分位数とは?意味と試験で問われるポイント|証券アナリスト1次・数量分析と確率・統計
ひとことで言うと
- 分位数とは、データを小さい順に並べ、指定した割合の位置で区切る値のことです。
- 4等分する値を四分位数(第1四分位数Q1・中央値Q2・第3四分位数Q3)、100等分する値をパーセンタイルといいます。
- Q3 − Q1の四分位範囲は、外れ値に強い散らばりの指標として使われます。
この記事では、証券アナリスト1次「数量分析と確率・統計」の学習ポイントのひとつ「分位数」について、意味と試験で問われやすいポイントを解説します。
| 分野 | 1次 科目Ⅲ/数量分析と確率・統計 |
|---|---|
| 大分類 | (3) 統計の基礎 |
| 協会の学習ポイント | 分位数について理解しデータから計算ができる。 |
分位数とは
分位数(クォンタイル)は、データを小さい順に並べたとき、「下から○%の位置にある値」を表します。たとえば中央値は、下から50%の位置にある値なので、50%分位数(50パーセンタイル)です。
四分位数
データを4つに等分する3つの値を四分位数といいます。下から25%の位置が第1四分位数(Q1)、50%が第2四分位数(中央値)、75%が第3四分位数(Q3)です。Q1からQ3の間には、データの真ん中の約半分が入ります。
四分位範囲と箱ひげ図
四分位範囲(IQR)=Q3 − Q1は、真ん中50%のデータがどのくらいの幅に散らばっているかを表します。最大値・最小値を使う範囲(レンジ)と違って、外れ値の影響を受けにくいのが特徴です。最小値・Q1・中央値・Q3・最大値の5つの値を図にしたものが箱ひげ図です。
パーセンタイルとファイナンス
分位数はファイナンスでもよく使われます。代表例がVaR(バリュー・アット・リスク)で、たとえば「損益分布の下側5%点(5パーセンタイル)」がどこかを表します。また、ファンドの成績を同じ種類のファンドの中で順位づけするときにも、パーセンタイルが使われます。
計算方法は1つではない
データ数が少ないとき、分位数の位置がデータとデータの間になることがあります。そのときの求め方(間の値を比例配分する、下半分・上半分の中央値をとる、など)にはいくつかの流儀があり、方法によって答えが少し変わります。試験では問題文で示された方法に従いましょう。ここでは、位置を「1 + (n − 1) × p 番目」とし、間は比例配分する方法で説明します。
押さえておきたい公式
具体例で確認
9個のデータ {3, 5, 6, 8, 9, 11, 12, 15, 20}(小さい順)について計算します。
- Q1:位置 1 + 8 × 0.25 = 3番目 → 6
- 中央値:位置 1 + 8 × 0.5 = 5番目 → 9
- Q3:位置 1 + 8 × 0.75 = 7番目 → 12
- 四分位範囲:12 − 6 = 6
- 90パーセンタイル:位置 1 + 8 × 0.9 = 8.2番目 → 8番目の15と9番目の20の間を0.2だけ進んだ点:15 + 0.2 × (20 − 15) = 16
なお、「中央値を除いた下半分・上半分の中央値」をとる方法では、Q1=(5+6)÷2=5.5、Q3=(12+15)÷2=13.5となります。方法によって値が変わることを実感しておきましょう。
動画で解説
この論点は、証券アナリストアカデミーのYouTubeで解説しています。テキストとあわせて確認してください(動画「分位数について理解しデータから計算できる」)。
試験で問われやすいポイント
- データを必ず小さい順に並べ替えてから位置を数える、という手順が基本です。
- 中央値=第2四分位数=50パーセンタイルという言い換えが問われやすいです。
- 位置が整数にならないときの比例配分の計算や、問題文で指定された求め方に従えるかに注意しましょう。
- 四分位範囲は外れ値に強い散らばりの指標で、範囲(最大−最小)との違いが問われやすいです。
- VaRが損益分布の下側パーセンタイルである点とも結び付けて理解しておきましょう。
要点まとめ
- 分位数は小さい順に並べたデータを指定の割合で区切る値
- 四分位数はQ1・中央値・Q3、パーセンタイルは100等分
- 四分位範囲Q3−Q1は外れ値に強い散らばりの指標
- 求め方には複数の流儀があるので、問題文の指示に従う
証券アナリストアカデミーのYouTube(@cma-fa-academy)では、学習ポイントに沿って論点を1つずつ解説しています。
※学習ポイントは日本証券アナリスト協会「【2026年度】CMA資格の取得に求められる主要学習事項と学習ポイント」より引用しています。
