CFA®︎ Level 1「Portfolio Construction(ポートフォリオ構築)」で使われる重要用語を、学習単元(Learning Module)ごとに英語・日本語訳・意味の3点セットで整理しました。全6単元・60語を収録しています。英語の協会テキストを読むときの辞書代わりにお使いください。
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単元(LM)一覧

Portfolio Construction の重要用語(LM別)

LM1 Portfolio Risk and Return: Part I(ポートフォリオのリスクとリターン Part I)

Holding Period Return (HPR)
保有期間リターン
あらかじめ定めた1つの保有期間に得られたリターン。期間中の価格変化とインカムの合計を期首の価格で割って求める。
Risk Aversion
リスク回避
期待リターンが同じなら、よりリスクの小さい投資を選ぶ投資家の選好。リスクを取るには、それに見合う追加の期待リターンを求める。
Utility Function
効用関数
投資の期待リターンとリスクから、投資家が感じる満足度を数値化する関数。平均分散の枠組みでは期待リターンから、リスク回避係数に応じた分散のペナルティを差し引く。
Indifference Curve
無差別曲線
投資家に同じ効用をもたらすリスクと期待リターンの組み合わせを結んだ曲線。リスク回避的な投資家では右上がりで、リスク回避度が高いほど傾きが急になる。
Capital Allocation Line (CAL)
資本配分線(CAL)
無リスク資産とあるリスク・ポートフォリオを組み合わせたときに得られる、リスクと期待リターンの関係を表す直線。傾きはそのリスク・ポートフォリオのシャープ・レシオ。
Correlation Coefficient
相関係数
2資産のリターンの連動の度合いを−1から+1の範囲で表す指標。共分散を両資産の標準偏差の積で割って求め、単位に依存しない。
Minimum-Variance Frontier
最小分散フロンティア
各期待リターンの水準で、分散(リスク)が最小となるリスク資産ポートフォリオを結んだ曲線。上側の部分が効率的フロンティアとなる。
Global Minimum-Variance Portfolio
グローバル最小分散ポートフォリオ
最小分散フロンティアの左端に位置し、すべてのリスク資産ポートフォリオの中で分散が最も小さいポートフォリオ。
Efficient Frontier
効率的フロンティア
最小分散フロンティアのうち、グローバル最小分散ポートフォリオより上側の部分。同じリスクで最も高い期待リターンを持つポートフォリオの集合。
Two-Fund Separation Theorem
2ファンド分離定理
投資判断を、全投資家に共通の最適リスク・ポートフォリオの決定と、各投資家のリスク選好に応じた無リスク資産との配分の決定の2段階に分けられるという考え方。

LM2 Portfolio Risk and Return: Part II(ポートフォリオのリスクとリターン Part II)

Capital Market Line (CML)
資本市場線(CML)
無リスク資産と市場ポートフォリオを組み合わせたポートフォリオのリスクと期待リターンの関係を表す直線。資本配分線の特殊なケースで、傾きは市場のシャープ・レシオ。
Systematic Risk
システマティック・リスク
金利、景気、インフレなど市場全体に影響する要因から生じ、分散投資では消せないリスク。分散で消せる非システマティック・リスクと異なり、リスク・プレミアムの対象となる。
Market Model
マーケット・モデル
資産のリターンを、市場リターンに比例する部分と、切片(アルファ)、個別要因による誤差項で表す単一指数型のリターン生成モデル。ベータの推定などに用いる。
Beta
ベータ
市場ポートフォリオのリターンの変化に対する資産リターンの感応度で、システマティック・リスクの尺度。市場との共分散 ÷ 市場の分散で求め、市場のベータは1となる。
Capital Asset Pricing Model (CAPM)
資本資産価格モデル(CAPM)
資産の期待リターンが、無リスク金利にベータ × 市場リスク・プレミアムを加えた値で決まるとするモデル。システマティック・リスクだけが価格づけされることを示す。
Security Market Line (SML)
証券市場線(SML)
CAPMをグラフにしたもので、横軸にベータ、縦軸に期待リターンをとった直線。傾きは市場リスク・プレミアムで、効率的でない個別証券を含むすべての資産に適用される。
Sharpe Ratio
シャープ・レシオ
ポートフォリオの超過リターン(リターン − 無リスク金利)を標準偏差で割った指標。総リスク1単位あたりの超過リターンを表す。
Treynor Ratio
トレイナー・レシオ
ポートフォリオの超過リターンをベータで割った指標。システマティック・リスク1単位あたりの超過リターンを表し、十分に分散されたポートフォリオの評価に適する。
M-Squared (M²)
M²(エム・スクエア)
ポートフォリオの総リスクを市場ポートフォリオと同じ水準に調整した場合のリターン。市場リターンとの差(M²アルファ)で、リスク調整後の超過成績を率で示す。
Jensen’s Alpha
ジェンセンのアルファ
ポートフォリオの実現リターンから、そのベータに基づくCAPMの期待リターンを差し引いた値。システマティック・リスクを調整した後の超過リターンを表す。

LM3 Portfolio Management: An Overview(ポートフォリオ・マネジメントの概要)

Diversification Ratio
分散比率
ポートフォリオのリスク(標準偏差)を、構成する個別証券の平均的なリスクで割った比率。値が小さいほど分散によるリスク低減の効果が大きい。
Investment Policy Statement (IPS)
投資方針書(IPS)
顧客と運用者の間で、投資目的(リスク・リターン)と制約、運用のガイドラインなどを明文化した文書。ポートフォリオ・マネジメント・プロセスの出発点となる。
Defined Contribution (DC) Plan
確定拠出年金
拠出額があらかじめ決まり、将来の給付額は運用成果に依存する年金制度。加入者が運用を選択し、運用リスクを負う。
Defined Benefit (DB) Plan
確定給付年金
将来の給付額があらかじめ約束されている年金制度。スポンサー企業が年金資産を一括して運用し、積立不足となるリスクを負う。
Endowment
エンダウメント(基金)
大学や非営利団体などが長期にわたり保有・運用する資金。支出ルールに基づいて運用益を活動費に充て、投資期間が非常に長い。
Sovereign Wealth Fund
政府系ファンド
国家が保有・管理する投資ファンド。資源収入や外貨準備などを原資とし、将来世代への資産移転や経済の安定化など目的に応じて長期の運用を行う。
Robo-Adviser
ロボ・アドバイザー
オンライン上で投資家の情報をもとに、自動化されたアルゴリズムでポートフォリオの提案や運用を行う低コストの助言サービス。
Open-End Fund
オープンエンド型ファンド
投資家の求めに応じて、純資産価値(NAV)で随時口数を発行・解約する投資信託。口数はファンドの資金流出入に応じて変動する。
Closed-End Fund
クローズドエンド型ファンド
設定後は口数が固定され、投資家同士が市場で持分を売買する投資信託。市場価格は純資産価値(NAV)から乖離することがある。
Separately Managed Account (SMA)
個別運用口座(SMA)
投資家ごとに開設した口座で、証券を投資家自身の名義で保有して個別に運用する形態。カスタマイズや税務管理がしやすい一方、最低投資額が高い。

LM4 Basics of Portfolio Planning and Construction(ポートフォリオの計画と構築の基礎)

Ability to Take Risk
リスクを取る能力(リスク許容能力)
投資期間の長さ、資産規模、支出ニーズに対する余裕、収入の安定性など、客観的な状況から判断される損失に耐えられる度合い。
Willingness to Take Risk
リスクを取る意思
投資家がリスクをどの程度受け入れたいと考えるかという心理的な態度。質問票や面談で評価し、能力と食い違う場合は通常低い方に合わせる。
Investment Constraints
投資制約
ポートフォリオの資産選択や配分を制限する条件。流動性、投資期間、税金、法的・規制上の要因、固有の事情の5つに分類される。
Tracking Error
トラッキング・エラー
ポートフォリオのリターンとベンチマークのリターンの差(アクティブ・リターン)の標準偏差。ベンチマークに対する相対的なリスク目標として用いられる。
Asset Class
資産クラス
特徴やリスク・リターンの関係が似た資産のまとまりで、アセット・アロケーションの構成単位。クラス内では相関が高く、クラス間では相関が低くなるよう定義する。
Strategic Asset Allocation (SAA)
戦略的アセット・アロケーション
IPSの目的・制約と資産クラスの資本市場予想を組み合わせて決める長期的な目標資産配分。ポートフォリオが負うシステマティック・リスクを定める。
Tactical Asset Allocation (TAA)
戦術的アセット・アロケーション
短期的な市場見通しに基づき、戦略的アセット・アロケーションから意図的に配分を乖離させること。アクティブ・リスクとして管理される。
Negative Screening
ネガティブ・スクリーニング
ESGの観点などから、特定の企業・業種・国を投資対象から除外する手法。除外の基準には事業内容や行動規範への抵触などが用いられる。
ESG Integration
ESGインテグレーション
環境・社会・ガバナンスの要因を、従来の財務分析や投資判断の過程に体系的に組み込む手法。リスクと機会の評価を補完する目的で行う。
Impact Investing
インパクト投資
財務的なリターンとともに、測定可能な社会・環境面の良い効果を生むことを目的とする投資。効果の測定と報告が前提となる点でテーマ投資と異なる。

LM5 The Behavioral Biases of Individuals(個人の行動バイアス)

この単元の要点解説:LM5 個人の行動バイアス
Cognitive Error
認知的誤り
統計・情報処理・記憶の誤りなど、推論の誤りから生じる行動バイアス。信念への固執バイアスと情報処理バイアスに分かれ、情報や教育で修正しやすい。
Emotional Bias
感情的バイアス
衝動や直感など感情に影響された推論から生じる行動バイアス。修正が難しいため、受け入れて意思決定を適応させる対応が中心となる。
Conservatism Bias
保守性バイアス
当初の見方や予想に固執し、新しい情報が得られても見方を十分に更新しない認知的誤り。信念への固執バイアスの一つで、新情報への反応が遅れる。
Confirmation Bias
確証バイアス
自分の考えを支持する情報ばかりに注目し、反する情報を軽視・無視する認知的誤り。特定の銘柄への集中などにつながる。
Representativeness Bias
代表性バイアス
少数の特徴だけで物事を既存の類型に当てはめて判断する認知的誤り。基準率の無視やサンプル・サイズの無視が含まれる。
Anchoring and Adjustment Bias
アンカリングと調整バイアス
最初に与えられた数値や情報(アンカー)を起点に判断し、その後の調整が不十分となる情報処理上の認知的誤り。
Mental Accounting Bias
心の会計(メンタル・アカウンティング)
お金を出所や用途によって別々の勘定に分けて扱い、ポートフォリオ全体として判断しない認知的誤り。資産間の相関が考慮されにくくなる。
Framing Bias
フレーミング・バイアス
同じ内容でも、利益と損失のどちらの側面から提示されるかなど、問題の示され方によって判断が変わる認知的誤り。
Loss Aversion Bias
損失回避バイアス
同じ額の利益より損失を強く嫌う感情的バイアス。含み損の資産を持ち続け、含み益の資産を早く売るディスポジション効果につながる。
Overconfidence Bias
自信過剰バイアス
自分の能力や情報の精度を過大評価する感情的バイアス。リスクの過小評価、過剰な売買、分散不足につながる。

LM6 Introduction to Risk Management(リスク管理入門)

この単元の要点解説:LM6 リスク管理入門
Risk Management
リスク管理
リスク許容度を定め、負っているリスクを特定・測定・監視し、許容度に合うよう調整するプロセス。リスクを避けることではなく、どのリスクをどれだけ取るかを選ぶことが目的。
Risk Governance
リスク・ガバナンス
取締役会など組織の最上位がリスク管理の方向性を定め、監督する仕組み。リスク許容度の承認、リスク管理委員会やCROの設置などを含む。
Risk Tolerance
リスク許容度
組織や個人が目標を追求する中で受け入れるリスクの種類と量。内部要因と外部要因の両面から決まり、リスク管理の基準となる。
Risk Budgeting
リスク・バジェット
リスク許容度の範囲内で、リスクという限られた資源を事業・資産クラス・運用者などに配分する手法。VaRやトラッキング・エラーなどで総量を測る。
Enterprise Risk Management (ERM)
全社的リスク管理(ERM)
事業部門ごとではなく、組織全体の視点でリスクを一元的に把握・管理し、組織の価値最大化を図るリスク管理の考え方。
Operational Risk
オペレーショナル・リスク
人・システム・内部プロセスの不備や、外部の出来事から損失が生じるリスク。サイバー攻撃や不正、事務ミスなどを含む非金融リスクの代表例。
Solvency Risk
ソルベンシー・リスク
資金が尽きて事業を継続できなくなるリスク。資産価値が十分でも、資金調達の途絶などで支払いができなくなる場合を含む。
Value at Risk (VaR)
バリュー・アット・リスク(VaR)
一定の期間と確率水準のもとで、ポートフォリオに生じ得る最小損失額の推定値。例えば5%の確率でそれ以上の損失が生じる金額として表す。
Conditional VaR (CVaR)
条件付VaR(CVaR)
損失がVaRを超えた場合の平均損失額。VaRでは捉えられないテール部分の損失の大きさを示す。期待ショートフォールとも呼ばれる。
Risk Shifting
リスク・シフト
デリバティブなどを用いて、リスクの分布(損益の形)を変えるリスク調整の方法。保険によるリスク移転、予防と回避、自家保険と並ぶ手段の一つ。

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