【CFA®︎ L1 Fixed Income LM11】Yield-Based Bond Duration Measures and Properties を要点解説|修正デュレーション・マネー・デュレーション・PVBP

Learning Module 11「Yield-Based Bond Duration Measures and Properties(利回りベースのデュレーション)」は、イールド・デュレーションである修正デュレーション、マネー・デュレーション、1ベーシス・ポイントの価格変化(PVBP)の定義・計算・解釈と、満期・クーポン・利回り水準が債券の金利リスクに与える影響を扱う単元です。
本記事では、最新版カリキュラムのLOS(Learning Outcome Statement)と、この単元の重要論点を日本語で整理しました。
LM11のLOS(学習目標)
LOSは、この単元で「できるようになるべきこと」として示されている学習目標です。LM11には2つのLOSがあります。
- LOS 1:修正デュレーション、マネー・デュレーション、1ベーシス・ポイントの価格変化(PVBP)を定義・計算・解釈するdefine, calculate, and interpret modified duration, money duration, and the price value of a basis point (PVBP)
- LOS 2:債券の満期、クーポン、利回り水準が金利リスクにどう影響するかを説明するexplain how a bond’s maturity, coupon, and yield level affect its interest rate risk
LM11のまとめ
この単元の要点をまとめると、次のとおりです。
- デュレーションは金利リスクの定量的な尺度。自らのYTMの変化に対する価格感応度を測り、キャッシュフローを確定的とみなすイールド・デュレーションと、ベンチマーク・イールド・カーブの変化に対する感応度を測り、キャッシュフローが不確実な場合にも使うカーブ・デュレーションがある
- マコーレー・デュレーション、修正デュレーション、マネー・デュレーション、PVBPはイールド・デュレーションに分類される
- 修正デュレーションは、YTMに対する債券価格の傾き(1次の微分)で、YTMの変化に対する価格感応度を表す。マコーレー・デュレーションとYTMから求める方法と、近似式で求める方法がある
- マネー・デュレーションは修正デュレーションにポジションの金額を反映した指標で、PVBPは利回りが1bp変化したときの価格変化の推定値
- デュレーションによる価格変化の推定は価格と利回りの関係を直線とみなすが、実際の関係は非線形で、利回りの変化が大きい場合や特定の特徴を持つ債券で誤差が目立つ
- デュレーションは満期、クーポン・レート、YTMで決まり、一定ではなく満期に近づくにつれて小さくなる
- 他の条件が同じなら、満期が長い(短い)、クーポンが低い(高い)、YTMが低い(高い)ほどデュレーションと金利リスクは大きい(小さい)
以下、LOSごとに重要論点を整理します。
LOS 1:修正デュレーション・マネー・デュレーション・PVBP
修正デュレーションは、YTMが1%(100bp)変化したときの債券価格の変化率の近似で、マコーレー・デュレーションを1期あたりの利回りで調整して求めます。マネー・デュレーションはそれを金額ベースに直したもの、PVBPは利回りが1bp変化したときの価格変化額です。
- ModDur = MacDur ÷ (1+r)(rは1期あたりのYTM)
- 近似修正デュレーション:利回りを上下に同じ幅だけ動かしたときの価格から算出
- 価格変化率 ≈ −年率修正デュレーション × 利回り変化
- マネー・デュレーション = 年率修正デュレーション × フル・プライス(ポジション金額)
- PVBP = (利回り1bp低下時の価格 − 1bp上昇時の価格) ÷ 2
- 価格と利回りの関係を直線で近似するため、利回り変化が大きいほど誤差が大きい
LOS 2:満期・クーポン・利回り水準と金利リスク
他の条件が同じなら、満期が長いほど、クーポンが低いほど、YTMが低いほどデュレーションは大きくなり、金利リスクが高まります。デュレーションは時間の経過とともに変化し、満期に近づくにつれて小さくなります。
- 満期が長いほどデュレーションは大きい(ディスカウントの長期債では例外があり得る)
- クーポンが低いほどデュレーションは大きく、ゼロ・クーポン債のマコーレー・デュレーションは満期と等しい
- YTMが低いほどデュレーションは大きい
- 永久債のマコーレー・デュレーション = (1+r) ÷ r
- 利払日の間ではマコーレー・デュレーションが徐々に低下し、クーポン支払直後に上昇する(のこぎり状の動き)
- 時間の経過とともに満期が近づき、デュレーションは小さくなる
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