【CFA®︎ L1 Corporate Finance LM1】Organizational Forms, Corporate Issuer Features, and Ownership を要点解説|事業形態・株式会社の特徴・上場と非上場

Learning Module 1「Organizational Forms, Corporate Issuer Features, and Ownership(組織形態・発行体の特徴・所有構造)」は、個人事業・パートナーシップ・有限責任会社といった事業の組織形態の比較、株式会社である発行体の主な特徴、上場企業と非上場企業の違いと両者の間の移行を扱う単元です。
本記事では、最新版カリキュラムのLOS(Learning Outcome Statement)と、この単元の重要論点を日本語で整理しました。
LM1のLOS(学習目標)
LOSは、この単元で「できるようになるべきこと」として示されている学習目標です。LM1には3つのLOSがあります。
- LOS 1:事業の組織形態を比較するcompare the organizational forms of businesses
- LOS 2:企業発行体の主な特徴を説明するdescribe key features of corporate issuers
- LOS 3:上場(公開)企業と非上場(非公開)企業を比較するcompare publicly and privately owned corporate issuers
LM1のまとめ
この単元の要点をまとめると、次のとおりです。
- 事業の法的な組織形態は、個人事業、パートナーシップ、有限責任会社に分かれ、法人格、所有と経営の関係、所有者の責任、課税、資金調達へのアクセスが異なる
- 有限責任会社(株式会社)は、株主の有限責任、所有と経営の分離、所有者の数や持分譲渡の制約が少ない点で、資金調達上の利点を持つ
- 非公開有限会社は所有に制約がある一方でパートナーシップのようなパススルー課税を受けられる場合があり、公開有限会社は所有の制約がない反面、会社と株主の二重課税を受け得る
- 株主は取締役会を選任し、取締役会が経営陣を任命する。株主は主に取締役の交代を通じて変化を促す
- 資本市場で資金を調達する企業発行体は公開市場と非公開市場を選択でき、その選択は証券の流動性や価格の透明性、将来の資金調達、情報開示の程度に影響する
- 非公開企業はIPOなどで上場し、上場企業はLBOなどで非公開化される
- 株主には個人・機関投資家だけでなく、政府、非営利団体、他の企業も含まれる
以下、LOSごとに重要論点を整理します。
LOS 1:事業の組織形態の比較
事業の組織形態は個人事業・パートナーシップ・有限責任会社に分かれます。比較の軸は法人格、所有者と経営者の関係、所有者の責任、課税、資金調達の5つです。
- 個人事業:所有者=経営者、無限責任、事業所得は所有者個人に課税
- ジェネラル・パートナーシップ:パートナー全員が無限責任、パススルー課税
- リミテッド・パートナーシップ:GPは無限責任で経営、LPは有限責任で経営に関与しない
- 有限責任会社:独立した法人格、株主の有限責任、所有と経営の分離
- 有限責任会社は所有者数や持分譲渡の制約が少なく、資金調達に有利
LOS 2:企業発行体の主な特徴
企業発行体は、会社自体が独立した法人格を持ち、株主は有限責任しか負いません。株主が取締役会を選任し、取締役会が経営陣を任命するという所有と経営の分離が基本構造です。
- 法人格:会社が契約・資産保有・訴訟の主体となる
- 所有と経営の分離:株主→取締役会→経営陣
- 株主の権利:議決権(取締役の選任など)、配当を受ける権利
- 課税:法人段階と株主段階での二重課税となり得る(法域により異なる)
- 資金調達:株式・負債の発行により外部から大規模に調達可能
LOS 3:上場企業と非上場企業の比較
上場企業は取引所で株式が売買され、流動性と価格の透明性が高い一方、情報開示の負担が大きくなります。非上場企業は所有が集中し、流動性は低いものの開示の要求は限定的です。
- 上場企業:株式の流動性が高い、市場価格がある、規制に基づく開示義務
- 非上場企業:流動性が低い、価格が不透明、開示は限定的
- 上場の方法:IPO、ダイレクト・リスティング、SPACとの合併
- 非公開化の方法:LBO(レバレッジド・バイアウト)、MBOなど
- 株主の構成:個人、機関投資家、政府、非営利団体、他の企業
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