CFA®︎ Level 2「Quantitative Methods(数量分析)」の重要公式16本を、学習単元(Learning Module)ごとに整理しました。公式ごとに数式・記号の意味・使いどころをまとめています。数式が横に長い場合は、横にスクロールしてご覧ください。
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単元(LM)一覧

Quants の重要公式(LM別)

LM2 Evaluating Regression Model Fit and Interpreting Model Results(回帰モデルの当てはまりと結果の解釈)

1. 重回帰による予測値
Predicted Value from Multiple Regression
従属変数の予測値
切片の推定値
第j独立変数(j = 1, …, k)の傾き係数の推定値
第j独立変数の値
独立変数の数
使いどころ:推定した回帰係数に各独立変数の想定値を代入し、切片を加えて従属変数の予測値を求める式。
2. 自由度調整済み決定係数
Adjusted R-Squared
調整済み決定係数
通常の決定係数
観測数
独立変数の数
使いどころ:標本数と独立変数の数で自由度を調整した決定係数。独立変数の数が異なる重回帰モデルの当てはまりを比べる場面で使う。
3. 全体のF検定(モデルの有意性)
Overall F-Test (Model Significance)
F統計量(F分布で評価する検定統計量)
回帰の平均平方(Mean Square Regression)= SSR/k
誤差の平均平方(Mean Squared Error)= SSE/(n−k−1)
回帰平方和(Sum of Squares Regression):モデルで説明できた変動
残差平方和(Sum of Squared Errors):説明できなかった変動
独立変数の数(分子の自由度)
観測数
使いどころ:すべての傾き係数が同時にゼロかを検定するF統計量。回帰モデル全体に説明力があるかを判断する場面で使う。
4. 入れ子モデルの結合F検定(部分F検定)
Joint (Partial) F-Test for Nested Models
F統計量
制約モデル(変数を除いたモデル)の残差平方和(SSE = Sum of Squared Errors。R = Restricted)
非制約モデル(全変数を含むモデル)の残差平方和(U = Unrestricted)
制約数(除いた変数の数)
観測数
非制約モデルの独立変数の数
使いどころ:制約付きモデルと制約なしモデルの残差平方和を比べ、除外した複数の変数がまとめて説明力をもつかを検定する式。
5. 回帰係数のt統計量
t-Statistic for a Regression Coefficient
t統計量(t分布で評価する検定統計量)
第j独立変数の係数の推定値
帰無仮説で置く係数の値(通常0)
係数の推定値の標準誤差
使いどころ:個々の回帰係数が仮説値(通常はゼロ)と有意に異なるかを検定するt統計量。各独立変数の有意性を判断する場面で使う。

LM3 Model Misspecification(モデルの誤特定)

この単元の要点解説:LM3 モデルの誤特定
6. 不均一分散のBreusch–Pagan検定
Breusch–Pagan Test for Heteroskedasticity
Breusch–Pagan検定統計量
観測数
残差の二乗を独立変数に回帰した際の決定係数(resid = residual、残差)
自由度kのカイ二乗分布(検定統計量が従う分布)
独立変数の数(カイ二乗分布の自由度)
使いどころ:残差の2乗を独立変数に回帰した決定係数から、条件付き不均一分散の有無を検定する統計量。カイ二乗分布で評価する。

LM4 Extensions of Multiple Regression(重回帰の拡張)

この単元の要点解説:LM4 重回帰の拡張
7. ロジスティック回帰の事象確率
Logistic Regression (Logit) Event Probability
事象(例:デフォルト)の発生確率
自然対数の底(≈ 2.718)
切片
傾き係数
独立変数の値
ログオッズ(線形部分に等しい)
使いどころ:ログ・オッズを独立変数の線形関数で表し、それを確率に変換する式。デフォルトの有無など二値事象の発生確率を推定する場面で使う。

LM5 Time-Series Analysis(時系列分析)

この単元の要点解説:LM5 時系列分析
8. 対数線形トレンドモデルの予測
Log-Linear Trend Model Forecast
時点tの予測水準
切片
トレンド係数(≒期間あたり成長率)
時間インデックス(期の番号)
自然対数の底(≈ 2.718)
使いどころ:一定の率で成長する時系列について、対数線形トレンドの推定式から指数をとって水準の予測値を求める式。
9. AR(1)モデルの平均回帰水準
AR(1) Mean-Reverting Level
平均回帰水準(時系列が長期的に向かう水準)
AR(1)の切片(AR = 自己回帰、Autoregressive)
AR(1)の傾き係数(1期前の値にかかる係数)
使いどころ:AR(1)モデルの時系列が長期的に向かう水準を求める式。現在値との比較で、予測値が上昇するか低下するかを判断する。
10. AR(1)の多期先予測(連鎖則)
Multiperiod AR(1) Forecast (Chain Rule)
1期先予測
2期先予測
現在(時点t)の実測値
AR(1)(自己回帰モデル)の切片・傾きの推定値
使いどころ:AR(1)モデルで1期先の予測値を求め、それを再び式に代入して2期先以降を予測する連鎖則の式。
11. 1階差分AR(2)モデルの予測
First-Differenced AR(2) Forecast
時点tの水準の1階差分(x_t − x_{t−1})
1期前・2期前の1階差分(ラグ1・ラグ2)
切片
差分系列のラグ1・ラグ2の係数
時点t・1期前の水準(差分から復元する元の系列)
使いどころ:単位根をもつ系列を1階の階差で定常化して自己回帰(AR)モデルを当てはめる式。階差の予測値に直近の水準を加えて元の系列の予測に戻す。
12. 二乗平均平方根誤差(RMSE)
Root Mean Squared Error (RMSE)
二乗平均平方根誤差(Root Mean Squared Error)
第1期・第2期…第m期の予測誤差(実測−予測)
標本外予測の期間数
使いどころ:予測誤差の2乗平均の平方根。複数の時系列モデルのサンプル外予測精度を比べる基準で、値が小さいほど精度が高い。
13. ダービン・ワトソン統計量
Durbin–Watson Statistic
ダービン・ワトソン統計量(Durbin–Watson)。0〜4の値をとる
残差の1次自己相関
(関連)下側臨界値(DWがこれを下回ると正の系列相関と判断)
使いどころ:トレンド・モデルなどの残差に1次の系列相関があるかを判定する統計量。値が2に近ければ系列相関はないとみなす。

LM7 Big Data Projects(ビッグデータ・プロジェクト)

この単元の要点解説:LM7 ビッグデータ・プロジェクト
14. 分類の正解率(Accuracy)
Classification Accuracy
正解率:全件のうち正しく分類できた割合
真陽性(True Positive):正しく1と予測
真陰性(True Negative):正しく0と予測
偽陽性(False Positive):誤って1と予測(タイプIエラー)
偽陰性(False Negative):誤って0と予測(タイプIIエラー)
使いどころ:混同行列から、全件のうち正しく分類できた割合を求める式。分類モデルの全体的な正確さを評価する場面で使う。
15. 適合率(Precision)と再現率(Recall)
Precision and Recall
適合率(Precision):陽性と予測したうち正しい割合
再現率(Recall)/感度:実際の陽性を捉えた割合
真陽性(True Positive)
偽陽性(False Positive)
偽陰性(False Negative)
使いどころ:適合率は陽性予測のうち正解の割合、再現率は実際の陽性のうち検出できた割合を表す。偽陽性と偽陰性のどちらを重視するかで使い分ける。
16. F1スコア
F1 Score
F1スコア:適合率と再現率の調和平均
適合率(Precision)= TP/(TP+FP)。TP = 真陽性、FP = 偽陽性
再現率(Recall)= TP/(TP+FN)。FN = 偽陰性
使いどころ:適合率と再現率の調和平均。クラスが不均衡なデータで分類モデルの性能を1つの数値で評価する場面で使う。

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