証券アナリスト試験の次に目指す試験とは?CFA®をおすすめする理由と進み方
証券アナリスト(CMA)の学習を進めている方、2次試験まで合格した方から、「次はどの資格を目指せばいいですか?」という質問をよくいただきます。
結論からお伝えすると、証券アナリストアカデミーがおすすめする次の目標はCFA®(Chartered Financial Analyst®)です。この記事では、証券アナリストの次にCFA®をすすめる理由、両者の違い、進むタイミング、そして自信がある方は最初からCFA®を目指すのもありという選択肢まで、まとめて解説します。
この記事の結論
- 証券アナリストの次に目指す試験はCFA®がおすすめ。学習内容の多くがCFA® Level 1・Level 2と重なります
- 証券アナリストは国内で評価の高い資格、CFA®は世界共通で通用する資格。組み合わせることで国内外どちらでも戦えます
- 英語に抵抗がなく、グローバルなキャリアを目指す方は、最初からCFA®を目指すのもありです
証券アナリストの次の選択肢
証券アナリストのあとに目指す資格は、キャリアの方向によって変わります。代表的な選択肢を整理しました。
| 資格 | どんな資格か | 向いている方向 |
|---|---|---|
| CFA® | 世界共通の投資プロフェッショナル資格。英語で投資分析・ポートフォリオ運用を学ぶ | 運用・リサーチ・外資系金融・海外駐在などグローバルな投資の仕事 |
| US-CPA(米国公認会計士) | 米国の会計・監査の資格 | 会計・監査・経理財務の専門職 |
| CFP® | 個人のお金の相談に応えるファイナンシャル・プランナーの資格 | 個人顧客向けの資産相談・ライフプランニング |
証券アナリストで身につけた「投資分析」「ポートフォリオ」「企業価値評価」の知識をいちばんそのまま活かせるのがCFA®です。
CFA®とは
CFA®は、米国に本部を置くCFA Instituteが認定する、投資のプロフェッショナル向けの国際資格です。日本では「米国証券アナリスト」と呼ばれることもあります。
| 運営 | CFA Institute(米国) |
|---|---|
| 保有者 | 世界約160の市場で約20万人 |
| 試験 | Level 1・Level 2・Level 3の3段階。すべて英語、テストセンターでのCBT(日本では東京・大阪) |
| 受験資格(Level 1) | 学士号の取得、卒業まで23か月以内の学生、または合計4,000時間以上・3年以上の職務経験のいずれか |
| 受験料(Level 1) | 早期申込 US$1,140/通常申込 US$1,490 |
| 認定の要件 | 3レベルすべてに合格し、投資の意思決定に関わる実務経験4,000時間以上(36か月以上)などを満たすこと |
出所:CFA Institute(2026年9月時点)。受験料や要件は変更されることがあります。
証券アナリストの次にCFA®をすすめる4つの理由
理由1:学習内容の多くが重なっている
証券アナリストで学ぶ株式・債券・デリバティブ・ポートフォリオ・財務分析・コーポレート・ファイナンス・経済・統計は、CFA®の中心的な科目とほぼ同じです。特にCFA® Level 1とLevel 2の学習内容とは重なる部分が多く、証券アナリストで身につけた知識がそのまま使えます。ゼロから学ぶ人と比べて、大きなアドバンテージがあります。
理由2:世界で通用する資格になる
証券アナリストは国内の金融機関で高く評価されている資格ですが、海外での認知度はCFA®ほど高くありません。CFA®は世界中の運用会社・金融機関で共通の物差しとして使われており、国内の証券アナリスト+世界のCFA®を持つことで、どちらのフィールドでも専門性を示せます。
理由3:キャリアの選択肢が一気に広がる
外資系の運用会社・証券会社、海外の金融機関、海外駐在、グローバルな投資案件など、CFA®が評価される場面はたくさんあります。証券アナリストで国内の土台をつくり、CFA®でグローバルなキャリアへの扉を開く――この流れは、多くの金融パーソンが選んでいるルートです。
理由4:世界中のCFA®コミュニティに所属できる
CFA®の資格保有者は、世界各地にあるCFA Society(ソサエティ)に所属し、セミナーや交流の機会を得られます。海外で働くときにも、現地の金融プロフェッショナルとつながるきっかけになります。
証券アナリストとCFA®の違い
| 項目 | 証券アナリスト(CMA) | CFA® |
|---|---|---|
| 運営 | 日本証券アナリスト協会 | CFA Institute(米国) |
| 言語 | 日本語 | 英語 |
| 試験の段階 | 1次(3科目)・2次 | Level 1・Level 2・Level 3 |
| 試験の時期 | 1次は年2回(4月・9月)、2次は年1回(6月) | Level 1は2・5・8・11月、Level 2は5・8・11月、Level 3は2・8月 |
| 出題形式 | 1次は択一式、2次は記述式 | Level 1は3択、Level 2はケース文にもとづく3択、Level 3は3択+記述 |
| 会計基準 | 日本基準が中心 | IFRS(国際会計基準)と米国会計基準 |
| 受験の前提 | 協会の講座の受講が必須 | 講座の受講は不要(学歴または職務経験の要件あり) |
| 名乗るための要件 | 2次合格+実務経験3年以上 | 3レベル合格+実務経験4,000時間以上(36か月以上)など |
| 評価されるフィールド | 国内の金融機関・事業会社 | 世界中の運用会社・金融機関 |
重なっているところ
株式・債券・デリバティブの価値評価、ポートフォリオ理論、財務分析、コーポレート・ファイナンス、経済、統計といった投資分析の骨格は共通です。証券アナリストで理解した理論は、英語に置き換えるだけで使える場面がたくさんあります。
違いに気をつけたいところ
- 英語:試験も教材もすべて英語です。ただし求められるのは金融の専門用語を読みこなす力で、ネイティブ並みの英語力ではありません
- 会計基準:CFA®はIFRSと米国会計基準が前提です
- 倫理:CFA®の倫理規定・職業行為基準は独自のもので、証券アナリストの行為基準とは別物として学ぶ必要があります
- オルタナティブ投資:CFA®のほうが範囲が広く、深く問われます
CFA®の各レベルの概要
| レベル | 試験の時期 | 出題形式 | 直近の合格率 |
|---|---|---|---|
| Level 1 | 2・5・8・11月 | 3択180問(2時間15分×2)。金融知識の全方位的な基礎 | 39〜46%(2024年2月〜2026年5月) |
| Level 2 | 5・8・11月 | ケース文(Vignette)にもとづく3択。資産の価値評価が中心 | 39〜59%(2023年11月〜2026年5月) |
| Level 3 | 2・8月 | ケース文にもとづく3択+記述。ポートフォリオ運用が中心、選択科目あり | 47〜50%(2023年2月〜2026年2月) |
出所:CFA Institute。同じレベルを受験するには前回の受験から6か月の間隔が必要です。
証券アナリストの知識がもっとも活きるのはLevel 1とLevel 2です。証券アナリストで基礎から応用までを日本語で固めてから、英語で同じ内容を学び直すイメージで進めると、スムーズに学習できます。
証券アナリストからCFA®へ進むタイミング
| ルート | 進め方 | 向いている方 |
|---|---|---|
| ① 2次合格後にCFA®へ | 証券アナリストを最後まで取り切ってから、CFA® Level 1に進む | まず国内の資格を確実に取りたい方、日本語で土台を固めたい方 |
| ② 1次合格後にCFA®へ | 1次合格で基礎を固めた段階で、CFA® Level 1に挑戦する | 早めにグローバルな資格に切り替えたい方、英語に抵抗が少ない方 |
| ③ 最初からCFA® | 証券アナリストを経由せず、CFA® Level 1から始める | 英語が得意な方、外資系・海外志向がはっきりしている方 |
どのルートが正解ということはありません。大切なのは、自分が将来どこで、どんな仕事をしたいかから逆算して選ぶことです。
自信がある方は、最初からCFA®を目指すのもあり
「証券アナリストを取ってからでないとCFA®は無理」ということはありません。次のような方は、最初からCFA®を目指すのも十分ありな選択です。
- 英語の文章を読むことに抵抗がない
- 外資系金融機関・海外の運用会社・海外駐在など、グローバルなキャリアをはっきり目指している
- 大学で金融・経済・会計を学んだ、または実務で投資・財務に関わっている
- 学生のうちに国際資格に挑戦して、就職活動で差をつけたい
CFA® Level 1は年4回受験できるため、スケジュールを組みやすいのも魅力です。一方で、試験も教材もすべて英語で、受験料も米ドル建てです。「英語で一から学ぶのは不安」という方は、まず証券アナリストで日本語の土台をつくってから進むほうが、結果的に近道になることもあります。
自分にどちらが合うか迷ったら、まずはCFA®の試験内容を具体的に見てみるのがおすすめです。
英語が不安な方へ
CFA®で求められるのは、金融の専門用語と定型的な文章を読みこなす力です。英語が苦手でも合格している人はたくさんいます。必要な英語力の目安や学習法は、次の記事で詳しく紹介しています。
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よくある質問
Q. 証券アナリストを持っているとCFA®の試験が免除されますか?
免除はありません。ただし学習内容の多くが重なっているため、ゼロから学ぶ人に比べて効率よく学習を進められます。
Q. 証券アナリストとCFA®、どちらを先に取るべきですか?
英語に不安がある方や、まず国内で評価される資格を取りたい方は証券アナリストから。英語に抵抗がなく、グローバルなキャリアを目指す方は最初からCFA®でもかまいません。
Q. 証券アナリストの学習中にCFA®を始めてもいいですか?
可能です。ただし、両方を同時に進めると負担が大きくなります。証券アナリストの1次に合格したタイミングなど、区切りのよいところでCFA®に切り替える方法がおすすめです。
Q. CFA®の受験に実務経験は必要ですか?
Level 1の受験には、学士号の取得、卒業まで23か月以内の学生、または合計4,000時間以上の職務経験のいずれかが必要です。実務経験がなくても受験・合格はできますが、CFA®として認定を受けるには投資の意思決定に関わる実務経験が必要です。
Q. CFA®の勉強は日本語でもできますか?
試験と公式教材は英語ですが、姉妹サイトのFA-Academyでは、CFA®の学習を日本語でサポートしています。
まとめ:証券アナリストの次は、世界へ
証券アナリストで身につけた投資分析の知識は、CFA®の学習でそのまま活きます。国内で評価される証券アナリストと、世界で通用するCFA®。この2つを持つことで、キャリアの可能性は大きく広がります。
そして、英語に自信がありグローバルなキャリアを目指す方は、最初からCFA®に挑戦するのもひとつの選択です。まずはCFA®の試験の中身をのぞいてみてください。
CFA®への挑戦を考えている方へ
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証券アナリストの学習を進めている方は、証券アナリストアカデミーのコミュニティで一緒に合格を目指しましょう。
※CFA®に関する情報は2026年9月時点でCFA Instituteが公表している内容にもとづきます。最新情報はCFA Instituteの公式サイトでご確認ください。CFA®およびChartered Financial Analyst®はCFA Instituteの登録商標です。
