【CFA レベル1】大幅改定!EquityとQuantsの変更点を徹底解説

2026年と2027年のカリキュラムを比較すると、経済学や財務諸表分析などの分野に大きな変更はありませんが、「株式(Equities)」と「数量分析(Quantitative Methods)」の2分野において非常に大きな改定が行われました。
また、「職業倫理(Ethics)」の分野において、グローバル投資パフォーマンス基準(GIPS)が削除されました。
それ以外の項目や全体を通じての出題比率などの変更はありません。
(Corporate IssuersがCorporate Financeへ、Portfolio ManagementがPortfolio Constructionへと項目名は変更になっていますが内容自体は変更無しです)
CFA レベル 1 の全体像について
計量分析(Quants)と株式(Equities) の変更点
計量分析(Quants)
従来の単純な統計学や確率論の学習内容から、よりファイナンス実務での具体的な応用にフォーカスする形へとアップデートされました。
金融データサイエンスへの進化
2026年版では「ビッグデータ技術入門」とされていたトピックが、2027年版では「金融データサイエンス入門(Introduction to Financial Data Science)」へと名称が変更されました。
単にAIやビッグデータの概念を説明するだけでなく、それらが「フィンテックや投資運用においてどのように使用されているか」という実務活用に踏み込んだ内容になっています。
回帰分析におけるCAPMの追加
単回帰分析(Simple Linear Regression)の項目名が「金融における単回帰分析の応用」に変更され、統計手法の理解だけでなく、資本資産価格モデル(CAPM)まで含めた内容へと変わっています。
リターンとインデックスの再編
リターンに関するトピックが3つに細分化され、要求収益率やリスクプレミアムについてより明確に問われるようになりました。
また、これまでEquity分野で扱われていた「インデックスのウェイト手法(時価総額加重など)」に関するLOSが、Quantsのベンチマークの項目に移動して統合されています。
統計・検定項目のスリム化と統合
2026年版では別々のトピックだった「推定と推論」「仮説検定」「独立性の検定」といった基礎的な統計項目が、2027年版では1つのトピック(Estimation and Hypothesis Testing)に統合・凝縮され、学習の負担がスリム化されました。
株式(Equities)
全体を通して「市場の基礎理論」から「アナリストの実践的なバリュエーション実務」へと大きく変化したように見受けられます。
「効率的市場仮説(EMH)」などの基礎理論は完全削除
2026年版まで存在した「効率的市場仮説(Weak・Semi-Strong・Stron)」や「市場アノマリー」、「行動ファイナンス」といった基礎トピック(Market Efficiency)は、2027年のアウトラインからは完全に削除されました。基礎知識よりも、実践的な分析手法に重点が置かれています。
バリュエーション(企業価値評価)の高度化
株式のバリュエーションに関する内容が大幅に高度化されました。これまでの配当割引モデル(DDM)中心の内容に加え、新たにフリーキャッシュフロー(FCFF、FCFE)や残余利益(Residual Income)モデルを比較するLOSが個別に追加されました。
「財務諸表予測モデル」の構築(新設)
「株式評価における財務諸表予測(Financial Statement Forecasting in Equity Valuation)」というトピックが新設されました。予測モデルの構築から、その出力に基づいた株式価値の推定・解釈を行うという、より実践的なモデリングの知識が問われます
「アナリストレポート」の比較・評価(新設)
新たに「株式アナリストの調査レポート(Equity Analyst Research Reports)」というトピックが追加されました。ここでは、セルサイドとバイサイドのアナリストレポートの比較や、アナリストの仮定(売上や投資に関する前提条件)の違いがバリュエーションにどう影響するかを説明する能力が求められます。
ファクターモデルのEquityへの移動
これまでポートフォリオ・マネジメント分野で学ぶことが多かった「CAPM」や「裁定取引価格理論(APT)」、「マルチファクターモデル」が、株式の要求収益率を推定するツールとしてEquitiesの分野に組み込まれました。
▶ 関連記事:CFA®︎ 学習内容の目次(Level 1・2・3 全Learning Module)/Quants LM1〜LM11のLOS別解説はこちらから
学習項目一覧
出所:CFA Institute (2027 Level I Topic Outlines combined)
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