結論:外務員資格試験の出題範囲は、日本証券業協会の『外務員必携』(2026年版は全4巻・15章)がそのまま土台です。このページから全29記事に進めます。
- 一種は1〜4巻すべて、二種は1〜3巻が範囲(第4巻=デリバティブ取引)
- 二種でも信用取引・デリバティブの基礎は株式業務・債券業務などの中で出題されます
- 試験の3分野(法令・諸規則/商品業務/関連科目)ごとに記事を並べました
外務員必携2026年版の構成
『外務員必携』は日本証券業協会が毎年発行する外務員向けのテキストで、資格試験はこの内容から出題されます。2026年版は次の4巻構成です。
| 巻 | 収録内容 | 対象 |
|---|---|---|
| 第1巻 | 証券市場の基礎知識/金融商品取引法/金融商品の勧誘・販売に関係する法律/経済・金融・財政の常識/セールス業務 | 一種・二種 |
| 第2巻 | 協会定款・諸規則/取引所定款・諸規則/株式業務/債券業務 | 一種・二種 |
| 第3巻 | 投資信託及び投資法人に関する業務/付随業務/株式会社法概論/財務諸表と企業分析/証券税制 | 一種・二種 |
| 第4巻 | デリバティブ取引 | 一種のみ |
試験制度(問題数・合格点・受験料)や一種と二種の違いは、証券外務員とは?仕事内容・一種と二種の違い・試験と登録の流れにまとめています。
一種と二種で勉強する範囲の違い
違いは「信用取引」と「デリバティブ取引」だけです。それ以外の章は、一種・二種で範囲が同じです。二種の方は、下の表で「基礎のみ」となっている部分を深追いしないのが効率的です。
| 範囲 | 一種 | 二種 |
|---|---|---|
| 第1〜3巻(デリバティブ以外の全章) | 出題範囲 | 出題範囲 |
| 信用取引(株式業務・取引所規則の中) | 出題範囲 | 基礎的な知識のみ |
| 第4巻 デリバティブ取引 | 独立科目として出題 | 独立科目ではない。基礎的な知識のみ株式業務・債券業務などの中で出題 |
| 試験の形式 | 100問・440点満点・308点以上で合格・2時間40分 | 70問・300点満点・210点以上で合格・2時間 |
各記事の冒頭には「一種・二種の出題範囲」の枠を置いています。記事の中の見出しには、次の印を付けました。
- 一種だけの範囲:一種のみ
- 二種では基礎だけ出る範囲:二種は基礎のみ
法令・諸規則の記事
金融商品取引法、金融商品の勧誘・販売に関係する法律、協会定款・諸規則、取引所定款・諸規則。○×問題の中心で、条文の数字と「〜してはならない」の例外が狙われます。
| 必携の章 | 記事 | 一種・二種 |
|---|---|---|
| 第2章 | 金融商品取引法①業者規制・行為規制と外務員制度 | 共通 |
| 金融商品取引法②取引所・自主規制機関・投資者保護基金 | 共通 | |
| 金融商品取引法③インサイダー取引・相場操縦・空売り規制 | 共通 | |
| 金融商品取引法④開示制度・5%ルール・TOB・課徴金 | 共通 | |
| 第3章 | 金融サービス提供法と消費者契約法(説明義務・取消権) | 共通 |
| 個人情報保護法・マイナンバー法・犯罪収益移転防止法 | 共通 | |
| 第6章 | 協会定款・諸規則①投資勧誘・顧客管理・外務員の資格 | 共通 |
| 協会定款・諸規則②広告・株主コミュニティ・株式投資型CF・外国証券 | 共通 | |
| 第7章 | 取引所定款・諸規則①市場区分・上場基準・売買立会 | 共通 |
| 取引所定款・諸規則②受託契約準則・信用取引・清算決済 | 共通(信用取引・デリバは二種は基礎のみ) |
商品業務の記事
株式・債券・投資信託・付随業務・デリバティブ。五肢選択の計算問題(1問10点)が集中する分野です。
| 必携の章 | 記事 | 一種・二種 |
|---|---|---|
| 第8章 | 株式業務①売買の形態・注文の受託・取引所売買 | 共通 |
| 株式業務②信用取引(制度信用・一般信用)と外国株式 | 共通(信用取引は二種は基礎のみ) | |
| 株式業務③証券投資計算(PER・PBR・ROE・受渡金額) | 共通 | |
| 第9章 | 債券業務①国債の種類・発行市場・流通市場・現先取引 | 共通 |
| 債券業務②転換社債(CB)と利回り計算 | 共通 | |
| 第10章 | 投資信託①種類・関係者の役割・運用の制限 | 共通 |
| 投資信託②基準価額・分配金・目論見書・J-REIT | 共通 | |
| 第11章 | 付随業務(届出業務・承認業務との違い) | 共通 |
| 第15章 | 【一種】デリバティブ取引①先物・スワップと理論価格・ヘッジ | 一種:◯/二種:基礎のみ |
| 【一種】デリバティブ取引②オプションの損益計算・グリークス・戦略 | 一種:◯/二種:基礎のみ |
関連科目の記事
証券市場の基礎知識、経済・金融・財政、セールス業務、株式会社法、財務諸表と企業分析、証券税制。範囲は広いものの、頻出の数字は限られます。
| 必携の章 | 記事 | 一種・二種 |
|---|---|---|
| 第1章 | 証券市場の基礎知識(直接金融・投資者保護・ESG) | 共通 |
| 第4章 | 経済・金融・財政の常識(GDP・景気動向指数・金融政策) | 共通 |
| 第5章 | セールス業務(IOSCO行為規範原則・顧客本位・適合性原則) | 共通 |
| 第12章 | 株式会社法①設立・株式・株主の権利 | 共通 |
| 株式会社法②機関・決議要件・準備金・組織再編 | 共通 | |
| 第13章 | 財務諸表の仕組みと読み方(B/S・P/L・C/F・連結) | 共通 |
| 企業分析の計算式(ROE・流動比率・損益分岐点) | 共通 | |
| 第14章 | 証券税制①所得税(利子・配当・譲渡益・NISA) | 共通 |
| 証券税制②法人税・相続税・贈与税・住民税 | 共通 |
この記事シリーズの使い方
- 1周目は結論ボックスと表だけを読み、試験に出る数字の全体像をつかむ
- 各記事末尾の○×問題で、数字の入れ替え・「〜できる/できない」のひっかけに慣れる
- 計算問題(株式業務③・債券業務②・デリバティブ・企業分析・証券税制)は、例題を自分の手で解き直す
各記事は日本証券業協会・金融庁・e-Gov法令検索・日本取引所グループ・国税庁などの一次資料をもとに独自に書いたもので、『外務員必携』の文章を転載したものではありません。制度改正は毎年あるので、受験前に公式情報もご確認ください。
模擬試験で仕上げる
章別の要点を読み終えたら、本番と同じ問題数・配点の模擬試験で力試しをしてください。一種は100問×3回、二種は70問×3回で、全問に解答・解説と、この一覧の各記事へのリンクがついています。
勉強の順番と期間は勉強法とスケジュール、受ける試験ごとの範囲は外務員一種・外務員二種のページにまとめています。
外務員の次に取る資格
外務員資格は、金融商品を扱うための入場券です。お客さまに「なぜこの商品なのか」を説明できるようになるには、企業分析や運用の知識が欠かせません。外務員の次に、証券アナリスト(CMA)やCFA®へ進む人が多いのはそのためです。
銀行・証券・保険・アセマネで働く人が外務員の次にどんな資格を目指しているかは、こちらでまとめています。
【金融機関×CFA】銀行・証券・保険・アセマネ勤務の方がCFA®試験に挑む理由
よくある質問
Q. 外務員資格試験は『外務員必携』から出題されますか?
A. はい。日本証券業協会の外務員資格試験は、協会が発行する『外務員必携』の内容を土台に出題されます。2026年版は全4巻・15章の構成です。
Q. 二種外務員の試験範囲はどこまでですか?
A. 二種の範囲は『外務員必携』の第1巻〜第3巻です。第4巻のデリバティブ取引は二種では独立した科目ではありませんが、信用取引とデリバティブの基礎的な知識は株式業務・債券業務などの科目の中で出題されます。
Q. どの章から勉強するのが効率的ですか?
A. 配点の大きい五肢選択の計算問題が集中する商品業務(株式業務の証券投資計算、債券の利回り計算、一種はデリバティブ)を早めに固め、並行して法令・諸規則の数字を○×問題で覚えるのが効率的です。
参考(2026年9月20日確認):日本証券業協会「外務員必携」「外務員必携 目次(2026年版)」「外務員資格試験」。
