Learning Module 9「Application of the Code and Standards: Level II(倫理規範・基準の適用(Level II))」は、個人向け・機関投資家向けの資産運用の場面を題材に、実務・方針・行為が倫理規範と職業行為基準に違反するかを評価し、必要な是正措置や違反防止のための方針づくりまでを考える単元です。

本記事では、最新版カリキュラムのLOS(Learning Outcome Statement)と、この単元の重要論点を日本語で整理しました。

LM9のLOS(学習目標)

LOSは、この単元で「できるようになるべきこと」として示されている学習目標です。LM9には2つのLOSがあります。

  1. LOS 1:CFA協会の倫理規範および職業行為基準に照らして、実務・方針・行為を評価するevaluate practices, policies, and conduct relative to the CFA Institute Code of Ethics and Standards of Professional Conduct
  2. LOS 2:実務・方針・行為がCFA協会の倫理規範および職業行為基準に違反する、またはしない理由を説明するexplain how the practices, policies, and conduct do or do not violate the CFA Institute Code of Ethics and Standards of Professional Conduct

LM9のまとめ

この単元の要点をまとめると、次のとおりです。

  • 倫理規範と職業行為基準は、専門職としての判断が必要な場面で行動の拠り所となる基準
  • 倫理的意思決定フレームワークは、Identify(事実・利害関係者と義務・倫理原則・利益相反の特定)、Consider(状況的影響・追加的な指針・代替案の検討)、Decide and act、Reflectで構成
  • フレームワークの各要素は順不同で扱ってよいが、最後は結果の振り返りで締めくくり、今後の判断の改善につなげる
  • 評価では違反の有無だけでなく、その理由を基準の要求に即して説明することが必要
  • 違反が見つかった場合は、是正措置と、会社の従業員による再発を防ぐ方針の整備まで検討する視点が求められる
  • 個人向け資産運用と機関投資家向け資産運用の双方の実務が対象

以下、LOSごとに重要論点を整理します。

LOS 1:実務・方針・行為の評価

資産運用会社や投資専門家の行為、社内の方針・実務を、倫理規範と各基準の下位項目に照らして評価します。複数の関係者と基準が絡むため、誰がどの義務を負っているかを整理することが出発点です。

  • 関係者ごとに負う義務(顧客・雇用主・市場・協会)の整理
  • 会社の方針そのものが基準に反していないかの確認
  • 行為をした者だけでなく監督者の責任(IV(C))も検討対象
  • 違反が見つかった場合の是正措置の検討
  • 再発防止のための方針・手続の整備

LOS 2:違反の有無とその理由の説明

結論を出すには、基準が求める行動が取られたか、取られなかったかを事実に即して説明する必要があります。倫理的意思決定フレームワークを使うと、関係する論点を体系的に確認できます。

  • Identify:関連する事実、利害関係者と負う義務、倫理原則、利益相反を特定
  • Consider:状況的影響、追加的な指針、取り得る代替案を検討
  • Decide and act:判断して行動
  • Reflect:結果が想定どおりだったか、なぜかを振り返る
  • フレームワークの要素は順不同でよいが、振り返りで締めくくる

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