CFA®︎ Level 1「Economics(経済学)」の重要公式13本を、学習単元(Learning Module)ごとに整理しました。公式ごとに数式・記号の意味・使いどころ をまとめています。数式が横に長い場合は、横にスクロールしてご覧ください。
単元(LM)一覧 Economics の重要公式(LM別) LM1 The Firm and Market Structures(企業と市場構造) 1. 損益分岐点・操業停止点
Breakeven and Shutdown Points of Production
損益分岐 : TR = TC ( P = ATC ) 短期操業停止 : TR < TVC ( P < AVC )
TR 総収入(Total Revenue)=価格P×数量Q
TC 総費用(Total Cost)=TVC+総固定費TFC(Total Fixed Cost)。機会費用を含む
P 価格(完全競争では P=限界収入MR(Marginal Revenue)=平均収入AR(Average Revenue))
ATC 平均総費用(Average Total Cost)
TVC 総変動費(Total Variable Cost)
AVC 平均変動費(Average Variable Cost)
使いどころ: 総収入と総費用の比較で損益分岐点を、総収入と総可変費用の比較で短期の操業停止を判断する条件式。
2. N社集中度(集中率)
N-Firm Concentration Ratio
CR N = s 1 + s 2 + ⋯ + s N
CR N 上位N社集中度(CR = Concentration Ratio。0〜100%)
s i 第i社の市場シェア(%)
N 対象とする上位企業数
使いどころ: 上位N社の市場シェアを合計して、市場の集中度を簡便に測る式。市場構造を識別する手がかりとして使う。
3. ハーフィンダール・ハーシュマン指数
Herfindahl-Hirschman Index (HHI)
HHI = s 1 2 + s 2 2 + ⋯ + s N 2
HHI ハーフィンダール・ハーシュマン指数(Herfindahl-Hirschman Index)。独占なら1、等シェアM社なら1/M(小数表示)
s i 第i社の市場シェア(小数、例 35%→0.35)
N 対象とする上位企業数
使いどころ: 上位N社の市場シェアの2乗を合計して市場集中度を測る式。上位企業同士の合併による集中度の変化も反映できる。
LM3 Fiscal Policy(財政政策) 4. 自律的支出乗数(税を無視)
Autonomous Spending Multiplier
k = 1 − MPC 1 = MPS 1 MPC + MPS = 1
k 支出乗数(>1)
MPC 限界消費性向(Marginal Propensity to Consume):追加所得のうち消費に回る割合
MPS 限界貯蓄性向(Marginal Propensity to Save)=1−MPC
使いどころ: 税を考慮しない単純なケースで、自律的支出の増加が総所得を何倍に増やすかを限界消費性向から求める式。
5. 財政乗数(税率を考慮)
Fiscal Multiplier (with Tax Rate)
k fiscal = 1 − c ( 1 − t ) 1
k fiscal 財政乗数(fiscal = 財政)
c 限界消費性向(MPC, Marginal Propensity to Consume)
t 限界税率
c ( 1 − t ) 税引後所得に対する限界消費性向
使いどころ: 税率がある経済で、政府支出の変化が総所得・総産出に与える最終的な倍率を、限界消費性向と税率から求める式。
LM7 Capital Flows and the FX Market(資本フローと為替市場) 6. 実質為替レートと変化率
Real Exchange Rate and Its Percentage Change
R d / f = S d / f ⋅ P d P f %Δ R d / f ≈ %Δ S d / f + %Δ P f − %Δ P d
R d / f 実質為替レート(自国通貨d/外国通貨f建て)
S d / f 名目為替レート(d/f建て)
P f 外国の物価水準
P d 自国の物価水準
%Δ 変化率(%)
使いどころ: 名目為替レートと両国の物価水準から実質為替レートを求める式。実質レートの変化を名目レートと物価の変化に分解する場面で使う。
7. 通貨の増価・減価率
Currency Appreciation/Depreciation (Percentage Change)
% Δ base = S 0 S 1 − 1
% Δ base 基準通貨(base = 分母側の通貨)の増価率(+)/減価率(−)
S 1 期末(予想)の為替レート
S 0 期初の為替レート(価格通貨/基準通貨建て)
使いどころ: 新旧の為替レートの比から、基準通貨が価格通貨に対して何%増価または減価したかを求める式。
LM8 Exchange Rate Calculations(為替レートの計算) 8. クロスレート計算
Cross-Rate Calculation
B P = M P × B M
P / B 求めたいレート(価格通貨P/基準通貨B、1B当たりのP)
P , B 価格通貨(Price currency)・基準通貨(Base currency)
M 両クオートに共通する中間通貨(掛け合わせると相殺される)
使いどころ: 共通の第3通貨に対する2つのレートを掛け合わせ、直接提示のない2通貨間の為替レートを求める式。
9. フォワードポイントとフォワードレートの換算
Forward Points to Forward Rate Conversion
F = S + 10 , 000 Forward points ( JPY ペアは ÷ 100 )
F フォワードレート
S スポットレート
Forward points 提示されたフォワードポイント数(pips。pip=為替レートの最小変動単位。正=プレミアム/負=ディスカウント)
JPY 日本円の通貨コード(円が絡む通貨ペアは100で割る)
使いどころ: 提示されたフォワード・ポイントをスポット・レートに加減してフォワード・レートを求める式。円の通貨ペアでは100で割る。
10. カバー付き金利平価によるフォワードレート
Forward Rate from Covered Interest Rate Parity
F f / d = S f / d ( 1 + r d 1 + r f )
F f / d フォワードレート(外国通貨f/自国通貨d建て)
S f / d スポットレート(f/d建て)
r f 外国(価格通貨)のリスクフリー金利
r d 自国(基準通貨)のリスクフリー金利
使いどころ: スポット・レートと両通貨の金利から、カバー付き金利平価に基づく無裁定のフォワード・レートを1期間ベースで求める式。
11. 日数調整付きフォワードレート
Forward Rate with Day-Count Fraction
F f / d = S f / d ( 1 + r d ( 360 Actual ) 1 + r f ( 360 Actual ) )
F f / d , S f / d フォワードレート・スポットレート(外国通貨f/自国通貨d建て)
r f , r d 外国・自国の年率金利(Libor = London Interbank Offered Rate、ロンドン銀行間取引金利など)
Actual /360 期間の日数割合(実日数÷360。Liborの日数計算方式)
使いどころ: 1年未満の契約期間について、Actual/360の日数割合を金利に掛けてフォワード・レートを求める式。
12. フォワード(スワップ)ポイントの算式
Forward (Swap) Points Formula
F f / d − S f / d = S f / d ( 1 + r d τ r f − r d ) τ
F f / d − S f / d フォワードポイント(価格差。pips表示は×10,000)
S f / d スポットレート(外国通貨f/自国通貨d建て)
r f , r d 外国・自国の年率金利
τ 期間の日数割合(Actual/360=実日数÷360)
使いどころ: スポット・レート、金利差、期間から、フォワード・レートとスポット・レートの差(フォワード・ポイント)を直接求める式。
13. フォワード・プレミアム/ディスカウント(スポット比%)
Forward Premium/Discount (as % of Spot)
S f / d F f / d − 1 = 1 + r d r f − r d
F f / d , S f / d フォワードレート・スポットレート(外国通貨f/自国通貨d建て)
F f / d / S f / d − 1 スポット比のフォワード・プレミアム(+)/ディスカウント(−)
r f , r d 外国・自国のリスクフリー金利(期間ベース)
使いどころ: フォワード・レートがスポット・レートに対して何%のプレミアムまたはディスカウントにあたるかを、両通貨の金利から求める式。
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