今回は、銀行に勤務し、シンガポールに駐在されているLevel3 合格者のDSさんにお話を伺いました!

米国駐在中に専門性を身につけたいと考え、帰国後にUSCPAを取得。その後、海外事業戦略に携わる中で、ファイナンスやマーケットの知識を深めるため、CFAへの挑戦を決められました。

レベル3では、約9か月の学習期間を確保し、FA-Academyの講義やエッセイ特訓会に加え、AIを活用。仕事と両立しながら、朝や図書館で学習する習慣を作り、合格をつかまれました。

AIの使い分け、復習時間を確保するスケジュール、集中できる環境づくりなど、多忙な社会人のCFA学習に参考になる内容です。

ぜひ最後までご覧ください。

自己紹介/CFAを受験したきっかけ

銀行に勤務しており、現在はシンガポールに駐在しています。

USCPAは取得していますが、日本の証券アナリスト資格は取得していません。FA-Academyには、レベル3からお世話になりました。

資格の勉強を始めたきっかけは、米国駐在中に、自分も何か専門性を身につけたいと感じたことです。

当時は企画部門に所属し、税務・会計・規制・内部統制など、コーポレートガバナンスに関わる仕事をしていました。

さまざまな分野の専門家と仕事をする一方で、現地の専門家やコンサルタントに頼ることも多く、ジェネラリストのままでは十分な価値を提供できていないのではないかと、漠然と感じていました。

周囲の優秀な方たちが、ストイックに自己研鑽を続けている姿を見て、自分も専門性を持ちたいと思うようになりました。

帰国後は、まず業務知識を体系的に整理するため、USCPAを取得しました。

その後、会社の海外事業戦略に携わる中で、今度はファイナンスやマーケットの知識が足りないと感じました。

内部管理の経験が長く、海外でのフロント業務の経験はほとんどなかったため、金融プロダクトやファイナンスについては、一から学ぶ必要がありました。

収益性やROEをもとに事業ポートフォリオを見直したり、市場環境を分析したり、海外のカバレッジやプロダクトの責任者と議論したりすることに、難しさを感じていました。

米国では、USCPAとCFAの両方を持つ方に会ったことがありましたが、日本の自分の周囲にはいませんでした。

両方を身につければ、キャリアの面でも希少性を高められるのではないかと考えたことも、受験の動機です。

CFAの世界的な評価にも魅力を感じ、次の海外駐在も見据えて、挑戦を決めました。

レベル1・レベル2を経て、レベル3合格までにやったこと

レベル1は、問題を解きながら数式に慣れた

CFAの学習は足掛け3年となり、勉強している間は、果てしない道のりに感じることもありました。

レベル1では、定量分析やポートフォリオマネジメントなど、慣れない分野にとっつきにくさがありました。

大学で少し勉強して以来だったため、最初は難しい数式を見ると、拒否反応もありました。

ただ、問題を解いていくと、記号に慣れていないだけで、いくつかのパターンを覚え、数字を代入すれば解ける問題も多いと分かってきました。

繰り返し解く中で、身体で覚えていったように思います。

最初はTACのビデオ講義で学習しましたが、自分にはあまりしっくり来ませんでした。

その後は、セットになっていたSchweserのまとめノートを読んで理解を深め、QuickSheetを暗記するなどして、問題を解けるようにしました。

2024年10月に合格しましたが、この段階では、まだ本質的な理解が十分ではなく、何となく合格したという感覚もありました。

レベル2から、AIを学習に取り入れた

レベル2は、あまり間を空けず、2025年5月の試験を目指して学習を始めました。

レベル1では紙のテキストを使っており、分からない箇所をAIに質問する際に不便を感じていました。

そのため、レベル2では最初からオンライン版のSchweserを契約しました。

ChatGPTやGeminiを使い、英語のテキストを日本語で要約しながら進めました。

ただ、レベル2は覚える内容が多く、より深い理解も必要だったため、なかなかテキストが進みませんでした。

全範囲を終えたのは、試験の約2か月前です。

そこから慌ただしくMock Examに取り組み、十分に仕上がったとは思えない状態で受験しました。

その後、シンガポールに赴任し、2025年7月に合格を知りました。

レベル3は、復習を繰り返せるよう早めに始めた

レベル3は、シンガポールでの生活と仕事に慣れてきた2025年11月下旬から、2026年8月の試験を目指して学習を始めました。

前回の反省を生かし、約9か月の期間を確保しました。

基本的には、FA-Academyの講義動画をざっと見た後、テキストの理解と問題演習を交互に進め、科目ごとにもう一度問題を解く流れで学習しました。

それでも、最後の科目を終える頃には、最初に学んだ内容を忘れてしまい、Mock Examは思うように解けませんでした。

そこで、もう一度テキストの問題を全て解き直してから、Mock Examの2周目に取り組みました。

一度勉強しても忘れてしまうので、繰り返し解く時間を取れたことは良かったと思います。

AIは、全体像の把握・理解・弱点復習に使い分けた

AIにはCFA協会のテキストを読み込ませ、新しい分野を学ぶ際に、ポッドキャスト形式の音声を作っていました。

通勤中などに聞くと、ラジオ番組のような掛け合いで、その分野の全体像を説明してくれます。

先に大まかな内容をつかめるので、新しい分野へのとっつきにくさが和らぎました。

テキストの理解にもAIを利用しました。分野ごとの日本語サマリーを作り、最後の方は自分用の参考書としてまとめ、通して読んでいました。

自分には、本質を捉えて整理してくれると感じられ、理解の底上げにつながりました。

直前期には、Mock Examの解答を読み込ませ、間違えた箇所だけをまとめた解説資料を作るなどして、復習を進めました。

朝と図書館で、学習時間を確保した

学習開始当初は、平日の夜に1時間程度、休日に2〜3時間程度勉強していました。

途中で、このペースでは間に合わないと感じ、朝にも30〜60分ほど勉強するようになりました。

4月頃からは、朝に1時間、仕事の後は図書館で1時間半〜2時間ほど勉強する習慣をつけました。

家では学習が続きにくかったため、休日も図書館を利用しました。昼休みなどの隙間時間には、Ankiを使って復習していました。

シンガポールでは、集中できる勉強場所を探すことにも苦労しました。

レベル2のときに使っていたような24時間営業の自習室がなかなか見つからず、利用する図書館も21時には閉まってしまいました。

また、周囲のPCの操作音などが気になることもあり、途中からヘッドホンと耳栓を併用しました。

細かいことですが、音への対策をしたことで、場所に左右されず集中しやすくなったと思います。

苦しい時をどう乗り越えたか

試験勉強にはある程度慣れていたため、進捗が遅れていても、比較的淡々と取り組めていたと思います。

間に合わないと感じたら、朝の学習時間を増やすなど、進み具合に合わせて勉強に使う時間を調整しました。

海外駐在で管理職でもあるため、仕事が忙しい時期もありました。

その中でも、仕事と勉強の両方を、できるだけ要領よく進めることを意識しました。

試験前には1週間の休暇を取り、まとまった時間を確保できたことも良かったです。

一方で、休日には運動をしたり、旅行に行ったりすることもありました。

長期間の学習なので、疲れをためすぎないよう、リフレッシュすることも心がけていました。

勉強時間を増やすだけでなく、継続できる状態を保つことも意識していたと思います。

FA-Academyの良かった点と活用方法

日本語の講義が、受講の決め手になった

レベル3の教材を調べる中で、Schweserだけで進めることに不安を感じていました。

また、それまでの経験から、英語のビデオ講義だけで理解を深めることにも、限界を感じていました。

FA-Academyは以前からブログや書籍などで知っていましたが、自分に合うかどうか分からず、迷っていました。

サンプルの講義動画を見て、説明が分かりやすいと感じたことが、受講の決め手になりました。

早めの目標設定が、復習時間の確保につながった

入会後の面談では、AIの活用方法や、学習スケジュールについて教えていただきました。

特に、「4月末には全分野の学習を終える」という目標を示していただいたことが良かったです。

その時点では少し早いようにも感じましたが、実際には5月下旬までずれ込みました。

結果として、早めの目標を立てておいたことで、その後の復習時間を確保できたと思います。

エッセイ特訓会で、答案の書き方を学べた

5月頃から試験前まで、毎週の記述の勉強会に、だいたい参加しました。

問題を解き、他の受講生の解答を見ながら、自分の答案にもアドバイスをいただけます。

自分ではなかなかうまく書けませんでしたが、他の方と比べて、自分がどの程度できているかを確認できました。

自習だけでは得られない機会だったと思います。

また、解答の長さや配点を踏まえ、どこまで書くべきかといった、基本的なことから教えていただけたのも助かりました。

独学のときは、答案の書き方が分からず、途中式まで丁寧に書いて時間を使っていました。

特訓会では、問題ごとに必要な記述を確認でき、得点を意識して解答を作る感覚をつかめました。

同じ目標に向かう受講生の存在が励みになった

最初の面談で色々と戦略をレクチャーを受けた後は、Discordのコミュニティを通じて、同じように試験勉強をしている方たちの存在を感じられ、大変励みになりました。

一人で勉強していても、同じ目標に向かう人がいると分かることが、支えになっていたと思います。

CFAレベル3に挑む方へ

レベル3は難しい試験でしたが、それまでの経験を生かして、効率的に取り組めたのではないかと思います。

振り返っても、学習方法について、特に大きく変えたいことはありません。

早めに始めて復習の時間を取れたこと、自分に合う勉強方法を見つけられたこと、集中できる環境を整えられたことが良かったです。

本番では、最初の方の問題が難しく、いきなり心が折れそうになりました。

それでも、徐々にペースを取り戻すことができました。

準備をしていても想定外のことはあるので、難しい問題が続いた場合など、さまざまな状況を考えておくとよいと思います。

また、自分が受験したシンガポールの会場は冷房が強く、エアコンの風が直接当たって、集中を妨げられることがありました。

厚着をしていても手が冷えるほどだったので、現地で受験する方は、防寒対策も考えておくとよいと思います。

受験後は、手応えから合格している気もしていました。

ただ、振り返ると間違えたかもしれない問題が頭をよぎり、不合格だったのではないかと思うこともありました。

合格発表の日は、気づいたらメールが届いていました。

「Congratulations」という言葉を見て、まずは安心しました。

足掛け3年勉強してきましたが、終わってみると、呆気なかったという気持ちもありました。

CFAの学習を通じて、投資家や金融マーケット参加者の視点が身についたことは、大きな収穫です。

金融プロダクトへの理解も深まり、自分の意見を持ちやすくなりました。以前は何となく読み流していた金融・経済ニュースも、その背景が分かるようになったと感じています。

これで金融のプロフェッショナルだと、自信を持って言えるかというと、まだそうではありません。

ただ、確かに分かることは増えました。

ようやくスタート地点に立てたのではないかというのが、今の率直な気持ちです。

DSさん、貴重な合格体験をお聞かせいただき、ありがとうございました!
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