Learning Module 3「Benchmarking Returns(リターンのベンチマーク(MWR・TWR・指数))」は、運用成績を測る2つの収益率(MWRとTWR)の違いと、ベンチマークとなる指数の作り方・ウェイト方式・計算方法を扱う単元です。

本記事では、最新版カリキュラムのLOS(Learning Outcome Statement)と、この単元の重要論点を日本語で整理しました。

LM3のLOS(学習目標)

LOSは、この単元で「できるようになるべきこと」として示されている学習目標です。LM3には2つのLOSがあります。

  1. LOS 1:金額加重収益率と時間加重収益率を計算・比較するcalculate and compare money-weighted and time-weighted rates of return
  2. LOS 2:指数の構築・管理で使われるウェイト方式の選択とその影響を説明し、指数の値とリターンを計算・解釈・説明するdescribe the choices and the implications of the different weighting methods used in index construction and management, and calculate, interpret, and explain the value and the returns of an index

LM3のまとめ

この単元の要点をまとめると、次のとおりです。

  • MWRは資金の出し入れのタイミングと金額を反映したIRR。TWRは入出金の影響を除いた収益率で、入出金をコントロールできない運用者の評価に使う
  • 指数は、対象市場・構成銘柄の選定・ウェイト方式・計算方法などで決まる
  • 価格加重指数は株価の高い銘柄、時価総額加重指数は時価総額の大きい銘柄の影響が大きく、等金額加重指数ではすべての銘柄が同じだけ影響する
  • ウェイト方式の違いは、指数のパフォーマンスとそれを使った運用評価に大きく影響する
  • 指数は定期的なリバランス(ウェイトの再調整)と銘柄入れ替え(リコンスティテューション)で管理される

以下、LOSごとに重要論点を整理します。

LOS 1:金額加重収益率と時間加重収益率を計算・比較する

MWRは資金の出し入れのタイミングと金額を反映したIRR(内部収益率)です。TWRは期間ごとのリターンを幾何的につないだもので、入出金の影響を受けません。入出金を運用者がコントロールできないなら運用者の評価はTWR、運用者が資金の出し入れに裁量を持つならMWRが適切です。

  • 追加投資の直後に下落すると MWR < TWR になる
  • MWR はキャッシュフローの IRR(金融電卓の CF・IRR 機能で解く)
  • TWR = [(1+R₁)(1+R₂)…(1+Rₙ)]^(1/n) − 1(年率の場合)

LOS 2:指数のウェイト方式の選択とその影響を理解し、指数の値とリターンを計算する

指数は①対象市場 ②構成銘柄の選び方 ③ウェイト方式 ④計算方法で決まります。ウェイト方式には価格加重・等金額加重・時価総額加重(浮動株調整を含む)・ファンダメンタル加重があり、どれを選ぶかで指数の動きと偏りが変わります。株式分割などで価格加重指数が不連続にならないよう除数(ディバイザー)を調整し、定期的なリバランス銘柄入れ替え(リコンスティテューション)で指数を管理します。

  • 価格加重:株価の高い銘柄ほど影響大。株式分割で除数を調整
  • 等金額加重:小型株の影響が相対的に大きく、頻繁なリバランスが必要
  • 時価総額加重:大型株の影響大。株価上昇で自動的にウェイトが上がる(モメンタム的な偏り)
  • 浮動株調整:市場で実際に売買できる株数だけで時価総額を計算
  • ファンダメンタル加重:売上・利益・配当などの規模でウェイト付け
  • 価格指数は値上がりだけ、トータル・リターン指数は配当の再投資も含む
価格加重指数 = Σ株価 ÷ 除数

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