Learning Module 1「Fixed-Income Instrument Features(債券の商品性)」は、債券などの確定利付商品の基本的な特徴(発行体、満期、元本、クーポン、優先順位、条件条項)と、発行条件を定める債券契約書(インデンチャー)の内容、アファーマティブ・コベナンツとネガティブ・コベナンツの違いを扱う単元です。

本記事では、最新版カリキュラムのLOS(Learning Outcome Statement)と、この単元の重要論点を日本語で整理しました。

LM1のLOS(学習目標)

LOSは、この単元で「できるようになるべきこと」として示されている学習目標です。LM1には2つのLOSがあります。

  1. LOS 1:確定利付証券の特徴を説明するdescribe the features of a fixed-income security
  2. LOS 2:債券契約書(インデンチャー)の内容を説明し、アファーマティブ・コベナンツとネガティブ・コベナンツを対比するdescribe the contents of a bond indenture and contrast affirmative and negative covenants

LM1のまとめ

この単元の要点をまとめると、次のとおりです。

  • 確定利付商品は、発行体が投資家から資金を借り入れ、利息の支払いと元本の返済を約束する契約であり、ローンや債券が代表例
  • 主な特徴は発行体、満期までの期間、元本(額面)、クーポン・レートと支払頻度、優先順位、条件条項で、これらがキャッシュフローの形を決める
  • 投資家のリターンは発行体から受け取るキャッシュフローと債券価格の変化から生まれ、価格と利回りは逆方向に動く
  • 投資家は発行体が元利金を期日どおり全額支払えない信用リスクを負い、信用リスクの小さい債券ほど利回りは低く、信用力の低い債券ほど高い利回りが求められる
  • 信用の質は、返済原資、優先順位、担保などの信用補完条項、発行体の支払意思に左右される
  • 債券の特徴や条件を定めた法的契約書がインデンチャー(indenture)
  • インデンチャーに盛り込まれるコベナンツは、発行体に一定の行為を義務づけるもの(アファーマティブ)と、一定の行為を禁止・制限するもの(ネガティブ)に分かれる

以下、LOSごとに重要論点を整理します。

LOS 1:確定利付証券の基本的な特徴

債券は、発行体・満期・元本(額面)・クーポン・優先順位・条件条項といった特徴の組み合わせでキャッシュフローが決まります。これらの特徴が、投資家が負うリスクと求める利回りの水準を左右します。

  • 発行体:国(ソブリン)、地方政府、政府系機関、国際機関、事業会社など
  • 満期:1年以内はマネー・マーケット、1年超はキャピタル・マーケット、満期のない永久債もある
  • 元本(額面、par value)と、クーポン・レート×額面で決まるクーポン支払額、支払頻度(年1回・半年ごとなど)
  • 優先順位(シニア/劣後)と担保の有無が、デフォルト時の回収順位を決める
  • 価格と利回りは逆相関、信用リスクが高いほど要求利回りも上昇
  • 信用の質を左右する要素:返済原資、優先順位、担保などの信用補完、発行体の支払意思

LOS 2:インデンチャーとコベナンツ

インデンチャー(indenture)は、発行体の義務や債券の条件を定めた法的契約書で、返済原資や担保、コベナンツなどが記載されます。コベナンツは、発行体に行為を義務づけるアファーマティブ・コベナンツと、行為を制限するネガティブ・コベナンツに分かれます。

  • インデンチャーの記載事項:発行体、元本、クーポン、満期、返済原資、担保・信用補完、コベナンツなど
  • アファーマティブ・コベナンツ:元利金の支払い、法令遵守、資産の維持、保険の付保、税金の支払いなど「すべきこと」
  • クロス・デフォルト条項やパリ・パス条項もアファーマティブ・コベナンツの一種
  • ネガティブ・コベナンツ:追加借入の制限、ネガティブ・プレッジ(担保提供の制限)、資産売却の制限、株主への分配の制限など「してはならないこと」
  • ネガティブ・コベナンツは債権者の保護を強める一方、発行体の経営の自由度を狭めるため、交渉の対象となる
  • コベナンツ違反はデフォルト事由となり得る

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