Learning Module 5「Guidance for Standard IV: Duties to Employers(基準IV:雇用主に対する義務)」は、運用会社で働く投資専門家と、部下を持つ管理職の立場から、基準IVの3項目(忠実義務、追加的報酬の取決め、監督者の責任)と、会社として整えるべきコンプライアンス体制を扱う単元です。

本記事では、最新版カリキュラムのLOS(Learning Outcome Statement)と、この単元の重要論点を日本語で整理しました。

LM5のLOS(学習目標)

LOSは、この単元で「できるようになるべきこと」として示されている学習目標です。LM5には2つのLOSがあります。

  1. LOS 1:CFA協会の倫理規範と、職業上の誠実性が問題となるさまざまな状況について十分な知識を示すdemonstrate a thorough knowledge of the CFA Institute Code of Ethics and Standards of Professional Conduct by interpreting the Code and Standards in various situations involving issues of professional integrity
  2. LOS 2:倫理規範と職業行為基準への違反を防ぐための実務と手続を推奨するrecommend practices and procedures designed to prevent violations of the Code and Standards

LM5のまとめ

この単元の要点をまとめると、次のとおりです。

  • 雇用主の利益のために行動する義務は、顧客や市場への義務を損なわない範囲で果たすもの
  • 雇用主と競合する業務や報酬には、事前の報告と同意が必要
  • 転職・独立の準備は可能だが、在職中の顧客勧誘や雇用主の財産(記録・モデル・顧客情報)の持ち出しは禁止
  • 監督者は、監督下の者による違反を防ぎ発見するための合理的な努力を行う責任を負う
  • 適切な順守手続は、明確で理解しやすく、権限あるコンプライアンス・オフィサー、許容される行動、違反の報告と処分の手順を含むもの
  • 順守手続が不十分な場合、監督者は書面で監督責任の引受けを辞退し、改善を促す

以下、LOSごとに重要論点を整理します。

LOS 1:運用会社における基準IVの理解

運用担当者は雇用主への忠実義務を負い、管理職は部下の行動にも責任を負います。雇用主の財産の保護組織的な監督が中心です。

  • IV(A):技能の提供、機密情報の保護、独立業務の同意
  • IV(A):退職時の記録・顧客情報の扱いと競業禁止契約
  • IV(B):競合する報酬・利益への書面同意
  • IV(C):違反の防止と発見のための合理的な努力
  • IV(C):順守体制が不十分なら監督責任を書面で辞退

LOS 2:監督者と会社に求められる体制

違反の防止には、実効性のあるコンプライアンス体制とその運用が必要です。

  • 倫理規範の採用と、コンプライアンス手続の文書化
  • 権限と独立性を持つコンプライアンス・オフィサーの任命
  • 許容される行動と違反の報告・処分の手順の明示
  • 手続の周知と定期的な研修
  • 違反発見時の調査・業務制限・監督強化
  • 追加的報酬の書面報告の仕組み

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