CFA®︎ Level 3「Performance Measurement(パフォーマンス測定)」の重要公式26本を、学習単元(Learning Module)ごとに整理しました。公式ごとに数式・記号の意味・使いどころをまとめています。数式が横に長い場合は、横にスクロールしてご覧ください。
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単元(LM)一覧

Performance Measurement の重要公式(LM別)

LM1 Portfolio Performance Evaluation(ポートフォリオのパフォーマンス評価)

1. BHBモデルのアロケーション効果
Brinson-Hood-Beebower (BHB) Allocation Effect
セクターiのアロケーション効果
ポートフォリオのセクターiウェイト
ベンチマークのセクターiウェイト
ベンチマークのセクターiリターン
使いどころ:ブリンソン・フッド・ビーバワー(BHB)型の要因分析で、ウエイト差にセクターのベンチマーク・リターンを掛けてセクター配分判断の寄与を測る式。
2. Brinsonモデルのセレクション効果
Brinson Model Selection Effect
セクターiのセレクション効果
ベンチマークのセクターiウェイト
ポートフォリオのセクターiリターン
ベンチマークのセクターiリターン
使いどころ:ベンチマーク・ウエイトにセクター内のリターン差を掛け、各セクター内の銘柄選択が超過リターンに与えた寄与を測る式。
3. Brinsonモデルの交互作用(インタラクション)効果
Brinson Model Interaction Effect
セクターiの交互作用効果
ポートフォリオのセクターiウェイト
ベンチマークのセクターiウェイト
ポートフォリオのセクターiリターン
ベンチマークのセクターiリターン
使いどころ:ウエイト差とリターン差を掛け合わせ、配分と銘柄選択の組合せから生じる交互作用効果を測る式。
4. Brinson-Fachlerモデルのアロケーション効果
Brinson-Fachler (BF) Allocation Effect
セクターiのアロケーション効果
ポートフォリオのセクターiウェイト
ベンチマークのセクターiウェイト
ベンチマークのセクターiリターン
ベンチマーク全体のリターン
使いどころ:ウエイト差に、セクターのベンチマーク・リターンとベンチマーク全体のリターンの差を掛けて配分効果を測る式。全体を上回るセクターへの配分判断を評価する場面で使う。
5. セレクション+インタラクション効果(統合表示)
Combined Selection + Interaction Effect
セクターiのセレクション効果・交互作用効果
ベンチマークのセクターiウェイト
ポートフォリオのセクターiリターン
ベンチマークのセクターiリターン
ポートフォリオのセクターiウェイト
使いどころ:銘柄選択効果と交互作用効果を合算し、ポートフォリオ・ウエイト×リターン差として表す式。2つの効果にまとめて要因分析を示す場面で使う。
6. Carhart4ファクターモデルとファクター寄与
Carhart Four-Factor Model / Factor Contribution to Active Return
ポートフォリオのリターン・リスクフリーレート
アルファおよびモデルで説明されない残差(銘柄選択)
ポートフォリオの各ファクター(RMRF・SMB・HML・WML)への感応度
市場ファクター(市場リターン − リスクフリーレート、R_M − R_F)
サイズファクター(Small Minus Big:小型株 − 大型株)
バリューファクター(High Minus Low:高簿価時価比率(BM)株 − 低BM株)
モメンタムファクター(Winners Minus Losers:勝者 − 敗者)
ファクターkのアクティブリターンへの寄与
ポートフォリオ/ベンチマーク(B)のファクターk感応度
ファクターkのリターン
使いどころ:カーハートの4ファクター・モデルでリターンを説明し、ポートフォリオとベンチマークの感応度差×ファクター・リターンからファクターごとの寄与を求める式。
7. 債券アトリビューションの効果分解(加法)
Fixed-Income Attribution: Additive Effects (Duration / Curve / Sector / Selection)
バケットiの超過リターン(効果の合計)
バケットiのデュレーション(金利水準)効果
バケットiのイールドカーブ形状効果
バケットiのセクター配分効果
バケットiの銘柄選択効果
使いどころ:債券ポートフォリオの超過リターンを、デュレーション、イールドカーブ、セクター配分、銘柄選択の各効果の和として表す式。
8. ポートフォリオリターンの分解(市場・スタイル・アクティブ)
Portfolio Return Decomposition: P = M + S + A (Style and Active Return)
ポートフォリオリターン
市場指数リターン
マネジャーのスタイルに起因するリターン
アクティブ運用に起因するリターン
ベンチマーク(スタイル指数)リターン
使いどころ:ポートフォリオ・リターンを市場指数、スタイル・リターン、アクティブ・リターンの3つに分解する式。ベンチマークの質の検証にも使う。
9. 真のアクティブリターンとミスフィット・アクティブリターン
True Active Return and Misfit Active Return
真のアクティブリターン
ポートフォリオリターン
マネジャーのノーマルポートフォリオ(スタイル)ベンチマークのリターン
ミスフィット・アクティブリターン(ベンチマークのずれによる部分)
投資家が使用する広範な市場ベンチマークのリターン
使いどころ:運用者本来のベンチマークに対する真のアクティブ・リターンと、本来のベンチマークと投資家のベンチマークの差であるミスフィット・リターンを区別する式。
10. シャープレシオ
Sharpe Ratio
ポートフォリオのシャープレシオ
ポートフォリオの平均リターン
リスクフリーレート(平均)
ポートフォリオリターンの標準偏差(総リスク)
使いどころ:リスクフリー・レートに対する超過リターンを総リスク(標準偏差)で割ったリスク調整後の評価指標。
11. トレイナーレシオ
Treynor Ratio
ポートフォリオのトレイナーレシオ
ポートフォリオの平均リターン
リスクフリーレート(平均)
ポートフォリオのベータ(システマティックリスク)
使いどころ:超過リターンをベータで割り、システマティック・リスク1単位当たりの成果を測る指標。十分に分散されたポートフォリオの比較に適する。
12. インフォメーションレシオ
Information Ratio
インフォメーションレシオ(Information Ratio)
ポートフォリオ・ベンチマークの平均リターン
アクティブリターン(ポートフォリオ−ベンチマーク)
アクティブリスク(トラッキングリスク):アクティブリターンの標準偏差
使いどころ:アクティブ・リターンをアクティブ・リスク(トラッキング・リスク)で割った指標。ベンチマーク対比で超過リターンをどれだけ効率的に得たかを示す。
13. ジェンセンのアルファ(CAPMアルファ)
Jensen’s Alpha (ex post CAPM Alpha)
ジェンセンのアルファ
ポートフォリオの平均リターン
リスクフリーレート(平均)
ポートフォリオの市場ベータ
市場指数の平均リターン
使いどころ:実際のリターンと資本資産評価モデル(CAPM)が示す期待リターンの差として事後的なアルファを求める式。アプレイザル・レシオの分子にもなる。
14. アプレイザルレシオ
Appraisal Ratio
アプレイザルレシオ(Appraisal Ratio)
ジェンセンのアルファ
非システマティックリスク(残差ε)の標準偏差
ポートフォリオリターンの標準偏差
ポートフォリオの市場ベータ
市場指数リターンの標準偏差
使いどころ:アルファを残差リスクの標準偏差で割り、アクティブ運用で負った固有リスクに見合う超過リターンかを評価する指標。
15. ソルティノレシオ
Sortino Ratio
ソルティノレシオ(Sortino Ratio、D = Downside 下方リスク基準)
ポートフォリオの平均リターン
目標(Target)リターン(最低許容リターン、MAR = Minimum Acceptable Return)
ターゲット・セミ標準偏差(目標リターン未達時のみの下方偏差)
使いどころ:最低許容リターンを上回るリターンを下方偏差で割った指標。リターン分布が非対称な場合や、損失回避を重視する場合の評価に使う。
16. ターゲット・セミ標準偏差
Target Semi-Standard Deviation (Target Semideviation)
ターゲット・セミ標準偏差(下方偏差、D = Downside)
第1期・第2期…第N期のリターン
目標リターン(MAR = Minimum Acceptable Return、最低許容リターン)
全観測期間数
使いどころ:目標リターンを下回った部分の偏差だけでリスクを測る下方偏差を求める式。ソルティノ・レシオの分母として使う。
17. アップサイド/ダウンサイド・キャプチャーとキャプチャーレシオ
Upside/Downside Capture and Capture Ratio
アップサイド・キャプチャー(Upside Capture):ベンチマークがプラスの期間の参加率
該当期間リターンの幾何(geometric)平均((1+r)を掛け合わせてn乗根−1)
マネジャー(運用ポートフォリオ)・ベンチマーク
ベンチマークのリターンR(B)がプラス(0以上)・マイナスの期間に限定
ダウンサイド・キャプチャー(Downside Capture):ベンチマークがマイナスの期間の参加率
キャプチャーレシオ(Capture Ratio)= UC ÷ DC
使いどころ:ベンチマークの上昇局面と下落局面ごとに運用リターンとベンチマーク・リターンを比べ、上昇・下落捕捉率とその比を求める式。リターンの非対称性の評価に使う。
18. 最大ドローダウンとドローダウン期間
Maximum Drawdown and Drawdown Duration
時点tまでの最大ドローダウン(Maximum Drawdown)
マネジャー(運用ポートフォリオ)
評価時点・それ以前のピーク時点
時点tのポートフォリオ価値
ピーク時のポートフォリオ価値
使いどころ:ピークから谷までの累積下落率の最大値を求める式。損失の大きさと回復までの期間から運用者のリスクを評価する場面で使う。

LM2 Investment Manager Selection(運用会社の選定)

この単元の要点解説:LM2 運用会社の選定
19. 成功報酬型フィー(ベース+シェアリング、上限付き)
Performance-Based Fee (Base + Sharing, with Maximum Fee Cap)
計算上のフィー(上限適用前)
ベースフィー
シェアリング(成功報酬)率
グロス(アクティブ)リターン。契約によりトータルリターンの場合もある
請求フィー(上限適用後)
最大年間フィー(上限)
使いどころ:基本報酬に、グロス・リターンのうち基準を超えた部分の一定割合を加え、上限を適用して請求報酬を求める式。成功報酬体系の分析に使う。
20. 成功報酬控除後のネット・アクティブリターン
Net Active Return under Performance-Based Fees
フィー控除後のネット・アクティブリターン
グロス・アクティブリターン
請求フィー(ベース+シェアリング分、上限考慮後)
使いどころ:グロスのアクティブ・リターンから請求報酬を差し引き、投資家が得るネットのアクティブ・リターンを求める式。報酬体系の比較に使う。
21. ハイウォーターマーク付き成功報酬
High-Water Mark Fee Adjustment
過年度損失を調整(adjusted)した後のリターン
当年のグロスリターン
未回収の過年度累積損失(Loss)
成功報酬を含むフィー
ベースフィー
シェアリング率
使いどころ:過年度の未回復の損失を当年のリターンから差し引いたうえで成功報酬を計算する式。ハイ・ウォーター・マーク条項の効果を確認する場面で使う。

LM3 Overview of the Global Investment Performance Standards(GIPS(グローバル投資パフォーマンス基準)の概要)

22. 大口キャッシュフロー時価評価によるタイムウェイテッドリターン(幾何連結)
Time-Weighted Return with Revaluation at Large Cash Flows (Geometric Linking)
サブ期間iのリターン
サブ期間終了時の時価(次の大口キャッシュフロー直前の値)
サブ期間開始時の時価(大口キャッシュフロー直後の値を使用)
全期間のタイムウェイテッドリターン(時間加重収益率)
第1・第2・第3…サブ期間のリターン
使いどころ:大口の外部キャッシュフロー発生時点で期間を区切って各サブ期間のリターンを求め、幾何的に連結して時間加重収益率を計算する式。
23. 修正ディーツ法
Modified Dietz Method
修正ディーツ法(Modified Dietz)によるリターン
期初・期末の時価
期中の外部キャッシュフロー(Cash Flow)合計(流入+/流出−)
第1・第2…の個々の外部キャッシュフロー
キャッシュフローiの日数ウェイト
期間の総日数(Calendar Days)
キャッシュフローi発生日(期初からの経過日数)
使いどころ:期中の外部キャッシュフローを滞在日数で加重して分母に加え、時間加重収益率を近似する式。
24. コンポジットリターン(期初資産加重法)
Composite Return: Beginning-of-Period Asset-Weighted Method
コンポジット(Composite)リターン
ポートフォリオiの期初時価(V_{0,1}, V_{0,2}…)
ポートフォリオiの期間リターン(r_1, r_2…)
使いどころ:各ポートフォリオのリターンを期首時価のウエイトで加重平均し、コンポジット・リターンを求める式。
25. コンポジットリターン(期初資産+加重キャッシュフロー法)
Composite Return: Beginning Assets Plus Weighted Cash Flows Method
コンポジット(Composite)リターン
ポートフォリオiの期初時価に日数加重キャッシュフローを加えた額(加重の基準)
ポートフォリオiの期間リターン
ポートフォリオiの期初時価
ポートフォリオiのk番目の外部キャッシュフロー(Cash Flow)
そのキャッシュフローの日数ウェイト
使いどころ:期首時価に日数加重した外部キャッシュフローを加えた額をウエイトとして、コンポジット・リターンを求める式。
26. アグリゲートリターン法(コンポジット一体計算)
Aggregate Return Method (Composite as a Single Portfolio)
コンポジット(Composite)リターン
ポートフォリオiの期初・期末時価(全ポートフォリオ分を足してコンポジット全体の時価にする)
ポートフォリオiの外部キャッシュフロー(Cash Flow)
ポートフォリオiのキャッシュフローの日数ウェイト
使いどころ:コンポジット全体を一つのポートフォリオとみなし、時価とキャッシュフローを合算して修正ディーツ法でコンポジット・リターンを求める式。

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