【証券アナリスト1次】財務分析とは?要するに何を学ぶのかを学習ポイントに沿って解説
証券アナリスト(CMA)1次試験の科目Ⅱで学ぶ「財務分析」。有価証券報告書、税効果会計、企業結合、外貨換算、ROE……と会計の用語が次々に出てきて、「結局この分野で何ができるようになればいいの?」と感じる方も多いはずです。
この記事では、日本証券アナリスト協会が公表している「主要学習事項と学習ポイント」に沿って、財務分析で要するに何を学ぶのかを、学習ポイントを1つずつかみくだいて解説します。
財務分析で学ぶこと
- 財務諸表の読み方:有価証券報告書や損益計算書・貸借対照表・キャッシュ・フロー計算書が何を表し、どうつながっているのか
- 数字のつくられ方(会計処理):収益・費用・退職給付・税効果・企業結合・外貨換算など、財務諸表の数字がどんなルールで計算されているのか
- 数字から企業を評価する方法:ROE・ROAのデュポン分解、付加価値、安全性、損益分岐点などの分析手法
財務分析の基本情報
| 試験科目 | 1次 科目Ⅱ「財務分析とコーポレート・ファイナンス」 |
|---|---|
| 試験での出題 | 第1問「ディスクロージャー」(30点)・第2問「会計処理」(10点)・第3問「財務分析」(12点)・第4問「財務分析・総合」(24点)(2025年春・2024年秋の本試験の構成) |
| 学習ポイント数 | 86項目(大分類10) |
| 2次とのつながり | 2次では収益・費用の測定、退職給付、税効果、企業結合、外貨換算の会計をより深く学び、「財務分析の応用」として分析手法を実践的に使いこなすことが求められます |
全体像:10の大分類
| 大分類 | ひとことで言うと |
|---|---|
| (1) 証券アナリストと財務分析 | なぜ財務分析をするのか、会計や開示の制度はどうなっているのかという土台を知る |
| (2) 主要財務諸表と企業活動 | 有価証券報告書と主要な財務諸表の中身、表示のルール、相互のつながりを理解する |
| (3) 企業会計の仕組み | 資本と利益、資産・負債・収益・費用の関係など、会計の基本的な考え方を押さえる |
| (4) 収益の測定 | 売上をいつ・いくらで計上するのか、有価証券をどう評価するのかを学ぶ |
| (5) 費用の測定 | 棚卸資産・固定資産・減価償却・減損・リースなど、費用の計上ルールを学ぶ |
| (6) 労務費用の会計 | 従業員の退職給付を財務諸表にどう反映させるかを理解する |
| (7) 税効果会計 | 会計上の利益と税金の計算のズレを調整するしくみを理解する |
| (8) 企業結合会計 | 買収・合併の会計処理、のれん、連結財務諸表のつくり方を学ぶ |
| (9) 外貨換算会計 | 外貨建ての取引や海外拠点の財務諸表を円に換算する方法を学ぶ |
| (10) 財務分析の基礎 | 収益性・生産性・安全性・損益分岐点など、財務諸表から企業を分析する手法を身につける |
各大分類の表にある学習ポイント名をクリックすると、用語解説の記事で意味と試験で問われやすいポイントを確認できます。
(1) 証券アナリストと財務分析
ポイント:財務分析の「前提知識」です。財務分析が企業分析で果たす役割、会計情報の限界、日本の開示制度と法体系、日本基準とIFRSの違い、監査のしくみなど、数字を読む前に知っておくべき制度面を押さえます。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 財務分析の意義 | 企業の稼ぐ力や安全性を数字で確かめ、企業価値や投資判断につなげるという財務分析の役割 |
| 企業会計の役割 | 会計が投資家や債権者に企業の状況を伝え、利害を調整するための共通ルールであること |
| 会計情報の限界と留意点 | 見積りや会計方針の選択で数字が変わること、ブランドや人材など数字に表れない価値があることへの注意 |
| 財務報告制度と法体系 | 会社法・金融商品取引法などが企業会計をどう規制しているかと、日本の財務報告制度の特徴 |
| 強制開示と自主開示 | 法令や取引所規則で義務づけられた開示と、企業が自主的に行うIRなどの開示の違い |
| 財務情報と非財務情報 | 財務諸表の数字と、経営戦略・ESGなど数字以外の情報の違いと、分析に使うときの注意点 |
| 日本基準とIFRS | 日本の会計基準と国際財務報告基準(IFRS)の考え方の特徴と、主な違い |
| 財務諸表監査 | 公認会計士などによる監査の目的と、無限定適正意見・限定付適正意見・不適正意見・意見不表明といった監査報告の種類 |
| 財務報告の質とリスク | 利益の質(持続性や、キャッシュの裏付けがあるか)や、不正・誤りのリスクをどう見極めるか |
(2) 主要財務諸表と企業活動
ポイント:財務諸表そのものの読み方です。有価証券報告書の構成、損益計算書・貸借対照表・キャッシュ・フロー計算書・株主資本等変動計算書の表示区分とつながり、EPSの計算、分配規制まで、財務諸表の「地図」を頭に入れます。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 有価証券報告書の体系 | 企業の概況、事業の状況、経理の状況など、有価証券報告書にどんな情報がどの順番で載っているか |
| 財務諸表の相互関係 | 当期純利益が株主資本を増やし、現金の増減がキャッシュ・フロー計算書で説明されるなど、4つの財務諸表のつながり |
| セグメント情報 | 事業別・地域別の売上や利益の開示の特徴と、全体の財務諸表との関係 |
| 注記事項 | 税効果会計や企業結合などの詳しい内容が注記に書かれていること、本表だけでは分からない情報の読み方 |
| 損益計算書の表示区分 | 売上総利益・営業利益・経常利益・税引前当期純利益・当期純利益という段階ごとの利益の意味 |
| 包括利益とOCI | 包括利益=当期純利益+その他の包括利益(有価証券の評価差額や為替換算調整勘定など)という関係 |
| EPSの計算 | 1株当たり当期純利益(EPS)の開示目的と、新株予約権などの潜在株式を考慮した希薄化前・希薄化後EPSの計算 |
| 貸借対照表の表示区分 | 資産・負債を流動と固定に分ける基準と、資産・負債・純資産の並び方 |
| 純資産の構成要素 | 純資産が株主資本、その他の包括利益累計額(評価・換算差額等)、新株予約権、非支配株主持分などで構成されること |
| 株主資本の構成要素 | 株主資本が資本金・資本剰余金・利益剰余金・自己株式(控除)からなること |
| CF計算書の表示区分 | 営業・投資・財務の3つの活動に分けて現金の出入りを示すしくみ |
| 間接法による営業CF | 税引前当期純利益から出発し、減価償却費や運転資本の増減などを調整して営業キャッシュ・フローを求める方法 |
| 利益の分配と株主資本等変動計算書 | 配当や自己株式の取得など、利益の分配が株主資本等変動計算書にどう表れるか |
| 日本基準の各財務諸表とIFRS | 日本基準の単体・連結・四半期の財務諸表の位置づけと、IFRSの財務諸表との違い |
| 剰余金の分配規制 | 債権者を守るため、会社法が配当などで株主に分配できる金額(分配可能額)に上限を設けていること |
(3) 企業会計の仕組み
ポイント:会計の「考え方の骨組み」です。資本と利益の区別、資産と収益・費用の関係、利益とキャッシュフローのズレ、負債・引当金・新株予約権の処理、会計方針の変更、概念フレームワークなど、個別の会計処理を理解するための共通ルールを学びます。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 資本と利益の違い | 株主からの出資(資本取引)と、事業で稼いだ利益(損益取引)を区別して扱う原則 |
| 資産と収益・費用の関係 | 資産が増えると収益、資産が使われる(費消される)と費用になるという、資産と損益のつながり |
| 利益とキャッシュフロー | 発生主義の利益と現金の出入りがずれる理由(掛け売上、減価償却など)と、その違いの意味 |
| 負債の会計処理 | 借入金や社債などの負債を、いつ・いくらで計上するかの基本 |
| 引当金 | 将来の支出に備えて当期の費用として見積もり計上する引当金の要件と処理 |
| 資本の区分と資本取引 | 資本金・資本剰余金などの区分の意味と、増資や自己株式取得などの資本取引が資本をどう動かすか |
| 新株予約権の会計処理 | 新株予約権を発行した側が純資産に計上し、権利行使時は資本金などへ、失効時は利益へ振り替える流れ |
| 会計方針の変更などの影響 | 会計方針の変更や見積りの変更、誤りの訂正が過去や将来の財務諸表にどう反映され、比較可能性にどう影響するか |
| ASBJの概念フレームワーク | 財務報告の目的を投資家の意思決定に役立つ情報の提供とし、資産・負債・純資産・利益などを定義する基礎的な考え方 |
| 日本基準とIFRSの基本的な違い | 当期純利益を重視する日本基準と、包括利益や資産・負債の評価を重視するIFRSの考え方の違い |
(4) 収益の測定
ポイント:「売上はいつ計上するのか」と「保有する有価証券をどう評価するのか」を学びます。収益認識会計基準の5つのステップと、有価証券の保有目的ごとの評価ルールが中心です。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 営業循環と収益認識 | 仕入れ・生産・販売・代金回収という営業の流れの中で、どの時点で収益を計上するかの考え方 |
| 収益認識会計基準 | 契約の識別、履行義務の識別、取引価格の算定と配分、履行義務の充足による収益認識という5つのステップ |
| 有価証券の評価基準 | 売買目的は時価、満期保有目的は償却原価、子会社・関連会社株式は原価、その他有価証券は時価など、保有目的による評価の違い |
| 評価差額の純資産直入 | その他有価証券の評価差額を損益計算書を通さず、純資産(その他の包括利益)に直接計上するしくみ |
(5) 費用の測定
ポイント:費用をいつ・いくら計上するかのルールです。発生主義と費用収益対応の原則を土台に、棚卸資産、有形・無形固定資産、減価償却、減損、貸倒れ、リースといった重要な処理を学びます。減価償却費や減損額の計算も含まれます。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 発生主義による費用 | 現金の支払いではなく、経済的な価値が使われた時点で費用を認識・測定する考え方 |
| 費用収益対応の原則 | その期の収益を得るためにかかった費用を、同じ期に対応させて計上する原則 |
| 棚卸資産と原価配分 | 棚卸資産の範囲と、先入先出法や平均法などで売上原価と期末在庫に原価を配分する考え方 |
| 棚卸資産の期末評価 | 期末に正味売却価額が取得原価を下回ったとき、帳簿価額を切り下げる処理 |
| 有形固定資産の取得原価 | 購入代価に付随費用を加えるなど、建物や機械の取得原価の決め方 |
| 無形資産の取得原価 | ソフトウェアや特許権など、形のない資産の取得原価の考え方 |
| 減価償却の計算 | 取得原価を使用期間にわたって費用に配分する意味と、定額法・定率法などによる減価償却費の計算 |
| 繰延資産と経過勘定 | 創立費や開発費などの繰延資産の償却と、前払費用・未払費用などで費用を正しい期に配分する処理 |
| 固定資産の減損 | 収益性が下がった固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減らす処理と、減損損失の計算 |
| 貸付金等の減損 | 回収が危ぶまれる貸付金や売掛金について貸倒れを見積もり、損失を計上する処理と金額の計算 |
| リース取引 | ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分の要件と、それぞれの会計処理の違い |
(6) 労務費用の会計
ポイント:従業員の退職金や企業年金を、会計でどう扱うかを学びます。確定給付型と確定拠出型の違い、退職給付費用の中身、退職給付債務と年金資産の差額が負債として計上されるしくみが中心です。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 退職給付プランの類型 | 確定給付型(企業が給付を約束)と確定拠出型(企業は掛金を払うだけ)の違いと、それぞれの会計処理の概要 |
| 退職給付費用の構成要素 | 勤務費用・利息費用から期待運用収益を差し引き、数理計算上の差異などの費用処理額を加減するという費用の中身 |
| 退職給付債務と負債 | 退職給付債務から年金資産を差し引いた積立不足が、貸借対照表の負債(連結では退職給付に係る負債)になる関係 |
(7) 税効果会計
ポイント:会計上の利益と税金計算上の所得にはズレがあります。そのズレのうち将来解消するもの(一時差異)を調整し、税引前利益と税金費用を対応させるのが税効果会計です。繰延税金資産の回収可能性がよく問われるポイントです。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 会計利益と課税所得 | 会計上の収益・費用と税法上の益金・損金が一致しないため、利益と課税所得にズレが生じること |
| 税効果会計の仕組み | 一時差異に税率をかけて繰延税金資産・負債を計上し、法人税等調整額で税金費用を調整するしくみ |
| 繰延税金資産の回収可能性 | 将来十分な課税所得が見込めるときだけ繰延税金資産を計上できること。見込めなければ取り崩しで利益が減る |
| 税効果関連項目の表示 | 繰延税金資産・負債や法人税等調整額が、貸借対照表・損益計算書のどこに表示されるか |
(8) 企業結合会計
ポイント:M&Aの会計です。現金や株式で他社を買収したときの処理、のれんの計上と償却・減損、そして親会社と子会社をひとつの企業グループとして見る連結財務諸表のつくり方を学びます。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 現金対価の企業結合 | 現金で事業や会社を買ったとき、受け入れた資産・負債を時価で計上し、支払額との差額をのれんとする処理 |
| 株式対価の企業結合 | 自社株式を交付して買収したとき、交付株式の時価で取得原価を測り、純資産を増やす処理 |
| のれんの償却と減損 | 日本基準ではのれんを20年以内で償却し減損も行うこと、IFRSでは償却せず減損テストのみ行うことの違い |
| 連結の範囲 | 議決権の割合だけでなく、実質的に支配しているかどうか(支配力基準)で子会社を判断する考え方 |
| 連結財務諸表の作成 | 親会社と子会社の財務諸表を合算し、投資と資本の相殺消去や非支配株主持分の計上を行う手順 |
| 内部取引と未実現利益の消去 | グループ内の売買や貸し借りを消去し、グループ内で売った在庫に含まれる利益(未実現利益)を取り除く処理 |
(9) 外貨換算会計
ポイント:ドルやユーロなど外貨で行った取引や、海外の支店・子会社の財務諸表を円に直すルールです。取引時・決算時など、どの時点の為替レートを使うかが項目ごとに決まっている点がポイントです。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 外貨建取引の換算 | 外貨建ての売上や仕入れを、原則として取引が発生した時点の為替レートで円に換算する方法 |
| 外貨建金銭債権債務 | 外貨建ての売掛金・借入金などを決算時の為替レートで換算し直し、差額を為替差損益とする処理 |
| 外貨建有価証券 | 売買目的・満期保有目的・子会社株式など、保有目的によって使う為替レートや換算差額の扱いが変わること |
| 在外支店の換算 | 海外支店の財務諸表は本店の外貨建取引と同じ考え方で、項目ごとに取引時や決算時のレートで換算すること |
| 在外子会社の換算 | 海外子会社の資産・負債は決算時レート、資本は取得時などのレートで換算し、差額を為替換算調整勘定として純資産に計上すること |
(10) 財務分析の基礎
ポイント:ここまでの知識を使って、実際に企業を分析する手法を学びます。ROE・ROAとデュポン分解、PBRとの関係、百分率財務諸表、付加価値と生産性、安全性分析、損益分岐点分析、レバレッジと利益変動まで、計算問題の中心となる大分類です。
| 学習ポイント | 学ぶ内容 |
|---|---|
| 財務諸表分析の目的と手法 | 収益性・安全性・成長性などの観点と、比率分析・時系列比較・他社比較といった基本的な手法 |
| 資本利益率の算出 | 利益を投下した資本で割って、元手に対してどれだけ稼いだかを測る資本利益率の計算と意味 |
| ROE・自己資本コスト・PBR | ROEが株主の求めるリターン(自己資本コスト)を上回れば、理論的にはPBRが1倍を超えるという関係 |
| 事業活動別のROA分析 | 総資産を本業の事業資産と金融資産などに分け、それぞれの利益率を見ることでROAの中身を解釈する |
| デュポン・システム | ROE=売上高純利益率×総資産回転率×財務レバレッジと分解し、どの要素がROEを動かしているかを分析する |
| サステイナブル成長率 | 外部から資金を調達せずに達成できる成長率=ROE×内部留保率という関係 |
| ROAとROEの関係 | ROAが負債の金利を上回っていれば、負債を増やすほどROEが高まる(財務レバレッジ効果)というしくみ |
| 百分率損益計算書 | 売上高を100%として各項目の割合を示し、売上原価率や売上高利益率を比較・分析する |
| 百分率貸借対照表と回転率 | 総資産を100%として資産・負債の構成を見て、資本回転率で資産がどれだけ効率よく売上を生んでいるかを分析する |
| 付加価値の概念と計算 | 企業が新たに生み出した価値のことで、売上高から外部購入分を差し引く方法(控除法)や、人件費・利益などを足し上げる方法(加算法)で計算する |
| 付加価値による生産性分析 | 従業員1人当たり付加価値(労働生産性)などで、ヒトや設備がどれだけ効率よく価値を生んでいるかを分析する |
| 付加価値の分配 | 生み出した付加価値が人件費・金融費用・税金・利益などにどう分配されているか(労働分配率など)の計算 |
| 貸借対照表による安全性分析 | 流動比率・当座比率・自己資本比率・固定比率などで、支払能力や財務の健全性を確かめる |
| 損益計算書による安全性分析 | インタレスト・カバレッジ・レシオなどで、利益から利息を十分に支払えるかを確かめる |
| CF計算書による安全性分析 | 営業キャッシュ・フローで負債の返済や投資をまかなえているかなど、現金の面から安全性を確かめる |
| 損益分岐点分析 | 利益がちょうどゼロになる売上高(損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率)と安全余裕率を求める |
| 費用構造と利益変動 | 固定費の割合が大きいほど、売上の変化に対して利益が大きく変動する(営業レバレッジ)こと |
| 変動費と固定費への分解 | 勘定科目ごとに分ける方法や、売上と費用のデータから回帰分析などで推定する方法 |
| 資本構成と利益変動 | 負債が多く支払利息などの固定的な負担が大きいほど、営業利益の変化に対して純利益やEPSが大きく変動する(財務レバレッジ)こと |
財務分析を学ぶときのコツ
1. 財務諸表の「つながり」を常に意識する
当期純利益が利益剰余金を増やし、減価償却費が営業キャッシュ・フローの調整項目になるように、財務諸表はお互いにつながっています。個々の会計処理を学ぶときも、その処理がPL・BS・CFのどこにどう表れるのかを確かめると理解が深まります。
2. 会計処理は「なぜそのルールなのか」から入る
税効果会計や外貨換算、企業結合は、ルールだけを暗記しようとすると混乱しがちです。「利益と税金を対応させたい」「グループを1つの会社として見たい」といった目的から入ると、処理の意味がつかみやすくなります。
3. 分析指標は自分で計算してみる
(10)の財務分析の基礎は計算問題の中心です。ROEのデュポン分解、安全性指標、損益分岐点などは、テキストの例題を電卓で実際に解き、結果から何が読み取れるかまで考える練習をしましょう。
証券アナリストアカデミーのYouTube(@cma-fa-academy)では、ここで紹介した学習ポイントを1つずつ動画で解説しています。テキストとあわせて活用してください。
よくある質問
Q. 財務分析はどこから勉強すればいいですか?
大分類(1)〜(3)で制度・財務諸表・会計の基本的な考え方をつかみ、(4)〜(9)の個別の会計処理に進むのがおすすめです。(10)の分析手法は、財務諸表の中身が分かってから学ぶと理解しやすくなります。
Q. 簿記の知識がなくても大丈夫ですか?
簿記の経験があると理解は早くなりますが、必須ではありません。財務諸表の構成と、資産・負債・純資産・収益・費用の関係を最初にしっかり押さえておけば、個別の会計処理も少しずつ理解できるようになります。
Q. 学習ポイントとは何ですか?
日本証券アナリスト協会が「CMA資格の取得に求められる主要学習事項と学習ポイント」として公表している、学習内容の一覧です。出題範囲の公式な目安になるので、テキストを読むときはどの学習ポイントを学んでいるのかを意識しましょう。
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※学習ポイントは日本証券アナリスト協会「【2026年度】CMA資格の取得に求められる主要学習事項と学習ポイント」にもとづき、証券アナリストアカデミーが要約しています。
