【CFA®︎ L1 Fixed Income LM7】Yield and Yield Spread Measures for Fixed-Rate Bonds を要点解説|複利頻度の換算・カレント・イールド・Gスプレッド・Zスプレッド・OAS

Learning Module 7「Yield and Yield Spread Measures for Fixed-Rate Bonds(固定利付債の利回りとスプレッド)」は、複利頻度の異なる年率利回りの換算、カレント・イールドやイールド・トゥ・ワーストなどの利回り指標、そしてGスプレッド・Iスプレッド・Zスプレッド・オプション調整後スプレッド(OAS)などのスプレッド指標を扱う単元です。
本記事では、最新版カリキュラムのLOS(Learning Outcome Statement)と、この単元の重要論点を日本語で整理しました。
LM7のLOS(学習目標)
LOSは、この単元で「できるようになるべきこと」として示されている学習目標です。LM7には2つのLOSがあります。
- LOS 1:1年あたりの複利回数が異なる場合の債券の年率利回りを計算するcalculate annual yield on a bond for varying compounding periods in a year
- LOS 2:固定利付債の利回り指標とイールド・スプレッド指標を比較・計算・解釈するcompare, calculate, and interpret yield and yield spread measures for fixed-rate bonds
LM7のまとめ
この単元の要点をまとめると、次のとおりです。
- 最終利回りを使えば、満期やクーポンの異なる債券を1つの指標で比較できる。利回りの算出と解釈では、複利の頻度(periodicity)が重要
- 他の条件が同じなら、複利の頻度が高いほど将来価値やリターンは大きくなる。そのため、低い利率で頻繁に複利計算することは、高い利率でまれに複利計算することと同等になり得る
- オプション付き債券の価格と利回りは、オプションの価値を反映した調整が必要で、オプション調整後スプレッドやイールド・トゥ・ワーストがそのための指標
- 債券の利回りとその変化は、ベンチマーク金利とベンチマークに対するスプレッドに分解できる
- ベンチマーク金利は市場のすべての債券に影響するマクロ的(トップダウン)な条件を反映し、スプレッドは信用リスク・流動性・税制など発行体固有(ボトムアップ)の要因を反映する
- イールド・カーブと同様に、ベンチマーク金利とスプレッドも満期ごとに描くことができ、信用スプレッドの期間構造を示せる
以下、LOSごとに重要論点を整理します。
LOS 1:複利頻度の異なる年率利回りの換算
同じ年率表示でも、複利の頻度(periodicity)が違えば実質的なリターンが異なります。比較するときは、1年後の将来価値が等しくなるように、異なる複利頻度の年率利回りを換算します。
- 複利頻度が高いほど、同じ表示利率でも実効的なリターンは高い
- 半年複利の利回りは、年複利換算するとやや高くなる
- 債券等価利回り(semiannual bond basis)は半年複利で表示された年率
- 実効年利回り(effective annual rate)は年1回複利の利回り
- 比較対象の債券と複利頻度をそろえることが前提
LOS 2:利回り指標とスプレッド指標
固定利付債の利回りは、ベンチマーク金利(マクロ要因)とスプレッド(発行体固有の要因)に分解して考えます。スプレッドは測り方によって、国債との差のGスプレッド、スワップ・レートとの差のIスプレッド、スポット・カーブ全体への上乗せ幅のZスプレッド、オプション価値を除いたOASに分かれます。
- カレント・イールド = 年間クーポン ÷ フラット・プライス(再投資や値上がり益を無視)
- イールド・トゥ・コール、イールド・トゥ・ワースト(各コール日と満期の利回りのうち最も低いもの)
- Gスプレッド:同じ満期の国債利回りとの差、Iスプレッド:同じ満期のスワップ・レートとの差
- Zスプレッド:各期のスポット・レートに一律に上乗せして価格と一致させるスプレッド
- OAS = Zスプレッド − オプション価値(bp換算)。コーラブル債ではOAS<Zスプレッド
- ベンチマークに対するスプレッドを満期ごとに描いたものが信用スプレッドの期間構造
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