Learning Module 10「Application of the Code and Standards: Level I(倫理規範・基準の適用(Level I))」は、投資業務の具体的な状況で、実務・方針・行為が倫理規範と職業行為基準に適合するか違反するかを評価し、その理由を説明する力を扱う単元です。

本記事では、最新版カリキュラムのLOS(Learning Outcome Statement)と、この単元の重要論点を日本語で整理しました。

LM10のLOS(学習目標)

LOSは、この単元で「できるようになるべきこと」として示されている学習目標です。LM10には2つのLOSがあります。

  1. LOS 1:CFA協会の倫理規範および職業行為基準に照らして、実務・方針・行為を評価するevaluate practices, policies, and conduct relative to the CFA Institute Code of Ethics and Standards of Professional Conduct
  2. LOS 2:実務・方針・行為がCFA協会の倫理規範および職業行為基準に違反する、またはしない理由を説明するexplain how the practices, policies, and conduct do or do not violate the CFA Institute Code of Ethics and Standards of Professional Conduct

LM10のまとめ

この単元の要点をまとめると、次のとおりです。

  • 倫理規範と職業行為基準は、個別の行為だけでなく、会社の方針や日常の実務にも当てはめて評価する対象
  • 評価の出発点は、事実関係、関係する利害関係者、各人が負う義務の整理
  • 一つの行為に複数の基準が関わることが多く、該当しそうな基準を一つずつ確認する姿勢が必要
  • 違反の有無は、行為の結果ではなく、基準が求める行動(開示、同意、合理的根拠、注意義務など)を取ったかで判断
  • 倫理的意思決定フレームワーク(Identify・Consider・Decide and act・Reflect)は、判断の漏れを防ぐ道具
  • 違反と判断した場合は、どの基準のどの要求を満たしていないかを具体的に説明できることが重要

以下、LOSごとに重要論点を整理します。

LOS 1:実務・方針・行為の評価

投資専門家の行為や会社の方針を、倫理規範と7つの基準に照らして適合か違反かを評価します。事実関係から関係する基準を特定し、その基準が求める行動が取られているかを確認するのが基本の流れです。

  • 事実関係と関係者(顧客・雇用主・市場)の整理
  • 関係しそうな基準・下位項目の洗い出し
  • 基準が求める具体的な行動(開示・同意・根拠・記録)の有無の確認
  • 個人の行為と会社の方針の双方が評価対象
  • 法令順守だけでは基準を満たさない場合があることに注意

LOS 2:違反する・しない理由の説明

結論だけでなく、なぜ違反なのか、なぜ違反でないのかを基準の要求に結びつけて説明することが求められます。倫理的意思決定フレームワークに沿って整理すると、論点の見落としを防げます。

  • Identify:関連する事実、利害関係者と負う義務、倫理原則、利益相反を特定
  • Consider:状況的影響、追加的な指針、取り得る代替案を検討
  • Decide and act:判断して行動
  • Reflect:結果が想定どおりだったか、なぜかを振り返る
  • 違反の場合は満たしていない要求を特定し、違反でない場合は満たしている要求を示す

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