CFA®︎ Level 3「Performance Measurement(パフォーマンス測定)」で使われる重要用語を、学習単元(Learning Module)ごとに英語・日本語訳・意味の3点セットで整理しました。全3単元・30語を収録しています。英語の協会テキストを読むときの辞書代わりにお使いください。
単元(LM)一覧
Performance Measurement の重要用語(LM別)
LM1 Portfolio Performance Evaluation(ポートフォリオのパフォーマンス評価)
Performance Attribution
パフォーマンス要因分析(アトリビューション)
ポートフォリオの超過リターンやリスクがどの意思決定から生じたかを分解・説明する分析。測定の結果をもとに、成果がどのように達成されたかを明らかにする。
Performance Appraisal
パフォーマンス評価(アプレイザル)
リターンや要因分析の結果を用いて、成果が運用者のスキルによるものか運によるものかを判断し、投資プロセスの質を推し量ること。
Macro Attribution
マクロ要因分析
資産配分や運用者の選定など、ファンド・スポンサー(資産保有者)の判断が全体の成果に与えた影響を分析するもの。個々の運用者の判断を対象とするミクロ要因分析と対になる。
Allocation Effect
配分効果
ブリンソン型の要因分析で、セクターなどのウエイトをベンチマークから乖離させた判断による超過リターン。ウエイト差×(セクターのベンチマーク・リターン−ベンチマーク全体のリターン)などで測る。
Selection Effect
銘柄選択効果
ブリンソン型の要因分析で、各セクター内の銘柄選択によってベンチマークのセクター・リターンを上回った(下回った)部分。ベンチマーク・ウエイト×リターン差で測る。
Liability-Based Benchmark
負債ベースのベンチマーク
負債の金利感応度やキャッシュフローの特性を反映したベンチマーク。年金基金など将来の支払いを目的とする投資家が、資産の成果を負債の変化と比べて評価するために用いる。
Sortino Ratio
ソルティノ・レシオ
最低許容リターン(MAR)を上回るリターンを下方偏差で割った指標。目標を下回る変動だけをリスクとみなす点でシャープ・レシオと異なる。
Appraisal Ratio
アプレイザル・レシオ
アルファを残差リスク(非システマティック・リスク)の標準偏差で割った指標。アクティブ運用で負った固有リスク1単位当たりの超過リターンを表す。
Capture Ratio
捕捉率比(キャプチャー・レシオ)
上昇捕捉率を下落捕捉率で割った比率。1を超えれば市場上昇局面により多く参加し、下落局面の影響を抑えていることを示す。
Maximum Drawdown
最大ドローダウン
評価期間中に記録したピークから谷までの累積下落率の最大値。損失の大きさを表し、元の水準に回復するまでの期間(ドローダウン期間)とあわせて用いる。
LM2 Investment Manager Selection(運用会社の選定)
Type I Error (Manager Selection)
第1種の過誤
帰無仮説を「運用者にスキルはない」としたとき、スキルのない運用者を採用または継続してしまう誤り。結果が目に見えやすく、投資家が強く避けたがる傾向がある。
Type II Error (Manager Selection)
第2種の過誤
スキルのある運用者を採用しない、または解約してしまう誤り。機会損失として現れるためコストは見えにくい。
Operational Due Diligence
オペレーショナル・デューデリジェンス
運用会社の組織、業務体制、コンプライアンス、リスク管理、投資ビークルや契約条件など、運用を支える基盤を評価する調査。
Returns-Based Style Analysis (RBSA)
リターン・ベースのスタイル分析
ファンドのリターン系列をスタイル指数のリターンに回帰させ、運用スタイルを推定するトップダウン型の手法。簡便で比較しやすいが、期間平均の姿しかわからず精度は低い。
Holdings-Based Style Analysis (HBSA)
保有銘柄ベースのスタイル分析
ポートフォリオの保有銘柄の特性を積み上げて運用スタイルを推定するボトムアップ型の手法。現在のエクスポージャーを正確に把握できるが、データと開示に依存する。
Separately Managed Account
分別口座(セパレート・アカウント)
投資家ごとに設けられ、投資家が資産を直接保有する運用口座。透明性、カスタマイズ、税務管理に優れる一方、合同運用ビークルよりコストが高い。
Hurdle Rate
ハードル・レート
成功報酬が発生するために超えなければならないリターンの水準。超えた部分のみに報酬がかかる方式と、キャッチアップ条項付きの方式がある。
High-Water Mark
ハイ・ウォーター・マーク
過去に成功報酬を支払った最高の資産価値の水準。それを回復・上回るまでは新たな成功報酬を課さないことで、同じ利益に二重に報酬がかかるのを防ぐ。
Clawback
クローバック
過去に支払われた成功報酬を、その後の損失などに応じて運用者から投資家に返還させる条項。報酬の非対称性を和らげる働きを持つ。
Symmetric Performance-Based Fee
対称型の成功報酬
好成績のときには報酬が増え、不成績のときには報酬が減るように設計された成功報酬。上振れ時のみ上乗せされるボーナス型より運用者と投資家の利害が一致しやすい。
LM3 Overview of the Global Investment Performance Standards(GIPS(グローバル投資パフォーマンス基準)の概要)
Global Investment Performance Standards (GIPS)
グローバル投資パフォーマンス基準(GIPS)
運用実績の計算と表示に関する世界共通の自主基準。運用会社間で実績を公正に比較できるようにし、投資家の信頼を確保することを目的とする。
Firm (GIPS)
ファーム
GIPS上、独立した事業体として公に示される運用会社・子会社・部門。準拠はファーム全体で行い、ファーム総資産には裁量・非裁量を問わずすべての運用資産を含める。
Composite
コンポジット
類似の投資マンデート、目的、戦略で運用されるポートフォリオを集めたもの。裁量的で報酬を受ける分別口座は、少なくとも一つのコンポジットに含めなければならない。
Discretionary Portfolio
裁量的ポートフォリオ
ファームが意図した投資戦略を実行できるポートフォリオ。顧客の制約が戦略の実行を妨げるほど重い場合は非裁量的とされ、コンポジットから除外される。
Time-Weighted Return (TWR)
時間加重収益率
外部キャッシュフローの影響を除くため、期間を区切ってリターンを計算し幾何的に連結した収益率。運用者が管理できない資金の出入りに左右されず、GIPSで原則とされる。
Money-Weighted Return (MWR)
金額加重収益率
期初価値、外部キャッシュフロー、期末価値を等しくする内部収益率。資金の出入りの時期と金額の影響を含み、GIPSではファームがキャッシュフローを管理する場合などに使える。
Valuation Hierarchy
評価の階層
資産を公正価値で評価する際に、活発な市場における同一資産の相場価格を最優先とし、観察可能性の高い順に評価の根拠を選ぶ順序。
Internal Dispersion
内部のばらつき(ディスパージョン)
コンポジットに含まれる個々のポートフォリオの年間リターンがどれだけばらついているかを示す指標。GIPSレポートで開示し、戦略の一貫性を示す。
Portability of Performance
実績の継承(ポータビリティ)
過去のファームや所属先での運用実績を新しいファームの実績として連結すること。意思決定者とプロセスの継続、裏付け記録の保有などの条件をすべて満たす必要がある。
Verification
検証(ベリフィケーション)
独立した第三者が、コンポジットの維持や実績の計算・表示に関する方針と手続きがGIPSに準拠して設計され、ファーム全体で実施されているかについて保証を与える手続き。
あわせて使いたいページ
効率よく学ぶには FA-Academy
CFA®︎の協会テキストは英語で分量も多く、用語や公式を英語だけで理解していくのは大きな負担です。
FA-Academy(Financial Analyst Academy)は、日本語で学べる数少ないCFA®︎試験サポートです。これまで Level 1 から Level 3 まで多くの合格者を輩出しており、合格者の方々との対談も数多く公開しています。どんな方が、どのように合格されたのかは合格者対談・合格体験談の一覧からご覧いただけます。