Contents
- はじめに
- 【タイプ①】事業会社の経理・会計職から“真のファイナンス人材”へ
- 【タイプ②】金融機関出身のベテラン・グローバル実務家
- 【タイプ③】国内資格保持者が“世界基準”を目指すステップアップ型
- 【タイプ④】実務経験者が“理論を再武装”する学び直し型
- 【タイプ⑤】異業種から投資業界へ転身したい“キャリアチェンジ型”
- 【タイプ⑥】海外勤務者が“国際標準のスキル”で武装する市場価値維持型
- 【タイプ⑦】育児・多忙の中で“今こそ”挑戦する再起動型
- 【タイプ⑧】財務実務者が“理論と資格”で未来のCFOを目指す高度実務型
- 【タイプ⑨】外資・スタートアップ経験者の“投資判断補完型”
- 【タイプ⑩】証券アナリスト保有者の“リベンジ型”
- 【タイプ⑪】若手社会人が“将来の自分に備える”早期スタート型
- 【タイプ⑫】起業家・経営者が“資金調達・投資家目線”を得る実践統合型
- 【タイプ⑬】学生・大学院生の“海外就職・金融業界準備”型
- 【タイプ⑭】総合商社や経営企画など“非金融だけど金融に触れる人”の補完型
- 【タイプ⑮】IR・経営企画部門の“投資家対応スキル”強化型
- 【タイプ⑯】監査法人・会計士が“不動産・インフラ投資”領域に対応する深化型
- 【タイプ⑰】証券・リテール・地銀など“フロントライン職”のキャリア再構築型
- 【タイプ⑱】ブランクありの“再挑戦型” or 資格アップデート志向型
- 【タイプ⑲】マーケット部門・トレーダー・運用者の“専門スキル補完型”
- おわりに:CFA®︎を通じて、自分のキャリアと本気で向き合うということ
はじめに
CFA®(Chartered Financial Analyst®︎)と聞くと、金融機関勤務でバリバリの専門家が受験する資格という印象が強いかもしれませんが、FA-Academyでサポートしてきた約100名超の受講生の実態を見ると、必ずしもそうではないようです。
勿論、金融機関勤務で更なる高みを目指して、CFA®︎を目指す人が多いのは事実ですが、昨今では、「非金融出身者が、キャリアの分岐点でCFAを選んでいる」とも言えます。
この記事では、FA-Academyを受講するCFA®︎ Candidate を19のタイプに分類して、なぜ彼らがCFA®︎取得を目指すのか?どんな背景と目的があるのか?の概観が掴めるようにしています。どのような方々がCFA®︎試験にチャレンジしているかをざっと感じていただけると思います。なかなか情報が少ないこの界隈ですからきっと役に立つことでしょう。
CFA®︎試験に興味を持ちましたらぜひFA-Academyと一緒に合格目指していきましょう!
【タイプ①】事業会社の経理・会計職から“真のファイナンス人材”へ
プロフィール傾向
- メーカーやIT企業などの経理・財務部門勤務者が目指すケース
- USCPAやIFRS検定などの資格保有者が多い印象
- 会計知識は十分だが、ファイナンスの全体像には課題感がある
CFA受験の動機
- 「このまま決算書ばかり作る仕事でいいのだろうか?」そんな自問がきっかけになることが多い
- 会計だけでは、経営や投資家と対話できないと気づいた
- 自社のM&Aや資本政策を理解したいが、金融知識が足りない
- 経理職の将来的な需要減への危機感
- 「本物のファイナンスを語れる人になりたい」という想いが強く、単なる資格取得ではなく、キャリア構築の転換点としてCFA®︎を選択
【タイプ②】金融機関出身のベテラン・グローバル実務家
プロフィール傾向
- 信託銀行・証券会社・日系金融などに10年以上勤務
- 海外駐在(シンガポール・香港・ロンドン)経験あり
- PEファンド、クレジット、ALMなどの専門性が高い
CFA受験の動機
- 現場での経験値は豊富だが、海外展開やグローバルな投資判断において、国際資格の必要性を強く感じている
- 現地の優秀なスタッフがCFAホルダーで、評価指標になっている
- 自身の知識を整理・体系化する目的で“学び直し”の一環として受験を決意
- Level 3で苦戦する傾向あり、エッセイサポートやペース管理を求めてFA-Academyに合流
【タイプ③】国内資格保持者が“世界基準”を目指すステップアップ型
プロフィール傾向
- CMA(証券アナリスト)、国内MBA、簿記1級などの資格保有者
- メーカーのIR部門、商社の経営企画、財務担当など多岐にわたる
- 英語力高(TOEIC900〜)、戦略やIRの現場経験あり
CFA受験の動機
- 日本国内の資格ではグローバル基準という観点で物足りず、“次のステージ”を求めてCFAに挑戦
- 外資系ファンドマネージャーと触れ合う機会があり、英語で金融分野で対話できるようになりたいと思った
- 国内資格より広く、深く、理論的に理解したいと思った
- 「金融の世界標準」を体系的に学びたいという知的欲求があった
【タイプ④】実務経験者が“理論を再武装”する学び直し型
プロフィール傾向
- アセットマネジメントや営業支援部門など、20年以上の経験者
- 証券アナリスト資格取得は10年以上前
- 部下に教える立場になり、知識のアップデートが必要と感じている
CFA受験の動機
- 感覚でやってきたが、なぜそれが正しいのか説明できないので体型立てて学び直したい
- 若手とのギャップを感じていて、理論的な理解を改めて深めたいと感じた
- 新卒時代にCFAにチャレンジしていれば…という後悔をこれからでもリカバリーしたい
- ベテラン層が自らアップデートの必要性を感じて受験する姿が、若手にも大きな刺激を与えていると感じている
【タイプ⑤】異業種から投資業界へ転身したい“キャリアチェンジ型”
プロフィール傾向
- 都市開発、不動産コンサル、インフラ事業などの出身
- 英語使用頻度は高め(TOEFL 100超クラスも)
- 投資ファーム、REIT、アセットマネジメント業界への転職希望
CFA受験の動機
- 不動産や都市開発から、投資の本質に関わりたい
- 経営企画やM&A業務を通じてファイナンスへの興味が高まった
- 転職市場で「金融の論理を話せる人」として評価されたい
- CFAは、“これまでの実務+投資への可能性”を結びつける強力な資格と位置づけられていると考えておりチャレンジ
【タイプ⑥】海外勤務者が“国際標準のスキル”で武装する市場価値維持型
プロフィール傾向
- ロンドン・ニューヨーク・アジア各都市での駐在経験者
- 業務では英語使用が日常
- クレジットリスク管理、プロジェクトファイナンス、資金調達などが中心業務
CFA受験の動機
- 海外で働く中で、CFAホルダーが信頼の象徴になっていることに気づいた
- 「自分もその輪に入っていないと取り残される」という危機感
- 帰任後のキャリアや社内評価で差をつけるために受験
- 仕事では問題なく通用していても、「証明できる資格がない」ことへの焦りが受験の原動力
【タイプ⑦】育児・多忙の中で“今こそ”挑戦する再起動型
プロフィール傾向
- ワーキングマザーやフルタイム勤務+育児中の受講生
- 過去にCFAにチャレンジしたが途中で中断した経験あり
- ESGや金融に関心を持つが、継続できなかった人が中心
CFA受験の動機
- 「今ならいける」という生活環境の変化をきっかけに再挑戦
- 家庭と仕事だけで終わらせたくないという自己実現欲求
- 将来のキャリア選択肢を広げる“手段”としての資格取得
- 「継続できる仕組み」や「同じ境遇の仲間との交流」を重視、FA-Academyのコミュニティ要素を強く支持
【タイプ⑧】財務実務者が“理論と資格”で未来のCFOを目指す高度実務型
プロフィール傾向
- リース会社・インフラ企業・商社の財務部門勤務
- 資金繰り、CF管理、管理会計などを実務で担当
- CPAではなくCFAを選択、よりファイナンス志向
CFA受験の動機
- 事業側の意思決定に自らファクトベースで関わっていきたい
- 自社の海外投資や資本政策を理解・主導できるようになりたい
- これまでの“財務どまり”から、“経営と金融をつなぐ役割”へ進化したい
- 現場で意思決定の近くにいるからこそ、理論と資格の力で次のステージへ進むためのCFA受験
【タイプ⑨】外資・スタートアップ経験者の“投資判断補完型”
プロフィール傾向
- 外資PE、投資ファンド、ベンチャーキャピタル勤務
- 戦略コンサル出身や海外MBA・Master in Finance保持者も
- 業務内容と金融理論の“間”にあるズレに違和感を持っている
CFA受験の動機
- 「分析できるけど、語れない」という感覚を払拭したい
- 投資提案における説得力の補完
- 英語で学ぶ金融を、CFAという枠組みで体系化したい
- 実務の最前線にいるがゆえに、知識の“穴”を埋めたいというニーズが非常に強い
【タイプ⑩】証券アナリスト保有者の“リベンジ型”
プロフィール傾向
- 証券アナリスト資格保有者
- CFAは以前に受験歴ありだが、仕事や育児で中断していた人
- Level Iだけ合格、またはLevel IIで挫折した経験あり
CFA受験の動機
- 今度こそやり切りたいという強い意志があった
- 過去の努力を無駄にしたくないという思い
- 業務上は必要ないが、「これを持っている」と言える自分になりたい
【タイプ⑪】若手社会人が“将来の自分に備える”早期スタート型
プロフィール傾向
- 社会人1〜3年目
- 証券・銀行・メーカーなど幅広い業界に所属
- CFAを通じてキャリア初期から差別化したいと考える層
CFA受験の動機
- 社内公募や海外赴任、異動希望に向けたアピール材料
- 英語で金融を学ぶ経験が“その後の転職市場で強みになる”と確信
- CFAの勉強を通じて、将来のキャリア選択を見極めたい
- 早期からの挑戦により、30代になる頃にはCFAホルダーとしてグローバル金融人材としての地位を確立したい
【タイプ⑫】起業家・経営者が“資金調達・投資家目線”を得る実践統合型
プロフィール傾向
- スタートアップ経営者、中小企業支援のコンサルタントなど
- CPAなどの会計資格はあるが、金融理論や投資家の視点には不安あり
- TOEIC900超や海外経験豊富なグローバル型も多い
CFA受験の動機
- VCやPEとの対話を深めるため、投資家視点の理解を強化したい
- 資金調達やEXIT戦略における金融ロジックを自分の言葉で語りたい
- 経営×ファイナンス×国際資格という武装で、次のステージへ進みたい
- 「資金の使い手」である自分が、「資金の出し手」の考え方を本質的に理解したい
- 経営者視点からのCFA挑戦
【タイプ⑬】学生・大学院生の“海外就職・金融業界準備”型
プロフィール傾向
- 大学2年〜大学院生(理系・文系問わず)
- 海外就職・IBD志望・VC/PEインターン経験あり
- TOEFLやGMATスコア保持者が多く、将来を見据えた高モチベーション層
CFA受験の動機
- 日本国内で学生のうちにCFAに挑戦しておけば、差別化になると考えている
- 留学先で知ったCFAの認知度と評価の高さに衝撃を受けた
- 金融英語を体系的に学ぶ方法として、実践的だと判断
- 「学生のうちからCFAに取り組むなんて早すぎる?」という声もあるが、実際には企業側の評価は非常に高く、「ポテンシャルの証」として見られている
【タイプ⑭】総合商社や経営企画など“非金融だけど金融に触れる人”の補完型
プロフィール傾向
- 商社でのトレード業務や、経営企画・事業企画職
- 日常的に金融業界とは接点がないが、M&Aや資金調達に触れる機会はある
- TOEIC850〜900クラスで、英語での学習にも対応可能
CFA受験の動機
- 将来の転職や異動で金融領域に携わる可能性への備え
- 自分の資産運用にも活かせる知識を英語で取得したい
- CFAが「潰しが効く資格」だと知り、長期的に価値があると判断
- 今すぐには使わないけど、数年後に必ず役立つと考えている
【タイプ⑮】IR・経営企画部門の“投資家対応スキル”強化型
プロフィール傾向
- 上場企業でIRやCFO直下の戦略立案に関わる人材
- 英語でのファンドマネージャー対応経験が豊富
- CMAやMBA保有者も多い
CFA受験の動機
- 外資系投資家とのIR面談でCFAを持つ担当者とのギャップを感じた
- 会社のストーリーを財務+戦略で語る力をつけたい
- 上場企業のIR部門としての専門性・説得力の強化
- 「IR=英語プレゼン」ではなく、「IR=ファイナンス×戦略×信頼性」であると考えるようになったとき、CFAはその軸足と感じた
【タイプ⑯】監査法人・会計士が“不動産・インフラ投資”領域に対応する深化型
プロフィール傾向
- 不動産SPC、REITの監査に従事する公認会計士・USCPA
- 財務会計には強いが、投資や評価手法に不安を持つ
- 英語の読み書きには問題なく対応できるが、金融理論にはギャップあり
CFA受験の動機
- 不動産ファンドやインフラ案件に関わる中で、投資家目線を補完したい
- USCPA+αの武器として、転職や社内評価アップを狙う
- 今後のキャリアで「アカウンティング×ファイナンス」を融合したい
- 「会計で稼いできたけど、このままでは評価が頭打ち」――そんな認識が、CFA受験を後押し
【タイプ⑰】証券・リテール・地銀など“フロントライン職”のキャリア再構築型
プロフィール傾向
- リテール営業や地方銀行勤務で顧客対応を担ってきた層
- FP1級やCMAを保有しているが、自信を持って金融を語れないと感じている
- 英語に苦手意識があるものの、将来のために挑戦を決意
CFA受験の動機
- 「現職の延長線上ではパッとしない」と感じている
- フロント業務に理論的裏付けを持たせたい
- 金融商品を売るだけでなく「設計・運用する側」へとステップアップしたい
- 地銀や証券会社ではCFAホルダーはまだ少数派。その中で取得すれば、「抜け出す切符」になると考えている
【タイプ⑱】ブランクありの“再挑戦型” or 資格アップデート志向型
プロフィール傾向
- Level I or II 合格後、数年間ブランクがある人
- かつて育児や転職で離脱したが、再度チャレンジ中
- CFA協会のテキストの重さに苦労し、要点整理や日本語サポートを求めている
CFA受験の動機
- 昔の自分にリベンジしたい
- やりかけたことをやり遂げたい
- 社内で評価されるために国際資格を取り直したい
- CFAの難易度を身をもって知っているからこそ、サポート環境を重要視する傾向が強い
【タイプ⑲】マーケット部門・トレーダー・運用者の“専門スキル補完型”
プロフィール傾向
- 金利・債券・デリバティブなどマーケット業務に従事
- CMAや証券外務員資格は持っているが、理論的な学習は未経験
- 実務経験は豊富でも、体系的理解には自信がない
CFA受験の動機
- トレーディングの直感を、論理で補完したい
- クオンツやアセットアロケーションなど中長期的視点を得たい
- 社内評価や外資転職に耐えうるスキル証明が欲しい
- 「毎日マーケットを見ているけど、構造が語れない」というギャップをCFAで埋めたいという動機
おわりに:CFA®︎を通じて、自分のキャリアと本気で向き合うということ
いかがでしたでしょうか。この記事では、FA-Academyがこれまでにサポートしてきた100名を超えるCFA受験者の実例から、19の受験者タイプに統合してざっとご紹介しました。
おそらく読者の皆さんも、いずれかのタイプに「自分に近いかもしれない」と感じたのではないでしょうか。
CFAは、ただの“難しい資格”ではありません。自分のキャリアと真剣に向き合った人が、手段として選び取る資格です。
「このまま今の仕事を続けていて、5年後に満足できるだろうか?」
「自分にしかできないことって、何だろう?」
「英語力と金融知識を武器に、どんなフィールドでも通用する自信が欲しい」
こうした問いを抱えたときに、多くの人がCFA®︎に辿り着いています。
しかも、出身業界も年齢層も経験値もバラバラ。それでも、皆が等しく未来の自分を信じて学びを始めています。
そして、そんな人たちを支える場所が、FA-Academyです。
私たちは単なる予備校ではありません。
“CFAを通じて人生を変えたい”という人の伴走者でありたいと思っています。
あなたがもし、今のキャリアに不安やモヤモヤを感じているなら。
英語と金融を武器に、違う景色を見てみたいと思っているなら。
CFAは、必ずあなたの視野と選択肢を広げてくれるはずです。
ぜひ一緒にFA-Academyと前に進み出しましょう!
