Learning Module 1「Equity Instrument Features(株式の商品性)」は、普通株式と優先株式の基本的な特徴と種類、そして上場株式と非上場(プライベート)株式の特徴の違いを扱う単元です。

本記事では、最新版カリキュラムのLOS(Learning Outcome Statement)と、この単元の重要論点を日本語で整理しました。

LM1のLOS(学習目標)

LOSは、この単元で「できるようになるべきこと」として示されている学習目標です。LM1には2つのLOSがあります。

  1. LOS 1:株式商品の基本的な特徴と種類を説明するdescribe basic features and types of equity instruments
  2. LOS 2:上場株式と非上場(プライベート・エクイティ)証券の特徴を対比するcontrast features of publicly listed versus private equity securities

LM1のまとめ

この単元の要点をまとめると、次のとおりです。

  • 普通株式は企業に対する残余持分で、配当や清算時の残余財産を受け取る経済的権利と、議決権を投資家にもたらす
  • 優先株式は資本構成上、普通株式より上位に位置し、裁量によらない(固定的な)配当を受け取る一方、原則として議決権を持たない
  • 上場株式は、取引される取引所や店頭市場の法令・規制・コンプライアンス上の要件を満たした株式
  • プライベート・エクイティは、企業のライフサイクル全体にわたって支配株式や大口の少数株式を保有する形が多く、流動性が低く相対交渉で取引される
  • プライベート・エクイティは小規模企業で広く見られるほか、公開開示に伴うコストや監視を避けたい少数の投資家が支配する大企業でも用いられる
  • ライフサイクルに沿って、スタートアップ向けのベンチャー・キャピタルから成熟企業向けのバイアウトまで用途があり、上場企業への私募投資にも使われる

以下、LOSごとに重要論点を整理します。

LOS 1:普通株式と優先株式の特徴

株式は企業の所有持分を表す証券で、満期がなく、発行体には出資金の返済や定期的な支払いの契約上の義務がありません。普通株式は経済的権利と議決権を持つ残余請求権、優先株式は配当と清算時の分配で普通株式に優先する、債券と普通株式の中間的な性質を持つ証券です。

  • 株式形態の利点:株式の譲渡性の向上、外部資金へのアクセス拡大、所有者の有限責任
  • 普通株式:配当・清算時の純資産への比例的な請求権と議決権(取締役選任、合併、監査人の承認など)
  • 議決は株主総会への出席または委任状(proxy)による代理投票
  • 優先株式:額面に対する固定率の配当、配当の繰延べは債務不履行にならない、原則として議決権なし、値上がり益の余地は小さい
  • 累積型(cumulative):未払配当が累積し、普通株配当より先に支払う必要。参加型(participating):利益が一定水準を超えると追加配当
  • 条件付き条項:コーラブル(発行体の買戻し権)、プッタブル(投資家の売戻し権)、清算優先権(liquidation preference)

LOS 2:上場株式とプライベート株式の対比

上場株式は取引所の上場要件(時価総額・売上高・利益の水準、株主数、監査済み財務諸表の定期開示など)を満たし、流動性と透明性が高いのが特徴です。プライベート株式は少数の投資家が支配的な持分を持ち、非標準的な条件のもと相対交渉でまれに取引されるため流動性が低い一方、開示負担が小さく支配を維持しやすい面があります。

  • 企業数では非上場企業が大多数だが、市場価値では上場株式が圧倒的に大きい
  • 上場企業:成熟企業、流動性の高い株式、高い透明性、標準化された開示、所有と経営の分離
  • 非上場企業:小規模、ライフサイクルの初期または後期、集中した所有と支配、限定的な開示、所有者と経営者の重なり、売却制限、非流動性
  • 上場可能な規模でも、支配権の維持や開示コスト・監視の回避のため非上場を選ぶ企業がある
  • ライフサイクル別のPE:ベンチャー・キャピタル、グロース・エクイティ、バイアウト、特殊状況(special situations)
  • PEファンドの投資は複数年保有され、新たな公開・非公開の投資家への売却時にリターンを実現

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