利・通貨スワップやその他の金利・通貨デリバティブ、クレジット・デリバティブとCDS、デリバティブを用いた投資戦略の応用について学習する。

→CFAカリキュラムの「Derivatives」と内容が被っています。

(ポートフォリオ・マネジメント)
投資政策やアセット・アロケーション手法の実際やポートフォリオの構築とリスク管理手法、国際証券投資にかかる諸問題、投資パフォーマンスの測定と評価の手法、個人投資家の資産運用と行動ファイナンス理論、不動産やヘッジファンド等を含むオルタナティブ投資といった専門的な事項を学ぶことで、高度な資産運用プロセスを実現するための実践的なポートフォリオ・マネジメント手法の習得を目指す。

→CFAカリキュラムの「Portfolio Management」や「Alternatives」と内容が被っています。

財務分析

高度かつ綿密な財務諸表分析が可能になるように収益と費用の認識と費用および主要な会計分野についての応用的事項の習得を目指す。次いで、財務分析の応用として、企業分析を行うに当たり、認識しておくべき様々な財務分析の視点や財務諸表から得られる情報の活用・分析手法の習得を目指す。

→CFAカリキュラムの「Financial Statement Analysis」と内容が被っています。

コーポレート・ファイナンス

投資の意思決定の実務応用から始まり、企業価値評価の実践的応用や企業の配当政策について学び、企業のM&Aと再編手法について学んだ後に、再度、企業価値評価の総仕上げおよび企業のリスク管理の応用、コーポレート・ガバナンスの応用について学習する。

→CFAカリキュラムの「Corporate Issuers」と内容が被っています。

市場と経済の分析

企業行動・消費者行動の特徴や市場のメカニズムをより発展的に学ぶ。経済の制度や規制等に関しても扱う。将来予測する上で必要な経済理論をベースに市場や経済の動向を分析出来るようになり、市場や経済の分析の応用能力を身につける。

→CFAカリキュラムの「Economics」と内容が被っています。

数量分析と確率・統計

ポートフォリオ分析とベクトル、行列、重回帰、主成分分析などの多変量解析、時系列分析、シミュレーションによる分析手法について学ぶほか、テクニカル分析およびビックデータ分析とAI・機械学習についての概略を学ぶ。

→CFAカリキュラムの「Quantitative Methods」と内容が被っています。

ご覧頂いた通り、上記の内容はほぼ被っていますので知識を活用可能です!

証券アナリスト学習者はCFAにチャレンジしよう!

以上の通り、証券アナリストで学ぶ内容はCFAカリキュラムと被っている部分が多く、正しい勉強方法と適切なスケジューリングで学習すれば合格可能な試験です。英語が苦手だという方もいらっしゃるかも知れませんが、既に日本語で理解している内容が多いため、そこまで大きな障壁にはならないと思います。

CFA受験時に気をつけるべきポイントは?

とは言いつつも、CFA受験時に気を付けるポイントを以下の通り記載しておきます。
受験時にぜひ参考にして下さい。

倫理規範および職業行為基準は別物だと思った方がいい

証券アナリスト(CMA)は比較的素直な問題が多い一方で(前提知識がなくても解ける場合が多いが)、CFA試験では内容をきちんと理解して状況判断ができないと、誤った解答を選んでしまうことが多いです。感覚で問題を解くことが出来ないのが特徴です。

会計基準はUS-GAAPとIFRS

基本的な財務諸表の概念は日本基準でも同様ですが、個別の論点はUS-GAAPやIFRSで異なるため、新たに内容理解が必要になりますただ、原理原則は大きく変わりませんので新たな知識と言いつつも違和感なく取り組めると思います。

オルタナティブ投資で扱われる内容が幅広い

不動産・未上場株式(PE, VCなど)・ヘッジファンドなどは証券アナリストでも学習しますが、デジタル資産、インフラ、農業用地や森林投資などの領域はCFAでしか扱いがないため、新たに学習する必要があります

難しい英語は必要ない(TOEIC600点あれば十分)

英語が苦手だという方は多いと思いますが、難しい文章はそこまで出てこないです。既に日本語で理解している内容を英語で確認していく作業になりますので、必要以上に恐れる必要はないです。過去、TOEIC600点程度で合格したという方もいますので、英語力はそこまで障壁になりません。

試験概要についてもっと深掘りしていこう!

いかがでしたでしょうか。CFAに興味が出てきたのではないでしょうか。以下リンクに受験要領について纏めてありますのでこちらより内容確認してみて下さい。

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