証券アナリスト試験におすすめの関数電卓はBA II Plus|CFA®まで使える理由と使い方を動画で解説
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証券アナリスト(CMA)試験では、債券価格・現在価値・利回り・分散や標準偏差など、電卓を使う計算問題がたくさん出題されます。どの電卓を選ぶかで、計算のスピードと正確さは大きく変わります。
この記事では、証券アナリストアカデミーがおすすめする関数電卓「BA II Plus(テキサス・インスツルメンツ)」について、選ぶ理由、最初にやっておきたい設定、試験でよく使う操作を、解説動画とあわせて紹介します。
この記事の結論
- 証券アナリスト試験の電卓はBA II Plusがおすすめです
- 債券価格・NPV・IRR・分散・標準偏差などの計算が、キー操作だけで一気に終わります
- 将来CFA®試験を目指す方は、絶対にこの電卓を選んでください。CFA®試験で使える電卓は限られており、BA II Plusはその1つです
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証券アナリスト試験に電卓は持ち込める?
証券アナリストの1次試験では、関数電卓・金融電卓の持ち込みが認められています。試験を運営するCBT-Solutionsのルールは次のとおりです。
| 持ち込める電卓 | 関数電卓、金融電卓、計算結果を記憶するだけのメモリー機能の電卓 |
|---|---|
| 台数(CBT方式) | 1台まで持参可。試験用端末の計算機機能とあわせて2台まで利用できます |
| 台数(PBT方式) | 2台まで机上で使用できます |
| 使えない電卓 | 文章や公式を記憶させて試験中に表示できるもの、通信機能があるもの、音が出るもの |
| その他 | 電卓のカバーは持ち込めません(PBTはカバーを外してカバンに収納) |
出所:CBT-Solutions「証券アナリスト(CMA)第1次試験」受験者ポータル(2026年9月時点)。受験前に必ず最新のルールをご確認ください。
BA II Plusは文章や公式を記憶する機能を持たない金融電卓なので、この条件の範囲内で使えます。
おすすめはBA II Plus一択。4つの理由
理由1:CFA®試験でもそのまま使える
いちばん大きな理由がこれです。CFA®試験では、持ち込める電卓がCFA協会によってBA II Plus(BA II Plus Professionalを含む)とHP 12Cの2機種に限定されています。
証券アナリストの学習中にBA II Plusの操作に慣れておけば、CFA®に進んだときに電卓の使い方をイチから覚え直す必要がありません。将来CFA®試験を目指す方は、最初からBA II Plusを選んでください。
理由2:債券価格や現在価値がキー操作だけで出せる
BA II Plusには「TVM(貨幣の時間価値)」キーがあり、期間(N)・利率(I/Y)・クーポン(PMT)・額面(FV)を入れるだけで、債券価格(PV)が一発で計算できます。普通の電卓では割引計算を1年ずつ積み上げる必要がある問題も、数秒で終わります。
理由3:NPV・IRRが計算できる
キャッシュフローを入力すれば、NPV(正味現在価値)とIRR(内部収益率)を直接計算できます。特にIRRは、普通の電卓では試行錯誤でしか求められないため、大きな差がつきます。
理由4:平均・分散・標準偏差が一気に出せる
統計機能(DATA/STAT)にデータを入れるだけで、平均・標本標準偏差・母標準偏差がまとめて表示されます。自乗(x²)、ルート(√x)、累乗(yˣ)、自然対数(ln)、ネイピア数(eˣ)といった関数キーもそろっています。
普通の電卓とBA II Plusの比較
| 計算 | 普通の電卓 | BA II Plus |
|---|---|---|
| 債券価格・現在価値 | 1期ずつ割り引いて足し上げる | N・I/Y・PMT・FVを入れてPVを計算 |
| NPV | キャッシュフローを1つずつ割り引く | CFキーで入力し、NPVキーで計算 |
| IRR | 利率を変えながら試行錯誤 | IRRキーで直接計算 |
| 分散・標準偏差 | 偏差の2乗を手で合計 | DATAに入力し、STATで表示 |
| 累乗・対数・eˣ | 計算できない機種が多い | 専用キーで計算 |
買ったら最初にやっておきたい3つの設定
BA II Plusは工場出荷時の設定のままだと、試験の問題と前提がずれることがあります。最初に次の3つを確認しておきましょう。
| 設定 | キー操作 | ポイント |
|---|---|---|
| 年間の支払回数(P/Y)を1にする | 2ND I/Y → 1 ENTER → 2ND CPT | 出荷時は12(毎月)になっていることがあります。1にしておくと、I/Yに入れた利率がそのまま1期あたりの利率になります |
| 小数点以下の表示桁数を増やす | 2ND . → 4 ENTER → 2ND CPT | 出荷時は2桁表示。途中計算の確認がしやすくなります |
| 計算前にメモリーをクリア | TVM:2ND FV(CLR TVM) CF・DATA:2ND CE/C(CLR WORK) |
前の問題の数字が残っていると、答えがずれる原因になります |
動画で学ぶBA II Plusの使い方
証券アナリストアカデミーのYouTubeでは、試験でよく使う操作を1本3〜6分の動画で解説しています。再生リスト「証券アナリスト:関数電卓利用方法」から順番に見ていくのがおすすめです。
001 自乗計算とルート計算
分散から標準偏差を求める(ルート)、リターンを2乗する、といった場面で毎回使う基本操作です。x² と √x は、数字を入れてからキーを押すだけで計算できます。
002 分母と分子の入れ替え(1/x)
割引係数や逆数の計算で使う 1/x キーの使い方です。長い式の分母を先に計算してから逆数にすると、計算ミスを減らせます。
003 累乗計算(yˣ)
複利計算や割引計算で欠かせない累乗の操作です。たとえば1.05の5乗は、1.05 yˣ 5 = で計算できます。
004 ネイピア数 e(eˣ)
連続複利の計算で使うネイピア数eの累乗です。BA II Plusでは 2ND LN で eˣ を計算できます。
005 自然対数(ln)
連続複利の利回りや、対数収益率の計算で使います。LN キーを押すだけで自然対数が求められます。
006 債券価格の計算
BA II Plusの真価が発揮される操作です。TVMキーに期間・利率・クーポン・額面を入れると、債券価格が一発で求められます。
例題:残存5年、クーポン3%(年1回払い)、額面100円、最終利回り2%の債券価格は?
| 手順 | キー操作 |
|---|---|
| ① TVMをクリア | 2ND FV |
| ② 期間 | 5 N |
| ③ 利回り | 2 I/Y |
| ④ クーポン | 3 PMT |
| ⑤ 額面 | 100 FV |
| ⑥ 価格を計算 | CPT PV → −104.71 |
答えがマイナスで表示されるのは、「今お金を払って(−)、将来クーポンと額面を受け取る(+)」という符号のルールのためです。債券価格は104.71円と読みます。
007 ENDモードとBGNモードの違い
キャッシュフローが「期末」に発生するか「期首」に発生するかを切り替える設定です。通常の債券や年金計算はEND(期末)、家賃のように前払いのものはBGN(期首)を使います。2ND PMT(BGN)→ 2ND ENTER(SET)で切り替えられます。画面に「BGN」と表示されていたら期首モードなので、問題文の前提と合っているか必ず確認しましょう。
動画にない便利機能:NPV・IRRと分散・標準偏差
ここからは、動画ではまだ扱っていないものの、試験で大きな武器になる機能を紹介します。
NPVとIRRの計算
例題:初期投資100、1年後30、2年後40、3年後50のキャッシュフローがある投資案件。割引率5%のNPVとIRRは?
| 手順 | キー操作 |
|---|---|
| ① CFモードに入ってクリア | CF → 2ND CE/C |
| ② 初期投資(CF0) | 100 +|- ENTER ↓ |
| ③ 1年後(C01) | 30 ENTER ↓ ↓ |
| ④ 2年後(C02) | 40 ENTER ↓ ↓ |
| ⑤ 3年後(C03) | 50 ENTER |
| ⑥ NPVを計算 | NPV → 5 ENTER ↓ CPT → 8.04 |
| ⑦ IRRを計算 | IRR CPT → 8.90(%) |
各キャッシュフローのあとに出てくる「F01」「F02」は、同じ金額が何回続くかを表す回数です。1回ずつなら何も入れずに ↓ で進めてかまいません。
平均・分散・標準偏差の計算
例題:2、4、6、8 の4つのデータの平均・標準偏差・分散は?
| 手順 | キー操作 |
|---|---|
| ① データ入力モードに入ってクリア | 2ND 7(DATA)→ 2ND CE/C |
| ② データを入力 | 2 ENTER ↓ ↓ 4 ENTER ↓ ↓ 6 ENTER ↓ ↓ 8 ENTER |
| ③ 統計モードに入る | 2ND 8(STAT)。「1-V」以外が表示されたら 2ND ENTER を押して「1-V」に切り替え |
| ④ 結果を読む | ↓ を押すたびに n=4、x̄=5、Sx=2.5820、σx=2.2361 と表示 |
| ⑤ 分散を求める | σx を表示した状態で x² → 5(母分散) |
Sx は標本標準偏差(n−1で割る)、σx は母標準偏差(nで割る)です。問題文がどちらを求めているかを確認して使い分けましょう。
債券・NPV・IRR・統計がこの1台で
将来CFA®試験を目指す方へ
証券アナリストで学ぶ内容は、CFA®(米国証券アナリスト)と重なる部分が多く、証券アナリストの次のステップとしてCFA®に挑戦する方も少なくありません。
そしてCFA®試験で使える電卓は、BA II Plus(Professionalを含む)とHP 12Cに限られています。証券アナリストの段階からBA II Plusに慣れておけば、CFA®の学習にスムーズに移れます。将来CFA®を目指す可能性が少しでもある方は、迷わずBA II Plusを選んでください。
よくある質問
Q. BA II PlusとBA II Plus Professionalはどちらを買えばいいですか?
証券アナリスト試験の計算は、BA II Plusで十分に対応できます。Professionalは一部の財務計算機能が追加された上位版で、どちらもCFA®試験で使用できます。
Q. 普通の電卓でも合格できますか?
合格は可能ですが、債券価格・IRR・標準偏差などの計算に時間がかかり、ミスも起こりやすくなります。試験時間に余裕を持たせるためにも、財務計算機能のある電卓をおすすめします。
Q. CBT方式の試験でもBA II Plusは使えますか?
CBT方式でも関数電卓・金融電卓は1台まで持ち込めます。文章や公式を記憶して表示する機能や通信機能のある電卓は使えないため、受験前に最新のルールを確認してください。
Q. いつから電卓に慣れておくべきですか?
学習の最初からです。テキストの例題や練習問題を解くときからBA II Plusを使うと、試験本番までに自然と操作が身につきます。
まとめ
BA II Plusは、債券価格・NPV・IRR・分散・標準偏差といった証券アナリスト試験の頻出計算を、キー操作だけで正確に片づけられる電卓です。そして、CFA®試験でもそのまま使える数少ない電卓でもあります。
解説動画を見ながら手を動かして、試験本番までに「考えなくても指が動く」状態をつくっておきましょう。
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