結論:会社法②は「決議要件」「任期」「準備金の積立て」の3つの数字で点が決まります。ここを表で丸暗記し、あとは機関設計のルールと組織再編の名前を押さえれば十分です。
- 株主総会の決議:普通(過半数出席・出席の過半数)、特別(過半数出席・出席の3分の2以上)、特殊(株主の半数以上・議決権の3分の2以上など)
- 任期:取締役2年、監査役4年、会計参与2年、会計監査人1年。指名委員会等設置会社の取締役と、監査等委員会設置会社の監査等委員以外の取締役は1年
- 剰余金を配当するときは、配当額の10分の1を、資本準備金と利益準備金の合計が資本金の4分の1に達するまで積み立てる
- 純資産が300万円未満なら配当できない
- 組織再編は合併・会社分割・株式交換・株式移転・株式交付。原則として株主総会の特別決議
一種・二種の出題範囲
一種◯ 出題範囲二種◯ 出題範囲外務員必携 第3巻
この章は一種・二種で範囲が同じです。二種の方も記事全体が対象です。
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外務員必携の章別記事の一覧は外務員必携の章別まとめにあります。設立・株式・株主の権利は株式会社法概論①で扱っています。
機関設計の基本ルール
株式会社の機関とは、会社の意思決定や業務執行、監査を担う人や会議体のことです。すべての株式会社に必要なのは株主総会と取締役だけで、それ以外は会社の規模や公開会社かどうかで組み合わせが決まります。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 必ず置く機関 | 株主総会、取締役(1人以上) |
| 取締役会の設置義務 | 公開会社、監査役会設置会社、監査等委員会設置会社、指名委員会等設置会社 |
| 取締役会を置いた場合 | 原則として監査役(または監査等委員会・指名委員会等)が必要。非公開会社で会計参与を置く場合は例外 |
| 大会社 | 会計監査人の設置が義務(資本金5億円以上または負債200億円以上) |
| 公開会社かつ大会社 | 監査役会、監査等委員会、指名委員会等のいずれかが必要 |
| 社外取締役 | 公開会社かつ大会社である監査役会設置会社で、有価証券報告書の提出義務がある会社は、社外取締役を1人以上置かなければならない |
上場会社の機関設計は、実際には「監査役会設置会社」「監査等委員会設置会社」「指名委員会等設置会社」の3類型のどれかになります。
株主総会
株主総会は株主で構成される会社の最高意思決定機関です。ただし取締役会設置会社の株主総会は、会社法と定款に定めた事項に限って決議できます(取締役会を置かない会社では、会社に関する一切の事項を決議できます)。
| 項目 | ルール |
|---|---|
| 定時株主総会 | 毎事業年度の終了後、一定の時期に招集 |
| 招集通知の発送 | 公開会社は総会の日の2週間前まで(非公開会社は原則1週間前まで) |
| 電子提供措置 | 上場会社は株主総会資料をウェブサイトに掲載する電子提供制度が義務。総会の日の3週間前の日または招集通知の発送日のいずれか早い日から開始 |
| 書面投票 | 議決権を有する株主が1,000人以上の会社は書面投票制度が義務 |
| 議決権 | 原則1株1議決権(単元株制度なら1単元1議決権)。自己株式、相互保有株式(会社がその株主の議決権の4分の1以上を持つなど実質的に支配している場合)には議決権がない |
| 決議の瑕疵 | 招集手続の法令違反などは、決議の日から3か月以内に決議取消しの訴え |
決議要件(普通・特別・特殊)
| 決議 | 定足数 | 可決の要件 | 主な決議事項 |
|---|---|---|---|
| 普通決議 | 議決権を行使できる株主の議決権の過半数(定款で排除可。ただし役員の選任・解任は3分の1未満にできない) | 出席株主の議決権の過半数 | 取締役・会計参与・監査役・会計監査人の選任、取締役の解任(累積投票で選ばれた者を除く)、役員報酬、剰余金の配当、計算書類の承認(会計監査人設置会社で一定の場合は報告のみ) |
| 特別決議 | 議決権の過半数(定款で3分の1まで引下げ可) | 出席株主の議決権の3分の2以上 | 定款変更、合併・会社分割・株式交換・株式移転・株式交付、事業の全部または重要な一部の譲渡、株式の併合、募集株式の有利発行、特定の株主からの自己株式取得、監査役の解任、資本金の額の減少(原則)、解散 |
| 特殊決議 | 定足数の定めなし | 議決権を行使できる株主の半数以上(頭数)かつ、その議決権の3分の2以上 | 発行する全部の株式に譲渡制限を設ける定款変更など |
| 特殊決議(属人的定め) | 定足数の定めなし | 総株主の半数以上かつ総株主の議決権の4分の3以上 | 非公開会社で、剰余金の配当などについて株主ごとに異なる取扱いをする定款の定めを設ける変更 |
取締役の解任は普通決議、監査役の解任は特別決議です。監査役は取締役を監査する立場なので、地位が手厚く守られている、と理解すると覚えやすくなります。
例題1(特別決議の成否)議決権総数1,000個の会社で、600個の議決権を持つ株主が出席した。定款変更議案に390個が賛成した。可決されるか(定款で定足数の変更はない)。
式:定足数=議決権の過半数(500個超)、可決=出席議決権の3分の2以上
計算:出席600個>500個で定足数は充足。必要な賛成=600×2/3=400個。賛成390個<400個
答え:否決(普通決議の議案なら600×1/2=300個超で可決されていた)
取締役・取締役会・代表取締役
| 項目 | ルール |
|---|---|
| 員数 | 1人以上。取締役会設置会社は3人以上 |
| 任期 | 選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで。定款・総会決議で短縮可。非公開会社(監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社を除く)は定款で10年まで伸長可 |
| 資格 | 法人はなれない。公開会社では、定款で取締役を株主に限ることはできない |
| 義務 | 善管注意義務・忠実義務。競業取引・利益相反取引には取締役会(取締役会がなければ株主総会)の承認が必要 |
| 報酬 | 定款または株主総会の決議で定める(お手盛り防止) |
取締役会は、業務執行の決定、取締役の職務執行の監督、代表取締役の選定・解職を行います。重要な財産の処分、多額の借財、支配人など重要な使用人の選任、社債の募集などの重要な業務執行の決定は、取締役に委任できません。
- 決議は、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その過半数で行う。特別の利害関係がある取締役は議決に加われない
- 代表取締役などは3か月に1回以上、職務の執行状況を取締役会に報告する
- 大会社である取締役会設置会社は、内部統制システムの整備について決定しなければならない
- 代表取締役は取締役会設置会社では取締役会で選定され、会社の業務に関する一切の裁判上・裁判外の行為をする権限を持つ
監査役・監査役会・会計監査人・会計参与
| 機関 | 役割 | 任期・構成 |
|---|---|---|
| 監査役 | 取締役の職務執行を監査(業務監査と会計監査) | 任期4年(短縮不可)。非公開会社は定款で10年まで伸長可。会社・子会社の取締役・使用人との兼任禁止 |
| 監査役会 | 監査の方針の決定、監査報告の作成など | 監査役3人以上で、その半数以上は社外監査役。常勤監査役を選定 |
| 会計監査人 | 計算書類などの会計監査 | 公認会計士または監査法人。任期1年。別段の決議がなければ定時総会で再任されたものとみなされる |
| 会計参与 | 取締役と共同して計算書類を作成 | 公認会計士・監査法人または税理士・税理士法人。任期2年(取締役と同じ) |
会計監査人は「監査」、会計参与は「共同作成」という役割の違いが問われます。
指名委員会等設置会社と監査等委員会設置会社
| 項目 | 指名委員会等設置会社 | 監査等委員会設置会社 |
|---|---|---|
| 委員会 | 指名委員会・監査委員会・報酬委員会の3つ | 監査等委員会の1つ |
| 委員の構成 | 各委員会は取締役3人以上で、過半数が社外取締役 | 監査等委員である取締役3人以上で、過半数が社外取締役 |
| 業務執行 | 執行役(取締役会が選任。任期1年)が行う。代表執行役が会社を代表 | 代表取締役など業務執行取締役が行う |
| 取締役の任期 | 1年 | 監査等委員は2年(短縮不可)、それ以外の取締役は1年 |
| 監査役 | 置けない | 置けない |
どちらも監査役を置けない点、そして「3委員会」は指名委員会等設置会社だけという点を押さえましょう。
任期のまとめ
| 役職 | 原則の任期 |
|---|---|
| 取締役 | 2年(非公開会社は定款で10年まで伸長可) |
| 取締役(指名委員会等設置会社) | 1年 |
| 取締役(監査等委員以外) | 1年 |
| 監査等委員である取締役 | 2年 |
| 監査役 | 4年(非公開会社は定款で10年まで伸長可) |
| 会計参与 | 2年 |
| 会計監査人 | 1年(自動再任) |
| 執行役 | 1年 |
計算:計算書類・法定準備金・剰余金の配当
株式会社は、各事業年度に計算書類(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表)と事業報告、これらの附属明細書を作成します。定時株主総会の承認後、貸借対照表(大会社は損益計算書も)を公告しなければなりません。財務諸表の読み方は財務諸表の仕組みと読み方で扱います。
資本金と法定準備金
- 資本金は原則として株主が払い込んだ額。ただし払込額の2分の1を超えない額は資本金に計上せず、資本準備金にできる
- 法定準備金は資本準備金と利益準備金の2つ
- 剰余金の配当をする場合、配当によって減少する剰余金の額の10分の1を、資本準備金または利益準備金として計上する(会社法第445条第4項)
- 積立ては、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで(会社計算規則第22条)
例題2(準備金の積立額)資本金1億円、資本準備金1,200万円、利益準備金800万円の会社が、その他利益剰余金から3,000万円を配当する。積み立てるべき利益準備金はいくらか。
式:積立額=min(配当額×1/10、資本金×1/4−準備金合計)
計算:配当額×1/10=300万円。資本金×1/4=2,500万円、準備金合計=2,000万円、不足額=500万円。小さいほうは300万円
答え:300万円
例題3(上限に達する場合)上の会社で、準備金合計が2,400万円だった場合はどうか。
計算:配当額×1/10=300万円、不足額=2,500万円−2,400万円=100万円。小さいほうは100万円
答え:100万円(資本金の4分の1に達したところで積立ては不要になる)
剰余金の配当のルール
| 項目 | ルール |
|---|---|
| 決定機関 | 原則として株主総会の普通決議。回数の制限はなく、いつでも配当できる |
| 取締役会で決める場合 | 会計監査人設置会社で、取締役の任期が1年以内、かつ監査役会設置会社・監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社である場合は、定款で取締役会が決定できる旨を定められる |
| 中間配当 | 取締役会設置会社は、定款で定めれば1事業年度の途中で1回、取締役会決議で金銭の配当ができる |
| 財源規制 | 配当の総額は分配可能額を超えられない |
| 純資産額の規制 | 純資産額が300万円未満の場合は配当できない |
| 自己株式 | 自己株式には配当できない |
| 現物配当 | 金銭以外の財産で配当する場合で、株主に金銭分配請求権を与えないときは株主総会の特別決議 |
準備金の額を減らすには株主総会の普通決議が必要で、原則として債権者保護手続(異議を述べる機会を与える)も必要です。
新株発行(募集株式の発行等)と新株予約権
| 項目 | 公開会社 | 非公開会社 |
|---|---|---|
| 募集事項の決定 | 授権株式(発行可能株式総数)の範囲内で取締役会の決議 | 株主総会の特別決議(取締役(会)に委任可) |
| 有利発行(特に有利な金額) | 株主総会の特別決議。取締役はその理由を説明する | 株主総会の特別決議 |
| 株主への周知 | 払込期日(払込期間の初日)の2週間前までに募集事項を通知・公告(有価証券届出書を提出している場合などは不要) | 株主総会で決めるため不要 |
| 授権株式の枠 | 設立時の発行株式は発行可能株式総数の4分の1以上(公開会社の場合) | 制限なし |
公開会社で、募集株式の引受人が総株主の議決権の過半数を持つことになる場合(支配株主の異動)は、株主に通知・公告し、議決権の10分の1以上を持つ株主が反対したときは、原則として株主総会の普通決議による承認が必要です。法令・定款違反や著しく不公正な方法による発行で不利益を受けるおそれがある株主は、差止めを請求できます。
新株予約権は、会社に対して行使することで株式の交付を受けられる権利です。ストックオプションや買収防衛策、資金調達(新株予約権付社債)に使われます。有利な条件での発行には株主総会の特別決議が必要です。
社債
社債は、会社が行う割当てにより発生する、会社を債務者とする金銭債権です。株式会社だけでなく持分会社も発行できます。取締役会設置会社では、社債の募集の重要事項は取締役会で決めます。
| 項目 | ルール |
|---|---|
| 社債管理者 | 原則として設置が義務(銀行・信託会社など)。ただし各社債の金額が1億円以上の場合や、社債の総額を各社債の金額の最低額で割った数が50未満の場合は不要 |
| 社債管理補助者 | 社債管理者を置かない場合に、社債権者の権利行使を補助する者として置くことができる(2021年3月施行) |
| 社債権者集会(普通決議) | 出席した議決権者の議決権の総額の2分の1を超える同意 |
| 社債権者集会(特別決議) | 議決権者の議決権総額の5分の1以上で、かつ出席した議決権者の議決権総額の3分の2以上の同意 |
| 決議の効力 | 原則として裁判所の認可を受けなければ効力を生じない |
社債の商品性や発行市場の仕組みは債券業務①で確認してください。
組織再編
| 手法 | 内容 |
|---|---|
| 吸収合併 | 一方の会社(存続会社)が他方(消滅会社)の権利義務の全部を承継する |
| 新設合併 | 2つ以上の会社がすべて消滅し、新しく設立する会社が権利義務の全部を承継する |
| 吸収分割 | 事業に関する権利義務の全部または一部を、既存の他の会社に承継させる |
| 新設分割 | 事業に関する権利義務の全部または一部を、新しく設立する会社に承継させる |
| 株式交換 | 発行済株式の全部を既存の他の会社に取得させ、完全親子会社関係をつくる |
| 株式移転 | 発行済株式の全部を新しく設立する会社に取得させる(持株会社の設立に使われる) |
| 株式交付 | 他の会社を子会社にするため、その株式を譲り受け、対価として自社株式を交付する。完全子会社化を要しない(2021年3月施行) |
組織再編の手続
- 契約の締結(吸収型)または計画の作成(新設型)
- 事前開示(書面の備置き)
- 株主総会の特別決議による承認
- 反対株主の株式買取請求
- 債権者保護手続(異議を述べることができる期間は1か月以上)
- 効力の発生(吸収型は契約で定めた効力発生日、新設型は設立登記の日)、事後開示
| 例外 | 要件 | 効果 |
|---|---|---|
| 簡易組織再編 | 存続会社などが交付する対価が、その会社の純資産額の5分の1以下(定款で引下げ可) | 存続会社などの株主総会決議が不要 |
| 略式組織再編 | 一方の会社が他方の総株主の議決権の90%以上を持つ(特別支配会社) | 支配されている側の株主総会決議が不要 |
組織再編の無効は、効力発生日から6か月以内に訴えでしか主張できません。事業の全部または重要な一部の譲渡(事業譲渡)も、組織再編ではありませんが株主総会の特別決議が必要です。上場会社の組織再編は適時開示の対象にもなります。
倒産
| 手続 | 区分 | 特徴 |
|---|---|---|
| 破産 | 清算型 | 裁判所が選任する破産管財人が財産を換価し、債権者に配当する。個人・法人とも利用 |
| 特別清算 | 清算型 | 清算中の株式会社に債務超過の疑いがある場合などに、裁判所の監督のもとで行う |
| 民事再生 | 再建型 | 原則として従来の経営者が経営を続けながら再建する(DIP型)。個人・法人とも利用。担保権は原則として手続外で行使できる |
| 会社更生 | 再建型 | 株式会社のみ。裁判所が選任する管財人が経営にあたり、担保権者も手続に取り込む大規模な再建手続 |
このほか、裁判所を使わず債権者との話し合いで進める私的整理もあります。
解散と清算
株式会社の主な解散事由は、定款で定めた存続期間の満了や解散事由の発生、株主総会の特別決議、合併(消滅する場合)、破産手続開始の決定、解散を命ずる裁判です。最後の登記から12年を経過した株式会社(休眠会社)は、公告と届出がなければ解散したものとみなされます。
解散した会社は、合併・破産の場合を除き清算手続に入ります。清算人が現務の結了、債権の取立て・債務の弁済、残余財産の分配を行います。清算株式会社は、債権者に対し2か月以上の期間内に債権を申し出るよう官報で公告し、知れている債権者には個別に催告します。清算事務が終わると、株主総会で決算報告の承認を受けて清算が結了します。
なお、法制審議会では2026年時点で株主総会の運営などに関する会社法の見直しが審議中です。改正が成立した場合は内容が変わる可能性があります。
試験に出るひっかけ(○×問題)
問1. 株主総会の特別決議は、議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の過半数をもって行う。
答え:× 特別決議は出席株主の議決権の3分の2以上です。問題文は普通決議の要件です。
問2. 監査役の解任は、株主総会の普通決議で行うことができる。
答え:× 監査役の解任は特別決議が必要です。取締役の解任は原則として普通決議です。
問3. 監査役の任期は、定款によって2年に短縮することができる。
答え:× 監査役の任期4年は短縮できません(非公開会社で10年まで伸長することはできます)。
問4. 指名委員会等設置会社の取締役の任期は2年である。
答え:× 1年です。監査等委員会設置会社の監査等委員以外の取締役も1年です。
問5. 剰余金の配当をする場合、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の2分の1に達するまで、配当額の10分の1を積み立てなければならない。
答え:× 資本金の4分の1に達するまでです。
問6. 純資産額が300万円未満の会社は、剰余金の配当をすることができない。
答え:○ 会社法第458条のとおりです。
問7. 会計参与は、取締役とは独立した立場で計算書類の監査を行う機関である。
答え:× 会計参与は取締役と共同して計算書類を作成する機関です。監査を行うのは会計監査人です。
問8. 株式移転は、既存の会社に発行済株式の全部を取得させて完全親子会社関係をつくる手法である。
答え:× それは株式交換です。株式移転は、新しく設立する会社に発行済株式の全部を取得させる手法です。
この章の論点は外務員試験の模擬試験(一種・二種 各3回分・全問解答解説つき)でも出題しています。要点を読んだら、本番形式の問題で理解を確かめてください。
外務員の次に取る資格
取締役会の構成や監査の仕組みは、企業のガバナンスを評価するときの基本情報です。機関投資家やアナリストは、こうした制度の知識を前提に、議決権行使や企業との対話を行います。ガバナンス分析まで踏み込んで学べるのが、証券アナリスト(CMA)やCFA®の試験です。
金融機関で働く人が、外務員の次にどんな資格を目指しているかはこちらでまとめています。
【金融機関×CFA】銀行・証券・保険・アセマネ勤務の方がCFA®試験に挑む理由
よくある質問
Q. 株主総会の普通決議と特別決議の違いは何ですか?
A. どちらも原則として議決権の過半数を持つ株主の出席が必要ですが、可決の要件が違います。普通決議は出席株主の議決権の過半数、特別決議は3分の2以上です。定款変更や合併、監査役の解任などは特別決議です。
Q. 取締役と監査役の任期は何年ですか?
A. 原則として取締役は2年、監査役は4年です。監査役の任期は短縮できません。指名委員会等設置会社の取締役と、監査等委員会設置会社の監査等委員以外の取締役は1年、監査等委員は2年です。
Q. 配当するときの準備金の積立てはどう計算しますか?
A. 配当額の10分の1を、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで積み立てます。配当額の10分の1と、資本金の4分の1までの不足額のうち、小さいほうが積立額です。
Q. 株式交換と株式移転の違いは何ですか?
A. どちらも完全親子会社関係をつくる手法ですが、株式交換は既存の会社が完全親会社になり、株式移転は新しく設立する会社が完全親会社になります。
参考(2026年9月確認):e-Gov法令検索「会社法」(第295条〜第430条、第199条〜第210条、第445条、第453条〜第461条、第471条〜第509条、第702条、第724条、第748条〜第816条の10ほか)、「会社計算規則」第22条、法務省「会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案」(2026年3月)。法令は改正されることがあるため、最新の条文はe-Gov法令検索でご確認ください。
